ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

個人向け社債を活用しよう

皆さん、こんにちは。
フォーサイト、FP講座専任講師の伊藤です。

今月は、投資関係、今回は個人向け社債について解説を行っていきたいと思います。

■利率だけではなく、業績なども確認すること
 債券は、投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券です。投資家は国や企業などにお金を貸す代わりに債券を受け取ります。債券は通常満期が定められており、満期となると貸したお金が投資家に戻ってきます。お金を貸している期間中は利子を受け取ることができます。
 株式に比べて一般的に価格変動が低いこともあり、リスク分散の手段として債券への投資を行う方も多いです。ただし、企業の業績悪化などにより、債券の支払いが滞るケースもあるため、必ず貸したお金が戻ってくるとは限りません。
 債券には、国が発行する国債、企業が発行する社債などがあります。このうち、国内債券において投資妙味があるのは個人向け社債です。個人向け社債とは、個人投資家向けに発行される社債です。普通預金の金利が低い昨今では、個人向け社債の利率を魅力に感じる方も多くなっています。例えば、ソフトバンク株式会社では2023年に上場以来初めてとなる個人投資家向けの社債を発行しています。利率は年0.98%、5年間資金を貸すものです。申込単位は10万円であり、個人投資家が気軽に投資できる金額として設定されています。SBIホールディングス株式会社でも個人向け社債を発行しています。こちらは期間は2年間、申込単位10万円、2023年6月発行のもので利率は年0.93%となっています。
 普通預金や定期預金の利率に比べればかなり高いため、個人投資家に人気があります。ただし、利率だけではなく業績なども確認しましょう。利率が低い=信用度が高い、利率が高い=信用度が低いともいえるため、妥当な利率かどうかも検討すべきです。なお、個人向け社債はNISA口座では投資できません。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、資本回収係数である。

<解答>×
一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、年金現価係数です。資本回収係数は、一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取りたいときの、毎年の受取金額をもとめたい場合に利用します。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★