IOSCOの行為規範原則7項目を押さえる
IOSCO(証券監督者国際機構)は、国際的な取引の増加を背景に、証券業の行為規範として7項目を挙げています。この講義では、誠実・公正、注意義務、能力、顧客に関する情報、顧客に関する情報開示、利益相反、遵守(コンプライアンス)の7項目を、条文の言い回しに注意しながら確認します。

IOSCO(証券監督者国際機構)は、国際的な取引の増加を背景に、証券業の行為規範として7項目を挙げています。1つ目の誠実・公正は「業者は、その業務にあたっては、顧客の最大の利益及び市場の健全性を図るべく、誠実かつ公正に行動しなければならない」。2つ目の注意義務は「業者は、その業務にあたっては、顧客の最大の利益及び市場の健全性を図るべく、相当の技術、配慮及び注意をもって行動しなければならない」。3つ目の能力は「業者は、その業務の適切な遂行のために必要な人材を雇用しなければならない」です。

4つ目の顧客に関する情報は「業者は、サービスの提供にあたっては、顧客の資産状況、投資経験及び投資目的を把握するよう努めなければならない」。5つ目の顧客に関する情報開示は「業者は、顧客との取引にあたっては、当該取引に関する具体的な情報を十分に開示しなければならない」。6つ目の利益相反は「業者は、利益相反を回避すべく努力しなければならない。利益相反が回避できないおそれがある場合においても、すべての顧客の公平な取扱いを確保しなければならない」。7つ目の遵守(コンプライアンス)は「業者は、顧客の最大の利益及び市場の健全性を図るため、その業務に適用されるすべての規則を遵守しなければならない」です。

7項目のうち、「顧客の最大の利益及び市場の健全性を図る」という言い回しは①誠実・公正、②注意義務、⑦遵守の3つに使われています。この共通する文言を押さえておくと、条文の一部を別の言葉に置き換えた誤りの選択肢を見分けやすくなります。

〇✕問題で確認します。(1)は「顧客の最大の利益及び顧客の公平な取扱いを図るべく、相当の技術、配慮及び注意をもって行動しなければならない」という文ですが、正しくは「顧客の最大の利益及び市場の健全性」なので✕です。(2)の「顧客の資産状況、投資経験及び投資目的を把握するよう努めなければならない」は正しい内容で、適合性の原則にあたるため〇となります。

ここは五肢選択方式の10点問題として出題される可能性がありますので、赤字になっている部分は語句単位で覚えてください。7項目のうちどれについての記述かを問うのではなく、条文の一部を別の言葉に差し替えて正誤を問う形で出されます。