ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

老後資金2,000万円をiDeCoで構築するには?

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

今回は、老後資金2,000万円をiDeCoで構築するにはどうすればよいかについて検討していきたいと思います。

■会社員でも運用利回りが高ければ達成可能
 iDeCoのみで老後資金2,000万円を構築する。これは結構なハードルだと考えます。なぜならば、特に会社員の方の場合、毎月の掛金が最大でも12,000円~23,000円であり、運用期間が長い、運用利回りが高いといった条件を満たさないと難しいからです。とはいえ、必ずしも達成不可能とは言い切れません。
 仮に、企業年金のない会社員の場合、月額の最大掛金は23,000円。年間で27万6,000円の掛金を支払うことができます。25歳から60歳になるまで35年間加入したとして、年4%で運用ができたとするとどうなるでしょうか。計算を簡単にするため、毎年年払いで27.6万円を拠出したとして試算すると、掛金総額が966万円に対して、運用結果はおおよそ2,032万円となります。年利率4%の運用は確かにハードルは高いものの、達成不可能というハードルでもないのです。なぜならば、日経平均の配当利回りは2.18%前後(2024年1月現在)であり、配当と株式の値上がり益を考慮すればできなくはないリターンだからです。買うタイミングなども見極め大きな目標としても良いかもしれません。
 自営業者の方は、掛金が最大月額で68,000円であることから、運用利回りを低く見積もったとしても掛金の期間が長ければ達成可能です。年間81万6,000円、20年間、年2%の運用利回りで運用できたとすると、掛金総額1,632万円に対して、運用結果は1,982万円ほどになります。世界経済の成長率が年3%前後であるとすると、年3%程度での運用ができれば、このケースでは運用結果が2,192万円となります。
 掛金が多くできること、運用期間が長くできることがiDeCoで老後資金を確保する一番のポイントです。iDeCoだけでは難しいと感じた方は、NISAも併用しつつ老後資金確保を目指していくのが良いでしょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
不動産が共有されている場合に、各共有者が、自己の有している持分を第三者に譲渡するときは、他の共有者の同意を得る必要がある。

<解答>×
不適切です。不動産が共有されている場合に、各共有者が、自己の有している持分を第三者に譲
渡するときは、他の共有者の同意を得る必要はありません。

いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★