公務員試験対策講座の講師ブログ

公務員試験のコスパについて考えてみる

公務員試験は採用試験です。ですから、内定をいただけば、その時点で就職が決定します。
「就職を決める!」「就職が決まる」という視点で見てみると、非常にコスパに優れているとは考えられないでしょうか?

①学習時間対比
以前、ブログで教養型試験を「知識ゼロから700hで合格する」という目安を立てました。市役所レベルの教養科目をきっちり学習することを想定しています。
かりに、もう少し筆記試験のレベルを下げ、刑務官や警察官だとした場合、筆記試験対策としては500h程度でも十分に対応が可能でしょう。

であれば、他の資格試験と比べても重すぎるとは言えません

あくまで一般的に言われている学習時間です。
宅建…300h
簿記3級+簿記2級…100h+200h
行政書士…500~600h

資格は一生ものですから、それはそれで公務員試験と比べ物にならないメリットがあります。
ただ、資格は取得してから就職、転職に結び付けるにはそこから、各自の努力や、過去の職務経歴等の要素が絡んできます。

その意味で、就職を目指すという観点からのみ見ると、「合格=就職」の公務員試験のコスパは悪くない、と考えますがいかがでしょうか?

なお、公務員試験が異常に重たい試験に感じられるのは国家一般職、地方上級のラインの専門職含む勉強を想定しているからです。
併願含め、より多くの科目を学習して、「何としても行政系の公務員」となれば間違いなく1500時間は確保したいところです。
合格体験記によく載っていらっしゃる「一日10h勉強した」というのはそういう方が多いことを注意しておきましょう。

②民間の就職活動はラクですか?

人気企業であれば、「採用人数数名のところに、エントリーが万単位」なんていうのもざらです。
企業はさばききれないので、学歴フィルターやSPIを使って効率的な採用を行います。

倍率だけ見たら、公務員試験の倍率がかわいらしく見えてきませんか?

公務員試験は、エントリーシートの記入や説明会の予約など、「勉強以外」の特段の努力は不要です

その意味では、学歴ではフィルターはかけないけど、「半年から1年、努力できないか努力できるか」というフィルターをかけているといってよいでしょう。
だから、公務員試験の採用担当者からしたら学歴で切る意味はありません

また、学歴フィルターやSPIを通過しても、大手人気企業であれば最終面接まで複数回面接が行われるのが一般的です。

採用試験に付随する説明会、OB訪問、エントリーシート、手書きの履歴書、写真撮影…、あらゆる時間を考慮すると、かなりの時間を投資することになるはずです。
民間の人気企業への就職と比較すれば、公務員試験の学習時間は多すぎるものではないと言えるでしょう。