「今日は速さです!」
という僕の発言のあと、「ああ…」と教室によどんだ空気が漂うのは「あるある」です。
ですから、独学で学ばれている方が「なぜ自分は速さができないのだろう」と気に病まれる必要はありません。
習得に時間がかかる論点なので、あわてずにゆっくり取り組んでいけば問題ありません。
では、なぜ、速さは嫌われるのでしょうか。
キライな方は「どこに自分が当てはまっているのか?」という目で見てみてください。
課題がハッキリするはずです。
①「当たり前」とされるものが多い
「速度の基本式」は最初に説明がある、あるいは参考書の1ページ目に書いてあるけれども、進めていくとそれは当たり前のものとして説明が省略されます。
解きながら身に着けていけばいいのですが、ストレスですよね。
また、「単位を変換する」これも当たり前のものとして問題に潜んでいます。
なんてのは、丁寧な授業あるいは問題集であればもちろん補足的に説明がなされますが、やはり速さの問題の本体ではないのであまり時間は割けないところです。
②状況整理が多くの場面で求められる
文章題でも、ニュートン算、仕事算などはすぐに方程式が立つ方も多いようです。
ただ、旅人算や流水算など、「あれ?これってなにやってんだ?」という場面では図で整理したり、あるいはダイヤグラムなんかを書いたりしますよね。
この情報整理能力が問われる問題が多いので、負担と感じられるようです。
「黒板やテキストの整理された図を見れば解ける」という方はここが負担になっていると思われます。
③いろんな知識が出てくる
速さの問題では、必ず「比」はインプットする必要があります。比が苦手だと、これも負担になりますね。
上でも出ましたが、ダイヤグラムを載せている参考書もあります。
「方程式だけでしんどいのに、さらにマシマシかよ」
という心理ですね。
というように、受験生の方が負担に感じておられるものを整理してみました。
冒頭にあるように、これは多くの受験生に共通するものですから落ち込む必要はありません。
逆に、これらの課題の中から、自分がどこに負担を抱えているのか、どこを強化する必要があるのかを明らかにすることで、建設的に考えていけるようになれたらという思いで今回は「速さ」の分析をしてみました。