昨年の試験が近づいたころ、
受講生の方から「LCCの約款や運賃を見ておかなくてよいのですか?」
と聞かれました。
国内線にいくつかのLCCが参入し、
「LCC元年」といわれた2012年から1年以上経ちましたから、
そのような心配も当然かもしれませんね。
今のところ、管理者試験の出題者はLCCについては特に考慮していないようです。
LCCは登場時から「定時運航率」の低さに問題があるといわれていました。
少ない機体を効率よく回すために、一つの便が遅れると後続の便も「玉突き」で
遅れるという現象がみられました。
また、空港の門限時刻の関係から、最終便が欠航になるケースもありました。
そうすると、旅程の詰まったパッケージツアーでは利用しにくく、
ビジネス目的の利用も敬遠されやすいですね。
しかし、最近はそれらの問題も改善されているようです。
利用者にLCCの運航システムが周知され、
以前のような搭乗時の混乱が少なくなったことなどが大きいようです。
「定時運航率」も大手航空会社と遜色のない会社も出てきました。
その結果、最近はLCCの航空券とホテルの宿泊をセットにした
安価な商品が発売されています。
そうすると、今後は旅行の一つのスタイルとして知られるようになるかもしれません。
それでも、管理者試験では長い間「日本航空・全日空」の約款や割引運賃が
テーマになっていますので、急にこれを変えるのは難しいでしょう。
LCCの規則はこれらとはかなり異なった部分があります。
一例として、次の二つを見てください。
~ジェットスター航空の約款より~
8.3 お客様が遅れた場合
「お客様が搭乗手続又は搭乗口に遅れた場合、
お客様の予約は解約され、お客様に払戻金は支払われません。」
~バニラ エアの約款より~
「乳幼児」とは、運送開始日時点で、生後8日後、満2歳の誕生日を迎えていない人をいいます。
F) 乳幼児の運送
当社は、満12歳以上の旅客に同伴された座席を使用しない乳幼児については、
当社規則及び当社の定める運賃表に従い運賃を申し受け、
同伴者1人に対して1人に限りその運送を引き受けます。
いかがですか? ずいぶん違いますね。
ここまで手を広げて覚えるのは酷ですよね。