行政書士講座の講師ブログ

自動速度監視装置(オービス)の判例

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の福澤です。

学習の進み具合はいかがですか?
順調な方は、その調子で!

「うーん、いまひとつ・・・」という方も、まだまだ挽回できます。
気合を入れなおしていきましょう!

今回は、憲法の判例紹介をしたいと思います。

みなさん、連休中にお出かけされた方もいらっしゃると思いますが、
車でのお出かけの際に高速道路を車で走っていると、
自動速度監視装置(オービス)という装置がありますよね。
今回は、その自動速度監視装置(オービス)の合憲性に関する判例です。

事案は、以下の通りです。
スピード違反を犯して同乗者とともにオービスで写真撮影されたAが、
自分の承諾なしに運転者と同乗者の容貌を撮影することは
憲法13条の肖像権・プライバシー権を侵害し、
また、運転者が同乗者と一緒にいるところを撮影することは
憲法21条の集会、結社、表現の自由を侵害するものであると主張したという事案です。

スピード違反をしておきながら…、
と思わないこともありませんが、一理あるとも思えます。

この点について、最高裁は以下のように述べました。

すなわち、

速度違反車両の自動撮影を行う自動速度監視装置(オービス)による
運転者の容ぼうの写真撮影は、現に犯罪が行われている場合になされ、
犯罪の性質、態様からいつて緊急に証拠保全をする必要性があり、
その方法も一般的に許容される限度を超えない相当なものであるから、
憲法13条に違反せず、また、右写真撮影の際、運転者の近くにいるため
除外できない状況にある同乗者の容ぼうを撮影することになっても、
憲法13条、21条に違反しない(最判昭61.2.14)。

まあ、そうだろうなぁ、という結論ですよね。

車の運転には気を付けましょう!

それでは、また。