ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

中央銀行が担う3つの役割

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

本日は、中央銀行の役割について書いてみたいと思います。

■中央銀行は3つの役割を果たしている
各国に1つしかない中央銀行。日本の中央銀行は、日本銀行です。各中央銀行は他の金融機関とは異なり、3つの大きな役割を担っています。その3つとは、「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」です。

発券銀行とは、銀行券を独占発行する仕事です。一万円札などの紙幣を確認してみてください。日本銀行券と記載があります。これは、日本では日本銀行だけが紙幣を供給することを意味しています。また、日本銀行では政府が発行する硬貨も取り扱いを行います。古くなった紙幣を回収し、新しい紙幣を供給する。いわば紙幣の一生を管理しているといっても過言ではありません。なお、破れたり焼けてしまった紙幣や、摩耗したり変形した硬貨などは、例えば面積が3分の2以上残っている場合は全額、面積が5分の2以上3分の2未満の場合は半額として引換など、一定の引換基準に応じて新しいものと引換が可能となっています。

銀行の銀行とは、民間の銀行にお金を貸したり、民間の銀行からお金を預かったりする役割をさします。私たち個人は中央銀行に預金口座を開設することはできません。中央銀行に預金口座を開設できるのは、民間の銀行です。この口座を通じて民間銀行は中央銀行に預金を行うほか、中央銀行から資金を借りることができます。また、日銀ネットにより口座を通じて民間金融機関相互の資金決済も行われています。

政府の銀行とは、政府の資金を管理する役割です。日本銀行では、所得税や法人税などの国税や社会保険料、交通反則金などの歳入金を受け入れるほか、公共事業費や公的年金などの歳出金を支払うなど国庫金の事務を行っています。国債の発行や国債元利金の支払いななどを行う国債に関する事務や外国為替市場における為替介入の事務関連も政府から委託されています。

主な中央銀行には、日本銀行のほか、米国のFRB、EUのECB、イギリスのイングランド銀行などがあります。こうした中央銀行では、3つの役割を果たし、国もしくは地域の金融の中核を担っています。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
ファイナンシャル・プランナーが顧客と投資顧問契約を締結し、当該契約に基づき金融商品取引法で定める投資助言・代理業を行うためには、内閣総理大臣の登録を受けなければならない。

<解答> ○
投資助言・代理業は、内閣総理大臣の登録が必要と覚えておきましょう。

【問題2】
健康保険の任意継続被保険者となるためには、健康保険の被保険者資格喪失日の前日までに継続して1年以上の被保険者期間がなければならない。

<解答> ✕
任意継続の要件は、すべて2がつくこと。健康保険の被保険者資格喪失日の前日までに継続して2ヵ月以上の被保険者期間がなければなりません。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★