FP2級と社会福祉士のダブルライセンスのメリットは?就職にも独立にも役立つ!

FPと社会福祉士はアドバイスを通して、人々の暮らしの向上に貢献したいという理念において共通しています。

 

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は会社員向け、FP1級は独立開業向けという性質がありますが、FP2級を起業に活かす方法もあります。社会福祉士の資格をすでに取得しており、これから起業をしようと考えている人は、FP2級の知識も併せ持っていれば仕事で非常に役立ちます。

なお、会社員として働く場合でも、社会福祉士に加えてFP2級も持っていれば、仕事をする上で役立つことが多くあります。なお、社会福祉士を持っている人が、FP2級の資格取得を目指すケースは多くなっています。

それでは、実際にどのような活用方法があるのか、見ていきましょう。

もくじ

社会福祉士とFP2級の相乗効果は?

FP2級と社会福祉士の資格は社会保険において共通点があるため、両者の知識を組み合わせることで、仕事に相乗効果をもたらすことができます。社会福祉士は介護保険などの社会保険や、生活保護などの社会保障全般について学びます。

FPはライフプランニングの分野にて、社会保険を学びます。さらに、FPはリスク管理の分野で、民間保険についても詳しく学びます。この知識を活かせば、社会福祉士のサービスを受ける高齢者や障がい者などに対し、公的な保険の活用に加え、民間保険でより良い保障をどうカバーしていくかということを提案できるようになります。

また、社会福祉士としてデイサービスセンターや障がい者支援施設などの運営に関する、資金計画やタックスの知識は大いに役立つでしょう。

社会福祉士ってどんな仕事?

社会福祉士の仕事と聞いてまず思いつくのが、「ソーシャルワーカー」でしょう。ソーシャルワーカーとは、高齢者の日常生活に関する相談を受け、解決法を提案していく仕事です。

そして、少子高齢化が進む現代、高齢者のケアをするソーシャルワーカーに対するニーズは、今後ますます増えていくでしょう。また、社会福祉士は高齢者の他に、ハンディキャップを持ったさまざまな人の相談を受け、支援します。

たとえば、障がい者支援施設などで身体障がい者や知的障がい者の生活指導員をする仕事や、児童相談所で非行・不良行為に関わる子供のケアをする児童指導員となる仕事もあります。

その他にも、福祉事務所で母子家庭や失業者や貧困者のケースワーカーといった仕事や、コーディネーターとして地域社会における個人や団体の支援もします。

社会福祉士は就職に有利?

社会福祉士は、ハンディキャップを持った人を支援する福祉の分野で、幅広く活躍することができる仕事です。また、社会福祉士の就職先としては、前述したさまざまな場所や施設にて探すことができます。

そして、社会福祉士の資格を最大限活かすことができる就職先は、介護施設となります。なお、介護施設は今後ますます数が増えていく可能性が高いため、人材の採用も活発化していくことが予想されます。

しかし、条件の良い就職先に勤められるかについては、不明瞭な点が多くあります。なぜなら、社会福祉士は名称独占資格であるため、資格を持っていない人でも社会福祉士が行う仕事を代替できてしまうためです。

そのため、社会福祉士という資格の保持者を、好条件で採用しようという動きにはなりにくいのが現状となります。

社会福祉士に加えFPも持っていると就職に有利?

社会福祉士として就職活動をする際は、それだけでは強いアピールにはなりません。そのため、さらに別の強みを持つことで有利に進めていくようにしましょう。

別の強みとして挙げられる資格の一つに、FP2級があります。FP2級と社会福祉士に共通する知識である社会保険について、福祉にどう活かしてライフプランに役立てていくかを考えるという点で、有効なアドバイスができるからです。

ゆえに、社会福祉士単一の資格しか持っていない人に比べて優位性は明らかであり、就職活動でもその点を推していくことができます。

社会福祉士の起業にFP2級の知識を活かすなら

FP2級と社会福祉士のダブルライセンスのメリットは?就職にも独立にも役立つ!

起業を考える社会福祉士にとって、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格も持っているとメリットがあります。社会福祉士が起業するのであれば、デイケアセンターなど福祉施設の設立を考えることになるでしょう。

そこには、誰もが住みやすい社会を実現したいという理念があります。日本には社会保障が整備されているものの、ハンディキャップを持つ人の中には、その仕組みを活用できていない人も少なからずいます。

そうした方々のために、有効な活用法についてアドバイスを行い、より良い生活を実現してほしいという想いが社会福祉士の起業者にはあるのです。そして、アドバイスによって利用者により良い生活を実現してほしいという想いは、FPとも共通しています

両方の視点を使って有効なアドバイスができる

FPと社会福祉士の両方の資格を持っていれば、片方の資格だけでは手の届かなかったアドバイスが可能となるでしょう。

たとえば、社会福祉士だけであればリバースモーゲージなど、老後資産の有効な活用というところまではアドバイスできるものの、不動産に関する手続きをサポートすることまでは難しいかもしれません。

一方、FPだけであれば介護保険など、公的な社会保障を受けるための具体的な手続きといったサポートは難しいでしょう。しかし、FPと社会福祉士両方の資格を持っていれば、両方の視点からアドバイスができるため、よりきめ細やかなサポートができるようになります。

ハンディキャップを持つ人のお手伝いをするための発想や行動の幅も、広がることでしょう。

社会福祉士が次に目指す資格はなぜFP2級なのか?

資格試験の中には、行政書士や社労士といった、さまざまな資格が存在しています。その中で、社会福祉士が次に目指す資格としてよく選ばれているのがFP2級となります。

ダブルライセンスを目指すのであれば、資格同士に相乗効果がなければなりませんが、FPの資格試験では問われる分野が幅広いため、社会福祉士試験で問われる内容も含まれているのです。

また、難関資格である行政書士や社労士と比べてFP2級は難易度が低いため、ダブルライセンスを狙う際に挑戦しやすく選ばれやすいという一面もあります。

社会福祉士になるならAFPもあったほうがいい?

FP2級と同等レベルの資格に「AFP」があります。ダブルライセンスでFPの資格取得を狙い、その上で独立・開業を検討している社会福祉士にとって、AFPの取得は必須ではありません。

AFPがあれば、提案書の書き方を習得できていることの証明になるため、FPとしての優位性を出すためには有効です。しかしながら、社会福祉士がFPの資格に求めるのは、リスク管理や不動産活用に関する知識を高齢者などのサポートに活かすことです。

そのため、提案書が上手く書けるスキルは必ずしも必要ではありません。ただ、自ら起業するデイケアセンターなどの施設で、社会福祉士の相談とFP相談の両方を開設したいと考えているのであれば、AFPを持っていると便利であると言えます。

社会福祉士とFP2級のダブルライセンス

FP2級と社会福祉士のダブルライセンスのメリットは?就職にも独立にも役立つ!

社会福祉士とFP2級のダブルライセンスに挑戦している人は、元々金融機関などで働いていたFP2級保持者が福祉分野への参入を目指して社会福祉士を目指すケースや、社会福祉士として働いている・起業している人がスキルアップのためにFP2級を目指すケースの2パターンが考えられます。

両者を比較した際、後者は比較的スムーズに資格取得ができますが、前者の場合は多くの負担が強いられます。なぜなら、社会福祉士は受験資格を取得するまでに時間がかかるためです。

FP2級に関しては、AFP認定研修の通信教育を利用すれば、全くの初心者から始めて半年後に資格を取得することも可能です。しかし、社会福祉士は受験資格を得るためだけでも、最短4年はかかります。

社会福祉士の受験資格

社会福祉士の受験資格を取得する方法は、以下のように複数あります。

社会福祉士の受験資格取得のための方法と期間

受験資格の取得方法所要総期間(最短)
福祉系大学等4年
(指定科目履修)    
  4年
福祉系短大等3年
(指定科目履修)
相談援助実務1年 4年
福祉系短大等2年
(指定科目履修)
相談援助実務2年 4年
福祉系大学等4年
(基礎科目履修)
 短期養成施設等6ヶ月以上4年半
福祉系短大等3年
(基礎科目履修)
相談援助実務1年短期養成施設等6ヶ月以上4年半
福祉系短大等2年
(基礎科目履修)
相談援助実務2年短期養成施設等6ヶ月以上 
社会福祉主事養成機関相談援助実務2年短期養成施設等6ヶ月以上2年半+養成機関にかかる期間
 ・児童福祉士
・身体障害者福祉司
・査察指導員
・知的障害者福祉司
・老人福祉指導主事
実務4年
短期養成施設等6ヶ月以上4年半
一般大学等4年 一般養成施設等1年以上5年
一般短大等3年    相談援助実務1年一般養成施設等1年以上5年
一般短大等2年    相談援助実務2年一般養成施設等1年以上5年
 相談援助実務4年一般養成施設等1年以上5年

(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公式HPより)

社会福祉士資格取得は時間・費用面でのコストが大きい

社会福祉士の受験資格を得る方法は全部で11通りあるものの、いずれも長い道のりとなります。最短は4年制福祉系大学に通う方法です。

しかしながら、この方法は大学を受験し、かつ4年間学生として過ごさなければならないため、時間・費用共に受験を目指す方にとってリスクが高くなってしまいます。なお、その他の方法も学校に通った後に実務経験を積み、さらに養成施設に通わなければならないため、やはりリスクが高くなります。

社会福祉士資格所持者がFP2級を目指すのなら実現性あり

FPとして働きつつ、社会福祉士のダブルライセンスを目指すのは困難を極めます。学校に通うか福祉の仕事に専業で就き、実務経験を積まなければならないためです。

そのためには、一旦FP自体を辞めた上で、社会福祉士の受験資格を得ることに専念しなければなりません。その場合は、FPの方でブランクができてしまうので、おすすめはできません。

したがって、FP2級と社会福祉士のダブルライセンスというのは、既に社会福祉士を持っている方がFP2級を目指す場合のみ実現性があると言えます。

社会福祉士の試験内容

社会福祉士資格の試験内容は、以下の18課目です。

  • 人体の構造と機能及び疾病
  • 心理学理論と心理的支援
  • 社会理論と社会システム
  • 現代社会と福祉
  • 地域福祉の理論と方法
  • 福祉行財政と福祉計画
  • 社会保障
  • 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
  • 低所得者に対する支援と生活保護制度
  • 保健医療サービス
  • 権利擁護と成年後見制度
  • 社会調査の基礎
  • 相談援助の基盤と専門職
  • 相談援助の理論と方法
  • 福祉サービスの組織と経営
  • 高齢者に対する支援と介護保険制度
  • 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
  • 就労支援サービス、更生保護制度

社会福祉士の合格基準

社会福祉士試験の合格基準は、上記18課目における総得点の60%以上となります。ただし、試験の難易度により必要な点数は毎回補正されます。

問題の点数は1問1点となっており、150点満点です。60%以上を合格とすると、およそ90点以上が合格ラインということになります。

ただし、全ての科目で得点がなければ合格することはできません。18課目中に不得意な科目があったとしても、必ず点は取れるようにしておきましょう。

なお、直近の合格基準は以下のようになっています。

社会福祉士試験の合格基準

試験日合格基準(総得点150点中)
平成29年度(第30回)99点
平成28年度(第29回)86点
平成27年度(第28回)88点


(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公式HPより)

社会福祉士の難易度

では、社会福祉士の難易度はどのようになっているのでしょうか。直近の合格率は以下のようになっています。

社会福祉士試験の合格率


試験日
受験者数合格者数合格率
平成29年度(第30回)43,937人13,288人30.20%
平成28年度(第29回)45,849人11,828人25.80%
平成27年度(第28回)44,764人11,735人26.20%

(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公式HPより)

上記からも分かる通り、合格率は25~30%程度で推移しています。

社会福祉士の試験科目の中でも、「社会保障」「成年後見制度」「福祉サービスの組織と経営」といった科目はFPとも共通するところがあるため、FPの知識を活かすことで試験対策がしやすくなるかもしれません。

まとめ

FPと社会福祉士はアドバイスを通して、人々の暮らしの向上に貢献したいという理念において共通しています。また、ダブルライセンスがあれば、両方の知識を活かして活躍の場を広げ、よりやりがいのある仕事ができるようになるでしょう。

すでに社会福祉士の資格を持っている方には、本業で働きながら資格取得が可能なFP2級はおすすめです。なお、スクールに行かずとも、通信教育などを利用して仕事の合間に勉強し資格を取得している方も多いため、ぜひダブルライセンスを検討してみましょう。

この記事の監修は金山 浩晃 講師(かなやま ひろあき)
金山 浩晃講師
お金の知識は、一生使える武器になります
出身
埼玉県
趣味
NFL(アメフト)観戦、カフェ巡り
尊敬する人
鎧塚俊彦さん
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