売りと買いを組み合わせたオプション取引の損益を求める
オプション取引では、売りと買いを組み合わせた投資戦略の損益を求める問題が出題されます。この講義では、権利行使価格の異なるプット・オプションを同時に売り建て・買い建てした場合の取引全体の損益と、コール・オプションを売り建てて最終決済期日を迎えた場合の損益という2つの設例を、損益図を書きながら解説します。

オプション取引の投資計算では、売りと買いを組み合わせた戦略の損益を求めます。設例1は、権利行使価格3,850ポイントのTOPIXプット・オプションをプレミアム30ポイントで10単位売り建てるとともに、権利行使価格4,000ポイントの同プット・オプションをプレミアム50ポイントで10単位買い建て、SQ値が3,900ポイントになった場合の取引全体での損益を求める問題です。売りと買いの2つがあるので、それぞれ図を書いて計算していきます。

まずプット・オプションの売りです。権利行使価格は3,850ポイント、損益分岐点はそこからプレミアム30ポイントを引いた3,820ポイントになります。SQ値3,900ポイントは損益分岐点より上にあるため、受け取ったプレミアム分の30ポイントがそのまま利益です。TOPIXオプションは1万倍の取引になるため、利益額は30×10,000×10単位=300万円となります。

一方、プット・オプションの買いは、権利行使価格4,000ポイントからプレミアム50ポイントを引いた3,950ポイントが損益分岐点です。SQ値は3,900ポイントなので、損益分岐点より50ポイント下回っており、その分が利益になります。利益額は50×10,000×10単位=500万円です。取引全体での損益は、売りの300万円と買いの500万円を合わせて800万円の利益となります。

プット・オプションの買いの損益図です。権利行使価格4,000ポイントより価格が下がるほど利益が出る形になり、最大の損失は支払ったプレミアム50ポイント分にとどまります。売りと買いのどちらの図も、権利行使価格とプレミアムから損益分岐点を求め、SQ値がその線のどちら側にあるかを見るという読み方は共通です。

設例2は、権利行使価格63,000円の日経225コール・オプションをプレミアム300円で10単位売り建て、転売を行わずに最終決済期日を迎え、SQ値が62,800円となった場合です。コールの売りのため、SQ値が権利行使価格を超えていなければ権利行使を受けません。そのためプレミアム分が利益となり、300円×10単位×1,000倍=300万円の利益になります。日経225オプションの乗数は1,000倍で、TOPIXの1万倍とは異なる点にも注意してください。

オプション取引の投資計算も、五肢選択方式の10点問題として出題される可能性が高いところです。図を書いて解くか計算式で解くかはご自身のやりやすい方で構いませんので、どちらか一方に手順を決めてしまい、その形で繰り返し練習しておいてください。