みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回から、「物に関する規制」に入り、「指定数量」について取り上げましたが、今回は、引き続き「指定数量」について見ていきたいと思います。
前回、少し触れましたが、指定数量の倍数を求めさせるタイプの問題が本試験では出題されます。
「指定数量の倍数」とは、貯蔵または取り扱う「危険物の量が指定数量の何倍であるか」を表す数のことであり、求めた倍数の値によって法規制の基準が以下のように異なります。
・指定数量の倍数が1以上 ➡ 消防法の規制
・指定数量の倍数が1未満 ➡ 市町村条例の規制
それでは、具体的にどのように計算するかといいますと、次の式に当てはめて、求めることができます。
指定数量の倍数 = 危険物の量 ÷ 指定数量
非常にシンプルな公式かと思います。
危険物の量は、問題文に、示されます。
よって、覚えておかなければならないのは、「指定数量」です。
例えば、ガソリンが400ℓある場合の指定数量の倍数はいくから?
このような問題が出題されたとします(本試験では、2種類以上の危険物の指定数量の倍数を求めさせる問題が一般的です)。
ガソリンの指定数量は、いくらだったか分かっていないと上記の公式に当てはめて答えを出すことができません。
ガソリンは、第1石油類の非水溶性の危険物であるため、指定数量は、「200ℓ」になります。
よって、上記の公式に当てはめると、400ℓ÷200ℓ=2となります。
計算の結果、指定数量の倍数が、1以上となりましたので、この場合には、消防法の規制が適用されることになります。
このように各危険物が何に該当するのか分からない計算することができません。
ただし、法令から学習された場合、この段階では、各危険物が何に該当するかは、記憶できていないはずです。
性消を学習することにより、各危険物が何に該当するかを理解できるようになりますので、性消を学習する前の方は、計算の仕方のみを押さえておくだけで十分です。
この単元に限らないことですが、初めから、細部を覚えないといけないと考えてしまうと非効率的です。
まずは、全体的に学習をしてから、個々の部分をつめていくようにすると良いでしょう。
次回は、「仮貯蔵と仮取扱い」について見ていきたいと思います。