公務員試験対策講座の講師ブログ

「とりあえずアドバイス通りにやってみる」という資質

公務員試験の受験指導をしていると、「この勉強、何の意味があるのかな?」と時折自問自答することがあります。

受験生の皆さんの中にも「こんな勉強意味ねーよ」「公務員とカンケ―あるのかよ!」と思われた経験のある方もいらっしゃいませんか?

同じように、僕も時々考えます。
(というのは、「頑張る意味のあるものだ」と僕自身が信じ込めないと、やはり熱意が伝わらないからです)

これに関して、各科目のいろんな先生方が、その意味についてすでにたくさん述べられていますから、それはそれで一理ありますし、おっしゃる通りというところもあります。

僕個人の経験から、最近ふと思ったのが、タイトルの内容です。

数的処理科目はご存じの通り、解法はひとつではありません。
ですから、かならずしもテキストの解法や、講師の解法以外は認められないというものではありません。

あくまで、多くの方が使いやすいであろう最大公約数的な解法ですから、ものすごく賢い方であれば、ご自身の解法のほうが使い慣れていて、ミスも少なくかつ早いということもあるはずです。

ただ、これはあくまで「ものすごく賢い」というのが前提です。

僕を筆頭に多くの方がそうではないはずですから、とりあえず、「言われたとおりにやってみる」というのも手だと思います。

例えば「数列」で、なにがなんでも公式に当てはめようとする方がいます。
知っているものに当てはめたくなるのはわかりますが、当てはめ方が分からなくなっている時点で、もうその解法は、その方にとってベストではなくなっていることに気づくべきです。

また、最短経路問題でもそうです。

「C」や「!」の公式を使いたくなる方もいらっしゃるようですが、下の問題で「あれ…?」となるのであれば早く別の解法を試してみるべきでしょう。

(出典:令和4年度都庁Ⅰ類B)

つまるところ、講師というのは僕をはじめ多くが凡人ですから、「だれがどこで詰まるから、解法はこれが無難」と凡人代表として推奨しているわけです。

その意味で、公務員試験の勉強で得られる資質、判断できる資質があるとするならば

「とりあえず、現状一般的にベストといわれるものを、変にこだわらず試してみる」

というものがあるかもしれない、と最近感じました。

部活でもアルバイトでもそうだと思いますが、アドバイス通りにやってみて、合わなければやめたり、別の指導者のアドバイスを聞いたりすればいいですし、ぶっちゃけ早いですよね。

そのスタンスは、きっと公務員として仕事をする際にも役に立つのかもしれません。