オプション取引の計算を4つの基本形で理解する
オプション取引の計算問題には、計算式で解く方法と損益図を使って解く方法があります。この講義では、コール・オプションを購入して権利行使した場合と権利行使を放棄した場合、プット・オプションで同じく権利行使した場合と放棄した場合という4つの基本形を確認し、最後にTOPIXコール・オプションの損益図から利益を求める問題を解説します。

オプション取引の計算問題には、計算式で解く方法と損益図を使って解く方法があります。まずはコール・オプションの計算からです。設例1は、α株式の値段が800円のとき、権利行使価格850円のコール・オプションをプレミアム30円で1万株分購入し、その後株価が950円に値上がりしたので権利を行使して株式を取得し、市場で即座に売却したケースです。当初の支出額は30円×10,000株=30万円、権利行使による利益は(950円-850円)×10,000株=100万円なので、全体の利益は100万円-30万円=70万円になります。

設例2は、同じ条件で株価が700円に値下がりした場合です。権利行使価格850円より原証券価格700円のほうが低いため、権利を行使する意味がありません。したがってAさんは権利行使を放棄し、損失は当初支払ったプレミアム分の30万円に限定されます。コール・オプションの買方は、損失がプレミアム分までにとどまるという特徴があります。

次はプット・オプションの計算です。設例1は、β株式の値段が800円のとき、権利行使価格780円のプット・オプションをプレミアム30円で1万株分購入し、その後株価が650円に値下がりしたので権利を行使して株式を売却したケースです。当初の支出額は30円×10,000株=30万円、権利行使による利益は(780円-650円)×10,000株=130万円なので、全体の利益は130万円-30万円=100万円となります。プット・オプションの買方は、値下がりしたときに利益が出ます。

設例2は、同じ条件で株価が900円になった場合です。権利行使価格780円より原証券価格900円のほうが高いため、権利を行使する意味がありません。Aさんは権利行使を放棄し、損失は当初支払ったプレミアム分の30万円に限定されます。コールでもプットでも、買方の損失はプレミアム分までという考え方は共通です。

3つ目は損益図による考え方です。設例は、権利行使価格1,650ポイントのTOPIXコール・オプションをプレミアム10ポイントで5単位買い建て、最終決済期日にSQ値1,680ポイントで決済した場合の損益を求める問題です。図はコール・オプションの買いなので、権利行使価格1,650ポイントまではプレミアム分の10ポイントがマイナスとなり、そこから上に行くほど利益が出る形になります。

損益分岐点は、権利行使価格1,650ポイントにプレミアム10ポイントを足した1,660ポイントです。SQ値は1,680ポイントなので、損益分岐点より20ポイント上回っています。TOPIXオプションは1万倍の取引になるため、{(1,680pt-1,650pt)-10pt}×10,000(乗数)×5単位=100万円の利益と計算できます。損益分岐点を求めて、そこからSQ値との差を出すという流れをつかんでおきましょう。

コール・プットの4つの基本形と損益図は、いずれも五肢選択方式の10点問題として出題される可能性があります。どれが出ても迷わないよう、権利を行使する場合と行使しない場合をセットにして復習しておいてください。