危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

ベンゼンとは

みなさん、こんにちは。

フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は第1石油類のうちガソリン(自動車ガソリン)についてご紹介したので今回は、第1石油類のうち「ベンゼン」について見ていきたいと思います。

ベンゼンは、元々、有機溶剤として用いられていました。しかし、発がん性があることから使用されなくなり、現在では、医薬・染料・香料・爆薬などの合成原料として使われており、以下のような特徴があります。

特徴 

▪ベンゼン核を有する無色透明の液体

▪引火点が低い(-11℃)

▪揮発性があり、発生する蒸気は毒性が強く、空気より重い(蒸気比重は2.8)

▪特有の芳香を有している

▪水より軽い(液比重が1より小さい)

水に溶けない(非水溶性)が、アルコール、ヘキサン等の有機溶剤に溶ける

▪凝固点が約5.5℃のため、冬期に凝固しやすい

ベンゼンは、次回にご紹介するトルエンとの相違点・共通点について問われることがあります。

例えば、両者に関する知識について選択肢の1つとして「トルエンは水に溶けないが、ベンゼンは水によく溶ける。」というように出題されたことがあります。

ベンゼンとトルエンは、アルコールなどの有機溶剤にはよく溶け、水には溶けないという点で共通する性質があるため、この選択肢は誤りです。

ちなみにこの問題は、かりにトルエンの知識が無くても、ベンゼンの「水に溶けない」という性質をおさえておえば、正誤判断が可能です。

危険物の性状に関しては、以前にもご紹介したとおり、「水に溶けるか溶けないか」という点が良く問われますので、優先的に暗記をするように心がけて下さい。

今回は、第1石油類のうちベンゼンについてご紹介しましたので、次回は、第1石油類のうち「トルエン」についてご紹介していきたいと思います。