ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

金価格上昇の背景にある、金の需要3大理由とは?①

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP講座専任講師の伊藤です。

今回から3回に分けて、金価格上昇の理由について解説していきたいと思います。

■3つの視点を考える
田中貴金属の税抜参考小売価格によれば、2000年当時の1グラム当たりの金価格(税抜き)は平均して1,014円(最低が961円、最高が1,140円)。それに対して、2022年における1グラム当たりの金価格(税抜き)は平均すると7,649円(最低が6,680円、最高が8,154円)。実に22年間で価格は7倍以上になっています。
そして2023年3月には、小売価格(税抜き)が1グラム8,500円(税込みだと9,350円)を突破するなど、金価格の上昇傾向が止まることはなく、むしろさらに上がる可能性も秘めています。一体この背景にはどのような理由があるのでしょうか。3つの視点から探っていきたいと思います。

■金に対する消費需要はやや減少したとはいえ、高水準の需要
まず1つ目の理由として、金に対する消費需要を挙げることができます。2020年から見れば、新興国の宝飾品消費量は増加傾向にあり、金現物投資の需要も含めて考えると、中国とインドの消費量が圧倒的な割合を占めています。実は世界の金の消費需要のおよそ半分を中国とインドが占めるまでに至っており、景気や人口、政治などによっても影響は受けるものの、この2国が金価格に大きな影響を与えていくことは間違いないでしょう。

なお、2022年に限って言えば、2021年から世界全体で35.3トンの減少(-1.1%)と決して大きく需要が増加したとは言えません。とはいえ、金消費需要は高水準にあり、特にトルコやイラン、ロシアといった国々の金消費需要が拡大しています。戦争や経済情勢の悪化などが背景にあるものと思われ、こうした国々の需要が金価格を高止まりさせた要因の一つとして挙げることができます。


(出所)ワールド ゴールド カウンシル/金プラチナ相場情報 Let’s GOLD

続きは次回にて。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の融資金利には、固定金利と変動金利があり、利用者はいずれかを選択することができる。

<解答>×
日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の融資金利には、固定金利のみとなっています。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★