ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

為替介入の効果と円安はいつまで続くのか?(その1)

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

2022年10月21日深夜に、政府・日本銀行は円買い・ドル売りの為替介入に再び踏み切りました。前回は9月22日に実施。こうした為替介入は効果があるのでしょうか?そして、止まらぬ円安はいつまで続くのでしょうか?今回から3回に分けて為替変動について解説します。

■為替の単独介入の効果は限度がある
今回の二度の介入は、いずれも日本の単独介入とみられています。協調介入とは異なり、あくまでも単独で行う効果には限度があり、簡単に円安を止めるところまでは至っていません。
9月22日の介入を振り返ってみましょう。9月22日は夕方に介入を実施しました。その結果、円相場は1ドル=145円台後半で推移していたものが一時1ドル=140円台前半へと5円以上円高に動くことになりました。確かに、一時的に為替の大きな変動を抑制する効果はあったと思います。しかしながら、24年ぶりに実施した円買いドル売りの効果はさほど持ちませんでした。その後もじわりじわりと円安が進み、半月後には介入前の水準に戻ってしまいました。そして1ドル=150円を突破。1ドル=152円手前で再度介入に至ります。
さて、二度目の介入は円安を止めることにつながるのでしょうか?本稿執筆段階では、介入直後のため、その後の動きによるものの、筆者は結局円安抑制にはつながらないと考えます。なぜならば、この根本の原因は、米国の利上げにあるからです(次回に続く)。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者だけでなく第3号被保険者も加入することができる。

<解答> ✕
国民年金基金に加入できるのは、国民年金の第1号被保険者です。第3号被保険者は加入できません。

【問題2】
中小企業退職金共済に新規で加入する事業主は、加入月から1年間、掛金月額の2分の1相当額(従業員ごとに5,000円が上限)について国の助成を受けることができる。

<解答> ✕
中小企業退職金共済に新規で加入する場合、掛金月額の2分の1(従業員ごと上限5,000円)を加入後4か月目から1年間、国が助成します。加入月から1年間ではありません。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★