ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

金価格上昇の背景にある、金の需要3大理由とは?③

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP講座専任講師の伊藤です。

前回、前々回に続いて、金価格上昇の理由について解説していきたいと思います。

■インフレが金価格を押し上げ
金はインフレに強い。これは昔から言われているものです。金は物価上昇分だけ価格があがりやすい側面があります。
ご存知のように、コロナ禍の移動制限やウクライナ問題等により、世界中の物価が上昇傾向にあります。こうしたインフレが金需要を高め、金価格を押し上げている側面もあります。また、日本から見れば、ドル高円安傾向にある点も円建ての金価格を押し上げる理由となっています。金は世界で見ればドル建てが標準です。米国の利上げ(背景はインフレ)が円建ての金価格を押し上げている側面もあるわけです。

他にも銀行破綻による金融不安など、世界が不安定になっていることも金価格の押し上げにつながっています。金は、投資対象であるだけではなく、その先物価格は世界景気を予想する鏡としても利用できます。金価格を見る限り、世界は不安定な世の中を想定しているのかもしれません。税込みでグラム1万円を超える時代がやってくる可能性も否定できません。

このように、金の価格を押し上げる理由にはいくつかあります。一方で、金価格が下がるケースとしては、世の中が平和になった場合、物価が安定している場合、各国が金保有量を引き下げた場合などが考えられます。今のところそうした状況にはないため、金価格が下がる気配はないといえるかもしれませんね。
ポートフォリオの中では、一般論として、資産の5%程度を金で保有すべきと昔から言われています。皆様も金をポートフォリオに入れてみてはいかがでしょうか。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
海外旅行傷害保険では、海外旅行中に発生した地震によるケガは補償の対象とならない。

<解答>×
海外旅行傷害保険では、海外旅行中に発生した地震によるケガは補償の対象となります。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★