旅行業務取扱管理者スペシャリストによるこっそり裏講義

昨年、旅行業法施行規則を改正して、
「地域限定旅行業者」が登場してから、間もなく4月で1年になります。

旅行管理者試験の講座では、登録や業務範囲などの規則を
中心に扱う暗記分野となってしまいますので、
ここでは講座とは異なった点から見てみます。

観光庁は、地域限定旅行業者の創設の理由として
「着地型旅行の促進」を挙げています。

着地型旅行とは、旅行者を受け入れる地域(着地)側が、
地域の観光資源を基にした旅行商品や体験プログラムを
旅行者に提供する旅行形態のことで、
地元の旅行業者ならではのアイデアに富んだ企画が期待されているのです。

いわば「町おこし、村おこし」を狙いとしたもので、オプショナルツアーとして活用できます。

実は、それ以前の2007年にも同様の趣旨で、
第3種旅行業者に募集型企画旅行の実施を認める改正を行ったのですが、
営業保証金や旅行代金の事前収受の制限などがあって、
期待ほどには新規参入はありませんでした。

そこで、昨年これらの規制をさらに緩くして地域限定旅行業者が誕生したのです。

まだ1年ですから登録業者はそれほど多くありませんが、
現在全国旅行業協会には8社が加盟しています。

今のところ地域の観光協会などが中心のようですが、
様々な組織が参入して新しいニーズを掘り起こしてもらいたいと思います。

また、あまり知られていませんが「観光圏内限定旅行業者代理業」という業種が存在します。
これは2008年、いわゆる「観光圏整備法」の施行によって、
同法の定める「滞在促進地区」における宿泊施設が一定の要件を満たせば、
「旅行業者代理業」を営むことができるとされたものです。

特例として、旅行業法上の義務である旅行業務取扱管理者に代えて、
一定の研修を修了した者等を選任できるなどの参入が促進されています。
(なお、この業種は旅行業法とは関係がありませんので、旅行管理者試験に出題されることはありませんよ。ご安心ください。)

代理業者ですから地域限定旅行業者と異なり、
旅行を実施することはできませんが、フロントにパンフレットを置くなどして、
地域限定旅行業者と連携すれば地域の観光産業の活性化につながるでしょうね。



能城幸夫

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