旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

国内試験直前対策(1)旅行業法令

9月の国内旅行業務取扱管理者試験まで、およそ1カ月となりました。今月は、正答を更にあと2〜3問積み重ねるための注意点・注意分野を連載します。直前期のまとめとしてお役立てください。
今回は旅行業法令です。

1.もっともらしい記述・文言にだまされない!

目的・定義、旅行業務取扱管理者の職務、誇大広告の禁止事項、旅行業協会の法定業務などは、箇条書きで各事項が並べられます。その中から、該当するもの(しないもの)を選ぶ問題がほとんどです。その時に大切なことは、「文言どおり」「記述どおり」であることです。いかにももっともらしいものでも、定められた事項と違っていれば誤りです。過去問題にたくさんありますので、しっかり把握しておきましょう。

2.まぎらわしい規定や事項に注意!

① 旅行業務取扱料金と旅行業約款
認可・届出の要不要、必ず掲示するのか、備え置いてもよいのか、対照的な規定となっています。それぞれの規定を入れ替えた問題がよく出題されています。

② 取引条件の説明事項・書面の記載事項・広告の表示事項
どれにも共通の事項があれば独自の事項もあり、企画旅行と手配旅行とでも違っていて、まぎらわしいですね。すべての事項を正確に覚えるのは気の遠くなる作業です。
テキストP.42,43の表を参考に、独自の事項を優先して把握しましょう。
特に、下記の事項について比較整理してください。

 ・企画旅行と手配旅行
「旅行業務取扱料金」「最少催行人員」「輸送の安全に関する事項」「通訳案内士の同行の有無」

 ・取引条件の説明事項と契約書面の記載事項
「契約の申込方法・契約の成立に関する事項」「契約締結年月日」
「添乗員が同行しない場合の旅行地における企画者との連絡方法」

 ・広告の表示事項独自の事項
「取引条件の取引条件の説明を行う旨」「旅程管理業務を行う者の同行の有無」

以上の各事項は、どちらかに定められている独自の事項であり、他の事項に共通していません。
これらは非常によく出題されるので、これ自体が「正解」ということもしばしばあります。

3.各種の数字を正確に覚える!

期間・日数、金額など、法令には多くの数字があります。数字そのものが正誤のカギとなるものも多いので、直前に集中して覚えましょう。
以下、重要な数字を含む記述を抜き出して並べました。何の数字か、再確認してみましょう。複数の規定で同じ数字の場合もあります。

「7日以内に旅行業協会に納付しなければならない」
「14日以内に登録行政庁に届出なければならない」
「30日以内に登録行政庁に届出なければならない」
「2カ月前までに登録行政庁に申請しなければならない」
「3カ月以内に登録行政庁に届出なければならない」
「100日以内に登録行政庁に届出なければならない」
「100日以内に登録行政庁に報告しなければならない」
「6カ月以内の期間を定めて命ずることができる」
「1年以内に事業を開始せず、又は1年以上事業を行なっていないと認めるとき(以下略)」
「研修修了日の前後1年以内に1回以上」
「研修終了後3年以内に2回以上」
「登録の日から起算して5年」
「申請前5年以内に旅行業務に関し不正な行為をした者」

以下は法令に出てくる金額です。
「15万円」「100万円」「300万円」「700万円」「1,100万円」「3,000万円」「7,000万円」

次回は、約款の注意点を解説します。