皆さん、こんにちは。
ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。
前回に続き、各種株価指標の確認をしていきたいと思います。今回も有名どころ、PBRについて確認していきましょう。
PBRは、株価純資産倍率とも呼ばれ、株価を1株当たり純資産で割ることで求めることができます。1株当たり純資産は、資産から負債を差し引くことで求められる純資産を発行済株式数で割ることで求められます。
この1株当たり純資産とは、理論上、企業がいま解散したならば投資家にいくら資産を分配できるかといった数値を表すものであり、解散価値とも言われています。したがって、PBRが1倍を割り込んでいる場合には、いま企業が解散した方が株価よりも多く分配されることを意味するため、割安であると判断できます。
特に優良銘柄のPBRが1倍を割り込んでいる場合は投資のチャンスといえるかもしれません。業績は順調(黒字)なのに、PBRが0.5倍といったケースでは割安に放置されている可能性があります。一方で、今後業績が期待できない場合や問題を抱えている企業(例:上場廃止のおそれがある場合)の場合にはPBRが低く出るケースもありますので、その点は注意してください。
なお、PER、PBRといった指標はヤフー・ファイナンスや証券会社のホームページなどから確認することができます。また、四季報の予想数値を用いて現在の株価からご自身で計算することも可能です。
著名投資家バフェットが日本の商社の株式を購入したというニュースが以前ありましたが、その一つの理由にPBR1倍割れが考えられます。意外にも私たちの身近な企業でもこうした割安な株式が存在するといえるのかもしれません。
<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の問題に答えなさい。○✕問題
【問題1】
所得税において、上場不動産投資信託(J-REIT)の分配金に係る配当所得は、配当控除の適用を受けることができる。
<解答> ✕
J-REITの分配金は、配当控除の対象とはなりません。
【問題2】
都市計画法において、市街化調整区域とは、おおむね10年以内に計画的に市街化を図るべき区域である。
<解答> ✕
市街化区域の内容です。市街化調整区域は、市街化を抑制する区域になります。
いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★