ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

為替介入の効果と円安はいつまで続くのか?(その2)

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

前回に続き、為替介入の効果と為替変動について解説します。

■金利差が為替変動の主な要因となっている
現在の米ドルは独歩高と言ってもよい状況です。世界的にインフレ傾向にある中、米国ミシガン大学が10月14日に発表した10月の米国予想インフレ率(速報値)は市場予想を上回る水準となり、FRB(連邦準備制度理事会)がさらに利上げを進めるとの見方が強まりました。
利上げはその国の通貨が買われる要因となります。結果、米国債の利回りは上昇、米ドル高がさらに進んだのです。しかもバイデン大統領やイエレン財務長官はドル高を容認する発言をしています。ドル高円安の流れは少なくとも米国の利上げが行われる限り止まらない可能性が高いのです。
とはいえ、永遠にドル高円安が続くとも思いません。米国の利上げがいつ止まるのか?この時期が判断の大きなポイントとなります。
FOMC9月見通しによれば、金利は2023年末をピークとし、その後は低下するという予測がたてられています(「FOMCと市場参加者の金利見通し」(出所:日本総研「為替相場展望2022年10月」」参照)。仮に金利見通しが為替変動に織り込み済みとなっていれば、2023年にはドル高は止まるだろうと推測できます。株同様、為替も半年先を見据えて動いているといっても過言ではありません。そのため、筆者の個人的見解としては、米国のインフレ率鈍化が明確となったころには今のドル高円安は止まり、むしろ逆転現象が進む可能性があると考えています(次回に続く)。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
変額個人年金保険は、特別勘定による運用実績によって、将来受け取る年金額や死亡給付金額は変動するが、解約返戻金額は変動しない。

<解答> ✕
変額個人年金保険は、特別勘定による運用実績によって、将来受け取る年金額や死亡給付金額は変動します。その結果、解約返戻金額も変動します。

【問題2】
終身年金では、他の契約条件が同一の場合、保険料は被保険者が女性の方が男性よりも高くなる。

<解答> ○
終身年金では、他の契約条件が同一の場合、平均寿命の長い女性のほうが年金受取総額が多くなる可能性があるため、保険料は被保険者が女性の方が男性よりも高くなります。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★