旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

ミニマム・コネクティング・タイム:ここがキモ!

「ミニマム・コネクティング・タイム(Minimum Connecting Times:以下「MCT」と省略します)」は、かなりの応用力を求められます。

出題される空港により、難易度の差が大きいことも特徴です。最近の出題は、パリ(H28)、ロンドン(H29)、東京(H30)、ニューヨーク(R1)、ロンドン(R2)の順でした。上記のどの都市も近郊に複数の空港を持っており、空港自体も複数のターミナルを有しています。

となると、今年は、そろそろ巨大都市パリの番か?という予感もします。パリも複数空港を持ち、特にシャルル・ド・ゴール空港(CDG)は多数のターミナルがあります。そのため、出題されるときはかなりの難問となります。平成28年度の問題もなかなか手ごわいので、お読みになっておくとよいでしょう。

一般的なチェック手順は、次の通りです(1.と2.は前後してもかまいません)。この手順に慣れることが、攻略のカギとなります。

1.最終目的地から、乗り継ぐ路線が国際線か国内線か確認する

① 最初の便はほとんどが国際線です。よって、最終目的地が国外か国内かで、次のどれかの乗り継ぎパターンとなります。

a.国際線から国際線へ → International to International

b.国際線から国内線へ → International to Domestic

② 乗り継ぐ先の目的地が同一国内か国外か判断するには、地理の知識が必要です。問題によっては、これが最大のポイントになるかも知れません。

2.ターミナル又は空港の移動があるか確認する

① ターミナル移動があるときは、Terminal ○ to ○の欄を見ます。

② 空港間の移動は、表の下段にInter-airport ○ to × と表示されます。

それぞれの場合で、1.の乗継パターンに適合したMCTを判断します。

3.MCTを国際線の到着時刻に加算する。答えより乗継便の出発時刻が遅ければ乗り継ぎが可能。早ければ乗継は不可。

以下、選択肢ごとに、上記1.2.3.の手順の繰り返しで確認していきます。

例1)東京からロンドン(LHR)到着が06:25。乗継便は同一ターミナル発で、行き先は国内都市。MCTは1:00

06:25+1:00=07:25 →この時刻以降の便は乗り継ぎが可能。これ以前は乗継不可。

例2)東京からロンドン(LHR)到着が13:10。乗継便はガトウィック(LGW)発で、行き先は国内都市。MCTは2:30

13:10+2:30=15:40 →この時刻以降の便は乗り継ぎが可能。これ以前は乗継不可。

MCTは見た目も複雑な資料が提示されますので、「気合負け」しないことが大切です。本来、OAGの各資料は、簡潔かつ合理的にわかりやすいことを目的に作られたものです。「必ずできる」と自信を持ってチャレンジしてください。