ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

新NISAへの移行で活気づく証券業界

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

本日は、新NISAについて解説したいと思います。

2024年から新NISAに移行、それまでよりも非課税枠が増加するほか、投資可能期間が恒久化されます。こうした仕組みは、投資を行いたい層を広げることにつながり、証券業界でも新たなビジネスチャンス獲得機会となっています。

■新NISAで大きく変わるポイントは4つ

新NISA制度により大きく変わるポイントは4つあります。
1つめのポイントは、一般NISAとつみたてNISAの2つのNISA制度が一本化されること。これにより、投資信託によるつみたて部分と株式等売買部分の2つに年間投資枠が設けられます。うち、長期の積み立てを目的として資産形成をはかる枠が年120万円、株式などについては年240万円が年間上限となります。年間で360万円まで非課税投資が可能になることで、その時々の状況に応じて臨機応変にまとまった資金を基に投資ができるようになります。

2つめのポイントは、投資可能期間が恒久化されること。一般NISAが2028年まで、つみたてNISAが2042年までと期限が設けられており、若年世代などでは投資可能期間として短い期間しか活用できない恐れがありました。恒久化により、今後資産形成を行いたい若い世代は期間に気にせずに資産形成をはかることができるようになります。

3つめのポイントは、非課税保有期間が無期限化へと変わること。一般NISAでは非課税保有期間が5年、つみたてNISAでは20年でしたが、こうした非課税の期間も気にする必要がなくなります。これにより、個々人のライフプランにあわせてNISAによる投資分をいつ売却するか、より設計しやすくなると言えます。

4つめのポイントは、非課税限度枠です。年間で360万円まで投資が可能であるものの、毎年継続して360万円が投資できるというわけではありません。非課税で保有できる限度額は、2つの枠をあわせて1800万円までとなります。ただし、株式などに投資できる部分は合計で1200万円までとなります。これまでの累計600万円や累計800万円から見れば大幅な投資枠拡充となります。

新NISAでは、これまで以上に活用幅が増え、貯蓄から投資への後押しする起爆剤となる可能性があります。資産運用へのニーズがさらに高まることで、証券業界をはじめとした金融業界ではビジネスチャンスとなることでしょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険料が逓減するが、保険金額は一定である。

<解答>✕
逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険金額が逓減します。保険料は一定であり、保険期間を通じて変わりません。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★