旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

国内・海外「非」観光地理

毎回ブログを書いていますと、さすがにネタ詰まりのことがあります。
「何を書こうかなあ。このことは前に書いたし、このテーマはタイミング的にまだ早いし…」と悶々としながら、思いつくままに何か書き始めます。
骨子がおぼろげに頭の中に浮かんでくると、何とか肉を付けて一応の形に仕上げ、アップしています。何か手抜きのようですが、いえいえ、毎月4本は結構きついものです。

いきなり愚痴ってしまいましたが、もう一つ裏技があります。それは、「困ったときは地理!」。
とにかく地理は話題が尽きませんので、書く側としては助かるテーマです。
しかし、さすがに毎回地理ばっかりとはいきませんので、その後のテーマを考えなければなりません。そしてまた、悶々が始まり…

そのようなことで、今回はお助けマン「地理」です。ちょっと雑学的なものにしてみました。試験に出そうもない事柄ばかりですが、息抜きのつもりでお読みください。

① 五大陸とは?

昨年から今年にかけて、半年の間に2回のオリンピックが行われました。東京大会が延期になったためですが、こういうことは二度とないことを祈ります。

さて、オリンピック=五輪。あの五つの輪は、地球上の5つの大陸を表しているそうです。では、「五大陸」とは、一体どこを指すのか?

オリンピックシンボルとしての五輪は、ヨーロッパ大陸、アジア大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸、オーストラリア大陸を指しているそうです。しかし、この分け方には諸説あり、アメリカ大陸を南北二つに分け、逆にヨーロッパ大陸とアジア大陸を一つにしてユーラシア大陸とする説もあれば、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸、オーストラリア大陸に南極大陸を加える見方もあります。まあヨーロッパ大陸とアジア大陸はつながっていますから、二つに分けるのがいいかも知れません。しかし、それを言うならユーラシア大陸とアフリカ大陸、南北アメリカ大陸もかろうじてつながっています。

つまり、「これ」という絶対的な分類はない、ということですね。

②七つの海は?

大洋を股にかけた大航海者マゼランや海賊キッドを連想します。しかし、具体的にはどの海をさすのか?これは時代ごとの人々の世界観(行動範囲)でだいぶ違いがあるようです。

中世の頃、世界を航海したのは主にアラビア人でした。彼らは、大西洋、地中海、紅海、ペルシャ湾、アラビア湾、ベンガル湾、南シナ海の7つを数えていたそうです。ここには太平洋が入っていません。また、大半はインド洋の付属海です。

時が経ち、ヨーロッパ人によるいわゆる「大航海時代」が始まると、一挙に行動範囲が広がります。七つの海も、大西洋、地中海、カリブ海、メキシコ湾、太平洋、インド洋、北極海と、全世界に広がっています。

現代では、南・北大西洋、南・北太平洋、インド洋、北極海、南極海が定説のようです。歴史と文化あふれる地中海が消えてしまいましたが、どれも文字通りの大洋が揃いました。また「七つの海」は、転じて地球の全海洋、ひいては全世界を指す言葉にも使われています。

ぜんぜん海に関係ありませんが、太陽系には地球以外に七つの惑星があります。いつか、「宇宙大航海時代」がやって来るかも知れませんね。その頃には、「宇宙旅行業務取扱管理者試験」が行われているかも?

③日本は大国!?

これは面積の話です。日本は小さな島国だと思っていませんか? 見方によっては意外と大きいのですよ。陸地面積では世界で61番目であり、確かに小さいです。しかし、最大の島である本州は、島として(大陸は除く)世界で7番目の大きさで、英国のニューブリテン島をわずかに上回ります。結構大きい島なのです。

日本は島国です。ということは、まわりじゅうすべてが海です。陸地から約22kmの範囲は日本の領海とみなされ、さらに陸地から370kmまでの範囲は排他的経済水域(EEZ)であり、海域の合計は何と447万平方キロになります。日本国土(陸地)面積の約12倍、世界でも第6位の広さとなります! この広さは、ソ連や中国をも上回ります。この基準で日本より上位の国を見ると、第1位が米国、以下オーストラリア、インドネシア、ニュージーランド、カナダの順となります。陸地面積だけでも大国が多いですね。実際、大半は海なので、自由に散歩したり泳いだりは無理でしょうけど。

陸地面積を合計すると447万平方キロになり、世界第9位となります。これは、中国の国土面積をも上回る数字となります。なかなかの大国ではありませんか。こう考えると、島国根性も少し直るかも知れません。

もっと驚くのはニュージーランドです。日本の7割強の陸地面積しかないのですが、EEZを含めた面積は、日本やカナダを上回ります。これは島国のド根性を見る思いがしますね。