ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

新NISA制度で検討したい運用方法①

皆さん、こんにちは。
フォーサイト、FP講座専任講師の伊藤です。

今月は、新NISAに関する内容をもとに、運用と提案という両面から解説を行っていきたいと思います。

■新NISA制度をどう使いこなすか
 新NISA制度では、2つの投資枠から構成されます。1つが「つみたて投資枠」、もう1つが「成長投資枠」です。つみたて投資枠とは、その名の通り、毎月などコツコツ積み立てにより運用を行う枠をさします。成長投資枠は、例えば株価が大きく下がった時などにスポットで購入したりと、好きな時に売買できる投資枠です。
 つみたて投資枠では、年間に120万円まで投資が可能です。一方、成長投資枠では、年間に240万円まで投資を行うことができます。両方の投資枠を利用することもできますし、片方だけを利用して運用していくことも可能です。
 大きな違いは、積み立てかどうかの他に、投資対象商品が異なること。つみたて投資枠では、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託が投資対象商品となっています。成長投資枠では、上場株式や投資信託等が投資対象商品となっています。ただし、上場株式に関しては整理・監理銘柄は対象外です。また、信託期間20年未満、リスクの高い高レバレッジ型の投資信託や毎月分配金が支払われる可能性のある毎月分配型の投資信託なども対象外となっています。できる限り中長期の運用ができるように投資商品も絞られているといえます。年間で360万円の投資を行うことができれば両方の枠を目いっぱい利用することも可能ですが、なかなかそうもいかないのが現実だと思います。そのため、積立投資を中心とするならつみたて投資枠を、上場株式を中心に運用するなら成長投資枠を主に利用すると良いでしょう。
 なお、新NISAでは、投資できる限度額が決まっています。つみたて投資枠、成長投資枠あわせて1800万円が上限です。ただし、成長投資枠に関しては、うち1200万円までとなっています。例えば、つみたてでコツコツ毎年資産を増やしていきたい方は、年120万円の非課税枠をフル活用し15年間継続すれば上限の1800万円に到達します。年100万円のつみたてであれば18年、年60万円であれば30年で上限に到達します。そのため、無理をせず、できる範囲からコツコツ投資していきたいということであれば、つみたて投資枠のみで1800万円を目指すことも検討に値します。
 1800万円の限度額は、以前言われていた老後資金2000万円問題の解決のための枠としても活用できます。まずは枠をどのように利用していくか検討してみましょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
会社規模が小会社である会社の株式の価額は、純資産価額方式によって評価し、類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式によって評価することはできない。

<解答>×
会社規模が小会社である会社の株式の価額は、純資産価額方式または類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式によって評価します。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★