公務員試験対策講座の講師ブログ

時事問題対策~昨年の判例(袴田事件)~

ご存じの通り、時事問題は前年の内容が多く反映されます。
直前で概要だけ暗記するのも悪くはないのですが、せっかくですから、周辺知識も確認しておきましょう。
時事問題と社会科学の関連知識の復習を欲張ってやってしまいます。

まずタイトルの事件ですが、静岡県で一家4人が殺害された事件です。死刑が確定した袴田巌さんの再審が昨年3月に決定されました。

「袴田事件」は社会科学で触れた方も多いはずです。
キーワードは「自白」と「再審請求」です。

まず、自白に関する憲法の条文です。

① 条文
日本国憲法 第38条
何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

引用:ウィキペディア

さて、フォーサイトの問題集で確認してみましょう。

フォーサイト問題集Q3-3より

正しいですね!

② 再審請求
有罪を言い渡した確定判決に対して、裁判のやり直しを求める制度です。

フォーサイトの問題集では下記の肢がありました。

フォーサイト問題集Q3-4より

無罪の場合に再審請求はできません。

続けて、次の問題です。

フォーサイト問題集Q6-1より

過去、死刑判決が4件(免田事件、島田事件、財田川事件、松山事件)再審が行われ、いずれも無罪が確定しています。取り調べの過程で「自白の偏重」が問題となっています。

参考:日弁連ホームページ

最後です。

フォーサイト問題集Q6-4より

当然、再審請求は可能ですね。×です。

ここまで学習を続けてきた方であれば、知識をベースに時事を紐づけすることが可能です。
あと1点、もう1点を最後まで貪欲に狙っていきましょう!