旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

楽しく、嬉しい国内観光地理-2 学習のサイクル

地理で、一番おすすめできない学習方法はどんなものでしょうか。それは、テキストのページ順どおり、北海道から始めて1つ1つ項目を丸暗記して、次は青森県を同じように・・・というやり方です。筋トレでも、腕立て伏せばかりでは飽きが来ますね。機械的な丸暗記では脳筋肉もくたびれてしまいます。日本全国を人間に例えれば、頭から脚まで、均等に全身を鍛えることが大切です。いろいろなトレーニングを取り入れていきましょう。

《第1期-基礎期》

① 三大○○、三名○○、世界遺産などには日本の代表的な超メジャー観光地やお祭りなどが多い。まずはこれらを確実に把握する。*次回のブログにも掲載しますが、インターネットも便利です。

② 各分野・項目について最低20個把握を目指す。
・地理は金太郎飴みたいなもので、どこからやってもかまわない。自分が詳しくない地方や分野を重点的に。北日本の人は西日本が弱く、南国の人は北国に詳しくないもの。
・北(南)から順番に覚えるのではなく、あくまでまんべんなく。どれがメジャーか分かりにくければ、問題集の難易度Aランクを覚えるなど、ランダムな方法でよい。

《第2期-拡大期》

① 第1期の学習が一通り終わったら難易度Bランクにもチャレンジし、知識の上乗せを図る。この際も知らない地名・名称を中心に。

② 白地図書き込み作業(第1期から取り組んでもよい)。
・白地図は小学校用のもので十分。大きな書店に置いている。WEBからもダウンロード可能。
・整理しながら見やすく記入する。余り正確でなくてもよく、都道府県もしくは日本列島のおよそどの辺にあるかを確認できればよい(PDF参照)。
・地図帳が必要だが、詳しいものでなくてよい(中学・高校用地図帳や道路地図程度で十分)。イラストを添えたり、旅行パンフの写真を切り貼りしたりすると一層効果的。
・関連するテーマごとに記入する~例:海-岬、海岸、半島などを1枚の白地図に書き込む。
・カラーペンなどを使って見やすく記入する。

③ 都道府県ごとに表を作り、主要観光資源をまとめる。1県につき1テーマ1〜3個程度を目安に。群馬、長野など温泉がたくさんある県でも、多くて数か所程度にとどめる。メジャー観光地がなければ空欄でかまわない(例:北海道の寺と神社、東京や沖縄の温泉)。

《第3期-深耕期》

① Aランク、Bランクの復習。更に各テーマ5~10項目の上乗せを図る。

② 白地図書き込み作業その2。主要都市、温泉、国立公園を中心に、その周辺にある主な観光資源(ジャンル問わず)をブロック単位にまとめる。観光地を平面的、立体的に把握する作業。

③ 温泉、観光都市、祭などの特色・特徴を簡潔にまとめる。その地名・名称そのものにのみ関わりある固有名詞を把握する(文章で覚える必要はない)。
例:長崎
○稲佐山、グラバー園、出島跡←長崎にしかないもの
△異国情緒、港町、夜景←絞り込みのヒントにはなるが、これらは全国いくらでもある。

④ 過去問題にどんどんチャレンジ。

特に白地図作りは結構楽しくて、模型工作や手芸感覚です。これにハマってしまう人も多いので、他の科目・分野がおろそかにならないようにご注意!
最終目標レベルとして、問題集のA〜Bランクで、正答率60%達成をめざしましょう。Cランクは省いてもかまいません。大事なものはA・Bランクの問題です。

次回は「名数事典」です。お楽しみに。