旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

新たな世界遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(自然遺産)

今回は、これも登録ほぼ確実の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」について紹介します。
登録されれば、日本の自然遺産としては小笠原諸島(東京都)以来10年ぶりの5件目となります。

推薦地は、鹿児島県の奄美大島、徳之島、沖縄県の沖縄島北部と西表島の4地域の5構成要素で構成されています。北東端の奄美大島から南西端の西表島まで約1,200kmの広範囲に及び、面積は約43,000ヘクタールを有し、範囲・面積ともわが国の自然遺産で最大となります。

それぞれの地域は温暖・多湿な亜熱帯性気候で、主に常緑広葉樹多雨林に覆われています。また、世界でも生物の多様性が突出して高い地域で、多くの種が生息し、絶滅危惧種や固有種が多く、さまざまな固有種の進化の例が見られるのが特徴です。

・奄美大島
年間大量の雨が降り、亜熱帯性常緑広葉樹林と熱帯系の樹林、シダ類、マングローブが繁茂する豊かな森林。アマミノクロウサギやアマミトゲネズミなど、島の条件に対応して進化した固有種が生息する。

・徳之島
常緑広葉樹が繁茂する原生林、アマミノクロウサギ、トクノシマトゲネズミ、トクノシマエビネなどが生息。

・沖縄島北部
「やんばる国立公園」指定地域が登録範囲。やんばる地区は約8割が森林で、亜熱帯多雨林に覆われている。ヤンバルクイナ、ノグチゲラ、オキナワトゲネズミなどの希少生物が生息する。

・西表島
島の90%が亜熱帯の原生林で覆われる。約40の川が流れ、その多くの河口にはマングローブ林が広がる。特に仲間川流域のマングローブ林は、日本に植生するマングローブ林の25%に相当する日本最大の面積を有している。
イリオモテヤマネコが小規模な島の環境に適応進化し、生態系の頂点に君臨し、カンムリワシ、アカヒゲ、セマルハコガメ、キシノウエトカゲなどの希少種が生息している。

次回は 「人気温泉地ランキング」についてご紹介します。