ファイナンシャルプランナースペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。

今回は事業承継について考えていきたいと思います。日本の人口構成が高齢化にシフトしていく中、経営者の高齢化も進んでいます。「中小企業白書2013年版」によれば、経営者の平均引退年齢は中規企業で67.7歳、小規模事業者で70.5歳となっており、経営者が高齢になるほど経常利益の状況について減少傾向と回答するケースが多いとも指摘しています。こうした点をかんがみると、事業承継は日本経済活性化のためにも重要と指摘できます。

しかしながら、こうした経営者の高齢化は事業承継が困難であるからといった理由があることも事実です。同白書によれば、小規模事業者が廃業する理由として、適当な後継者が見つからない21.4%、息子・娘に継ぐ意思がない27.3%、息子・娘がいない5.9%と計54.6%が後継者難を挙げています。一方で、経営者の年齢が50歳以上で事業を承継させたいと考えている小規模事業者は57.2%、中規模企業の経営者で84.5%と事業を承継させたい思いのある経営者が多いにもかかわらず、実態はなかなかうまくいっていないことが想定されます。

こうした現状からいえることは、事業承継を円滑に行うためには、①できる限り早い時期から次世代の経営者を育成する、②社外から次の経営者を探すといったことが考えられます。また、金融機関やFP、税理士、M&A事業者を中心に、③M&Aによる事業承継を考える、ことも事業承継としても必要不可欠となっていくでしょう。

実際、経営者の世代交代がうまく進めば、第二創業と呼ばれるような経営革新や経営環境の変化への適応を可能とし、飛躍的発展を遂げているケースもあります。どういった方法にせよ、円滑な事業承継は、地域における雇用を守り、経済活性化をもたらす起爆剤となる可能性もあるのです。

それでは事業承継を考えるにあたり、まず行うべきポイントは何でしょうか。後継者がいる場合には、株式をどうバトンタッチしていくか、いつのタイミングで経営交代を行うかを検討することが重要といえます。一方、経営者が見つからない場合には、なかなか外部から経営者候補を自ら探すのは難しい場合が多いといえますから、株式売却や事業譲渡、合併といった選択肢や株式公開を行うという方法も事業承継方法として考えていくとよいでしょう。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

AさんおよびAさんと同居し生計を一にする親族の平成28年分の所得の金額は下記のとおりである。この場合のAさんの平成28年分の所得税における扶養控除の額として、最も適切なものはどれか。なお、年齢は平成28年12月31日現在のものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
Aさん(53歳) :給与所得700万円
Aさんの母(78歳) :雑所得(公的年金等)35万円
Aさんの長男(18歳):所得なし

1. 48万円
2. 58万円
3. 86万円
4. 96万円

解答 4
扶養控除額は下記の通りである。
扶養親族(16歳以上19歳未満)
    (23歳以上70歳未満) 38万円
特定扶養親族(19歳以上23歳未満) 63万円
老人扶養親族(70歳以上) 48万円
同居老親等 58万円
本問では、Aさんの母(78歳):雑所得(公的年金等)35万円が同居老親等に該当します。65歳以上の場合には、所得が38万円以下(年金受給額が158万円以下)であれば該当します。
また、Aさんの長男は18歳であるため、扶養控除38万円の適用がある。以上から58万円+38万円=96万円が正解となります。

いかがでしたでしょうか?やや難しめだったかと思いますが、2級受験者は解けてくださいね。
それではまた次回、お楽しみに★



伊藤 亮太

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