ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

2023年に変わることのおさらい①

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

今回と次回において、2023年の4月までに変わることを解説していきたいと思います。改正内容をもとに、ご自身の知識面等での付加価値向上にチャレンジしていきましょう。

■パスポートのオンライン申請が3月27日から始まります
改正旅券法令が2023年3月27日に施行されます。これにより、パスポートの発給申請手続きが一部オンライン化されます。具体的には、パスポートの有効期間が1年未満であり、パスポートの記載事項を変更しない場合には、オンラインでの新たなパスポート申請が可能となります。この場合には、旅券事務所や在外公館へ出向く必要はありません。なお、日本国内においては、マイナポータルを通じて、国外では在留届オンライン(ORRネット)への登録を前提とした在留邦人用旅券申請スマホアプリを通じてオンライン申請が可能となります。
また、オンライン申請の場合のクレジットカードによる手数料もオンラインで支払いができるようになる見込みです。

■4月から時間外労働に対する割増賃金率の引き上げが行われます
2023年4月から、中小企業においても月60時間以上の割増賃金率が50%以上へ引き上げられます。これは、働き方改革関連法における長時間労働の是正が関連しています。
2010年に労働基準法が改正され、月60時間以上の時間外労働に対する割増率が大企業においては25%以上から50%以上へと引き上げられています。中小企業に関しては、これまで猶予期間が設けられており、必ずしも50%以上としなければいけない状況ではありませんでした。
しかしながら、2018年の労働基準法改正により、猶予期間が廃止された結果、2023年4月からは中小企業でも大企業同様に、割増賃金率の引き上げが実施されることになったのです。
これにより、中小企業においても適正な労働時間の把握が求められることになります。業務効率化なども求められることになります。なお、時間外労働を行った者は、引き上げ分の割増賃金支払いに代えて代替休暇をとることも可能です。ただし、代替休暇制度導入するためには、労働者の過半数で組織する労働組合、または組合がない場合には労働者の過半数を代表とする者との間で労使協定を結ぶ必要があります。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
普通傷害保険(特約付帯なし)では、一般に、被保険者が細菌性食中毒により入院した場合は、保険金支払の対象となる。

<解答> ✕
普通傷害保険は、国内外を問わず、日常生活で生じるケガを補償する。普通傷害保険では、特約を付帯しない場合、細菌性食中毒は補償の対象とならない。細菌性食中毒は、国内旅行傷害保険、海外旅行傷害保険では補償の対象となる。
この他、普通傷害保険では、自殺、喧嘩、地震・噴火・津波などが原因の傷害は補償対象外となる点も覚えておこう。

【問題2】
マネーストック統計は、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体が保有
する通貨量の残高を集計したものである。

<解答> ○
マネーストックとは、世の中に出回るお金の総量を示したものであり、通貨残高ともいう。金融機関と中央政府を除いた、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体が保有する通貨量の残高を集計したものである。
※以前は、マネーストックのことをマネーサプライと呼んでいたが、現在ではマネーストックと呼ぶようになってきている。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★