ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

金融サービス提供法施行により何が変わる?

皆さん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。
今月は講師伊藤が気になる話題について解説していきます。三回目は、金融サービス提供法施行について。

令和2年6月5日に成立した「金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律」により、金融商品販売法が令和3年11月1日より「金融サービスの提供に関する法律」(以下、「金融サービス提供法」)に改称されました。法律の名前が変わるだけではなく、新たな業態として金融サービス仲介業が創設されます。

■1つの登録で多種多様な金融サービスを仲介可能
金融サービス仲介業とは、銀行・証券・保険すべてのサービスをワンストップで提供する仲介業のことをさします。これまでも、銀行代理業が銀行サービスを、金融商品仲介業は証券サービスを、保険募集人は保険サービスを仲介することができていましたが、業態ごとの縦割り法制により、各業法に基づく許可や登録がそれぞれ必要となっており、ワンストップサービスの提供はなかなかハードルが高かったといえます。

また、特定の銀行や証券、保険会社に所属し、所属金融機関からの指導・監督を受ける必要もあり、その対応への負担も大きかったことから、こうした負担を軽減し、様々な金融商品を横断的に提供できる金融サービス仲介業が創設されることになりました。これにより、1つの登録で多種多様な金融サービスが提供できるようになり、オンラインでもワンストップで利用可能になるなど利用者の利便性向上が期待されています。なお、金融サービス仲介業の登録の申請があった場合においては、登録拒否事由に該当する場合を除き、金融サービス仲介業の登録が行われることになります。

こうした新たな動きから、金融サービスをワンストップでオンラインで提供するサービスが拡充すると想定されます。そして、金融業界においても活性化が図られ、市場拡大へとつながるのではないでしょうか。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する対顧客直物電信売相場(TTS)である。

<解答> ✕
外貨を円貨に換えるレートはTTB、円貨を外貨に換えるレートがTTSになります。

【問題2】
国内銀行に預け入れられている外貨預金は、元本1,000万円までとその利息が預金保険制度による保護の対象となる。

<解答> ✕
外貨預金は預金保険制度の保護の対象となっていません。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★