旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

国内運賃料金Q&A(5)-国内航空運賃その1

5月に国内運賃Q&Aとして、JR運賃料金を連載しましたが、今月はその他の国内運賃料金について、Q&Aを掲載します。
今月の1回目と2回目は、国内航空運賃です。国内航空運賃は、日本航空で大きな改正がありました。そこで、過去に受講生の皆さんから頂いたご質問だけでなく、改正にかかわる想定Q&Aも含めてお話ししたいと思います。

Q1.日本航空の運賃料金が改正されましたが、全日空とどう違うのか、大雑把でいいので説明してください。

A1.一番大きな違いは、消費税について日本航空(JAL)は外税方式に変わり、全日空(ANA)は内税方式のままという点です。どちらにせよ、運賃の支払いは消費税込みで行うので、通常に航空券を購入し、搭乗する場合は何の違いもありません。
違いが大きいのは、払い戻しの際の取消手数料の計算です。JALは消費税を除いた額(税抜運賃)に対し取消料率を適用し、ANAは消費税込みの額に取消料率を適用します(どちらも空港施設使用料を除く)。
また、JALは払戻し手数料を収受せず、ANAは取消手数料の他に払戻し手数料を収受します。
具体的な計算例は、次回のブログをご参照ください。

Q2.試験対策として、JALもANAもすべて学習したほうがよいでしょうか。

A2.過去数年間の試験問題を見ると、国内試験では約款も含めANAのみが出題されており、総合試験ではJALのみが出題されています。
総合試験では、今年もJALが主体と見てよいでしょう。今回の改正点は必須の項目です。
微妙なのは国内試験です。ANAが主体となると思いますが、JALの改正事項は近来にない大型の改正規模でした。これは無視できないと思いますので、念のため学習を積んでおくほうがよいでしょう。

Q3.国内旅行取扱管理者試験を受験予定ですが、eチケットお客様控えを掲示した問題は出されないとみなしてよいでしょうか?

A3.「eチケットお客様控え」の読み取り問題は、国内試験では平成26年度試験を最後に出題されていません。それ以前は、2,3年に1度出題されていました。このところは連続して出題されていませんので、出題確率は低いでしょう。
現在の国内試験では、文章択一問題が中心です。ただ、問われる内容にはあまり違いはありませんので、余裕があればeチケットにも見慣れておけば万全です。むしろ、eチケットが出されたほうが分かりやすいこともあります。
また、国内試験では約款の知識も問われることがあります。やはりQ2同様、約款でもANAが主体です。なお、総合試験では、計算問題、約款問題とも、JALが出題されています。

次回も国内航空運賃です。