ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

若年層のiDeCoの活用の仕方

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

今月は、個人型確定拠出年金(iDeCo)に関する話題からいくつかピックアップし解説していきたいと思います。

■掛金は途中で変更可能
 時間を味方につけて若いうちからiDeCoを活用したい。最近ではこうした声を聞くことも多くなってきました。社会人になってからすぐにでも開始したいと思う方も多いようです。それでは、どのように活用していけばよいでしょうか。若年層の場合、給料水準が高い場合を除いて、なかなか毎月の給料から支払える金額も限られてくることでしょう。また、会社員の場合、そもそも毎月拠出できる金額が多くないともえいるため、20代では月々5,000円~1万円程度をiDeCoに振り向けたいと考えているケースが多いように感じます。
 資産運用がはじめての方の場合、どのように株価が動くのかなど疑問に思う点も多いと思います。また、実際にiDeCoを始めて経済の動きに敏感になるという方も多いです。よくわかっていない状況よりも、状況を理解してから掛金を引き上げるなど対応していくべきです。そこで、まずは月々5,000円~1万円の間で拠出金額を決めてみてはいかがでしょうか。確実に毎月支払える金額に設定すべきです。そして、給料が上がり、余裕が出てきてから拠出額を引き上げていくことも検討します。年に1回拠出額は変更可能です。
 何に投資すべきか。若年層の場合には、積極的にリスクをとった運用でもよいと考えます。実際、20代の方々のiDeCoの運用状況を確認すると、拠出した金額の8割が投資信託に配分されています。しかも、外国株式型に44.2%、国内株式型に9.4%と株式への投資を積極的に行っていることがわかります。ハイリスク・ハイリターンですが、長期で見れば大きなリターンを得られる可能性があり、少額からの思い切った運用は後々効果を発揮する可能性があります。
 iDeCoは長期投資、短期の変動は気にせず、長期的な成果を目指していく。このスタイルが若年層には良いのではないでしょうか。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
勤続25年の者が、定年により退職金として2,800万円を受け取った場合、所得税における退職所得控除額は825万円である。

<解答>×
本問は、退職所得控除額を求めるものです。勤続年数が20年超の場合、退職所得控除額は800万円+70万円×(勤続年数-20年)で計算できます。本問の場合、800万円+70万円×(25年-20年)=1,150万円と計算できます。

いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★