ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

新NISA制度で検討したい運用方法②

皆さん、こんにちは。
フォーサイト、FP講座専任講師の伊藤です。

今月は、新NISAに関する内容をもとに、運用と提案という両面から解説を行っていきたいと思います。

■新NISA制度をどう使いこなすか②
 新NISA制度では、中長期投資が基本となります。中長期投資の場合、つみたて投資枠を軸に検討しましょう。20代~50代の方の場合、非課税保有限度額である1,800万円をすべてフル活用する場合に、つみたて投資枠のみで行おうとすると最低でも15年はかかります。とはいえ、毎年120万円(月10万円)のフル活用もなかなか大変だと思います。
 そのため、例えば毎月3万円ずつの投資を行い、利用枠をできるだけ使うといった方法でもよいと考えます。もちろん、資金に余裕があるものの、時間分散をしっかり行いたい方は、毎月10万円を継続して投資していくのでも良いでしょう。この場合に、どのような投資を行っていくべきか。中長期目線で捉えた場合には、やはり世界全体に投資する投資信託や日米などの先進国に投資する投資信託を主体としてはいかがでしょうか。積立による時間分散を図りながら、世界や先進国の成長の果実を得ていくのです。もちろん、新興国の高成長に期待したいのであれば、新興国に投資する投資信託も組み入れても良いでしょう。それぞれ毎月1万円など地域を分けて投資していくことも検討します。
 なお、つみたて投資枠年120万円だけではなく、成長投資枠年240万円も利用したい方の場合には、例えば、中長期投資でしっかりと資産を構築する部分はつみたて投資枠で、ちょっとした売買や配当金・株主優待狙いで成長投資枠を利用していくという方法も検討できます。高配当の株式や、普段使いできる株主優待を目当てに株式にも一部投資します。そして、つみたて投資枠は毎年継続して利用し、非課税保有限度額の空いている部分で成長投資枠を利用していきます。なお、成長投資枠は最大でも合計1200万円までしか利用できませんのでその点には注意が必要です。例えば成長投資枠による株式投資は目標値に到達した売却し、枠をあけるといった方法が良いのではないかと思います。そして、最終的につみたて投資枠をメインとして、非課税保有限度額1,800万円の構築を目指してはいかがでしょうか。
 機械的にコツコツ買っていくつみたて投資は、意外に運用成績もよかったりします。感情を入れると早く売りすぎたり、買いそびれることもしばしば。売り時は肝心ですが、まずは資産を構築するためにも中長期投資派はつみたて重視で行っていきましょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
被相続人は、遺言で、相続開始の時から1年間に限り、遺産の分割を禁ずることができる。

<解答>×
被相続人は、遺言で、相続開始の時から5年間を限度に、遺産の分割を禁ずることができます。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★