ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

FPの視点から考える営業開拓②

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤亮太です。

前回、老後資金対策という視点からの営業開拓について解説しました。
今回は、資産運用アプローチという視点から、30~40代向けの営業開拓について解説します。

■ライフプラン別に提案してみる
資産運用アプローチは、様々な観点からアプローチができます。その1つの方法として、ライフプランなど目的別運用の提案があります。現状どういった状況にあるのか、ライフイベントに何がありそうかを聞き出してみるのです。

30代~40代といった若い世代であれば、子どもの誕生・教育資金設計や住宅購入などのライフイベントが重なる時期です。そうした資金のために預貯金で保有されている可能性もありますが、子どもの大学資金等であれば時間に余裕があるかもしれません。少しでも増やしたいとお考えであれば、学資保険や子ども保険の提案なども行ってみましょう。

また、10年後の教育資金などのための預貯金であれば、分散投資により外貨預金、国債、投資信託などにわけ、「ある程度リターンを得ることができたら売却しましょう。」といった提案もよいと思います。目標金額に達したらあとは無理する必要もありませんし。昨今の景気サイクルにかんがみれば、7~10年程度が一つの動きとみることができますので、10年程度の運用ができれば、景気の良い時期に売却できる可能性は十分あると思います。

また、住宅購入時にあえて「現預金を多めに残し、ローンで購入を検討してみませんか?」といった提案もできるかもしれません。低金利の今、あえて借りることをメリットととらえ、何かあった場合に備えて預貯金を多めに残すという提案です。子どもの教育費と重複する場合には、教育費が支払えるようなやりくりも必要であるため預貯金もある程度残します。金利が低い今だからこその提案であり、これにより住宅借入金等特別控除を適用できれば、税の優遇措置も見込めます。以前よりは住宅ローンの控除率が低下しているものの、まだまだ利用しない手はありません。インフレ対策という視点からも住宅購入は効果的です。こうした提案は、金融機関の方であれば融資の実績へとつなげられます。

上記はあくまでも一つの考え方、方法であり、最終的には顧客本位による提案を行う必要があります。着実に資金を確保する、増やす、節税。様々な切り口をもとに、お客様にあった提案を行い新規開拓を拡大していきましょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
小規模企業共済の掛金月額は、共済契約者1人につき、3万円が上限となっている。

<解答> ✕
小規模企業共済の掛金月額は、共済契約者1人につき、7万円が上限となっています。

【問題2】
定期保険では、保険期間中に所定の支払事由が発生すると、死亡保険金や高度障害保険金が支払われるが、保険期間満了時に満期保険金は支払われない。

<解答> ○
定期保険は、保険期間中に所定の支払事由が発生すると、死亡保険金や高度障害保険金が支払われますが、保険期間満了時には満期保険金は支払われず、特に所定の支払事由に該当しなかった場合には掛け捨てとなります。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★