数的処理は公務員試験において最大の嫌われ科目といってもいいですから、その学習のみならず、受講生のメンタル面でのケアにも普段から頭を悩ませるところです。
ネットで検索すれば「数的処理 苦手すぎる」なんてのが、ゴロゴロ出てきます。
数的処理にかぎらず、苦手科目、あるいはあまり手をつけたくない科目というのは多くの受験生にとって存在するはずです。
さて、ここで講師がこんなことをいっていいかは議論がありますが、
「公務員試験の科目は得意になる必要はあるのか」
「公務員試験の科目はそもそも全員が好きになれるものなのか」
ということを考えてみましょう。
実は、二つの疑問はいずれもノーだと思っています。
まず、「得意になれる」ために、特に数的処理科目は非常に多くに時間を要します。
具体的には、苦手意識のかなりある状態からであれば(程度にもよりますが)最低でも6か月はかかるのではないかと考えています。
これは公務員試験の数的処理に限ったことではなく、受験数学やあるいは英語もそうでしょう。得点を伸ばすのに時間がかかる科目というのはどの試験にもあるものです。
あなた自身の中で
「勉強しているうちに得意になった」「やっぱり好きかも」
という経験のある科目を思い出していただければ、やはり長期間、向き合ってきた科目ではないでしょうか。
ですから、公務員試験に1年以上の長期的なスパンで向き合う方であれば、ひょっとすると苦手を克服して、さらに好きになった分野に出会われる方もいらっしゃるでしょう。
ですから、裏を返せば
「数的が好きじゃない」「得意になれそうな気配がしない」
というのは、特に学習初期の段階でまったく問題のない自然な感情であって、一切気にする必要がないものだといえます。
話はそれますが、公務員試験受験生の中には「行政法」という分野の学習をしている方もいらっしゃるでしょう。
僕は行政書士の勉強をするときにはじめてちゃんと向き合ったのですが、まったく本質は見えず、面白さもわかりませんでした。
ただ、必要だから、必要な分だけ、点数を取りました。
「好きになれない自分が悪い」
「後ろ向きな気持ちに罪悪感を覚えてしまう」
そんな感情は、きれいさっぱり忘れてオッケーです。
数か月で対処する試験勉強では本質に迫ることはできないことも多いですし、またその必要もありません。
必要な点数だけ、一緒に取りに行きましょう。そのお手伝いは全力でいたします。
ただ、合格を目指す過程で「ここは面白いな」「なんか楽しいな」という感情は、とても大切です。
「できた!」という感情以上に前向きに(好きに)させてくれるものは試験勉強では存在しないと思います。
そのためにも嫌いな科目、苦手意識のある科目ほど次の三点を意識してみてはいかがでしょう?
「自分のレベルに合った問題」を、
「繰り返し」、
「コンディションの良い状態で」
あなたのオアシスを作りながら、無味乾燥な試験勉強に少しずつ木を植えていきましょう。