ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

いま日本株で好調なものはどんなもの?②

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

前回に続き、日本株で好調なものについて解説していきます。

■1つは銀行株指数
まず、1つめの解答から。これはお分かりになった方も多いことでしょう。銀行株から構成される、1615は(NEXT FUNDS)東証銀行業株価指数連動型上場投信です。金利上昇にメリットがあるのは銀行業であることはお分かりかと思います。2022年12月以降、大きく上昇し、その後も日本銀行新総裁は金融緩和策を修正するであろうという思惑から上昇しているのです。
Bloombergによれば、2023年2月14日~15日にエコノミスト40人に聞いたところ、回答した39人の70%が、日本銀行は7月までに金融引締め方向に動くと予想しているとのことです。こうした動きは既に織り込み済みと言えるため、これからさらに買い進んでいくのには勇気がいる側面があるのも事実です。俗に「うわさで買って事実で売れ」という名言がありますが、まさにこの通りになる可能性もあるため、4月以降の日銀新体制で金融政策に対してどのような変化があるのか、またその変化に対してどういった株価の動きになるのか日々確認していく必要があります。

■もう1つは、日経平均高配当50指数
もう1つの解答は、1489、(NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETFです。理由はいくつかありましょう。その1つが、高配当株50指数の中の8銘柄が銀行株であることです。当然プラスの影響となっています。他にも、東証による改革が後押ししている部分もあるかもしれません。また、外国人投資家への配慮などから、配当性向や配当利回りを引き上げ還元するといった企業の動きもあることでしょう。もちろん、日本経済の実態は欧米に比べてそこまで悪くないという点もあると思われます。
以上のことを鑑みると、銀行株だけに頼るのはリスクが高くなる側面もあるため、高配当株指数を1つの軸にするということはあっても良いかもしれないこと。2023年2月21日時点で、日経平均高配当50指数の分配金利回りは4.64%となっています。
もちろん、高配当企業が配当を引下げるといった状況になった場合にはマイナスとなる場合もあります。とはいえ、分配金で値下がりリスクもカバーできること、投資家がこれまで以上に高配当株に注目する可能性があることを考慮すると、投資対象にしてもよいのではないでしょうか。なお、ETFだけではありません。日経平均高配当利回り株ファンドといった投資信託もあります。バリュー株に対する目線が強くなっている昨今、こうした投資信託やETFを組み合わせリスク分散していくことで資産を守れるような体制も考えてみませんか?

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
顧客から老後に受け取ることができる年金について相談を受けたFPのCさんは、社会保険労務士の資格を有していないものの、顧客の「ねんきん定期便」に記載されている年金見込額を用いて、繰り下げた場合の年金受給額を試算した。

<解答>○
適切。ねんきん定期便の年金見込額をもとに、繰り下げた場合の年金受給額を試算することは社会保険労務士資格を持たないFPでも可能です。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★