
行政書士試験について調べ始めると、日程、受験資格、科目、合格点、勉強時間と、確かめることの多さに戸惑います。行政書士試験は毎年11月に全国で行われる国家試験で、年齢や学歴に関係なく誰でも受験できます。その一方で、出題は憲法・行政法・民法などの法令から一般知識まで幅広く、合格するには全体の合格点だけでなく、科目ごとの基準点も満たさなければなりません。申込の時期を逃す、範囲を広げすぎて基礎知識の基準点を割る、といったつまずきも起こりがちです。
このページでは、行政書士試験について押さえることを、試験の流れに沿って5つのテーマに分けて要約し、テーマごとのくわしい記事へ案内します。ご自身にいま必要なテーマから読み進めてください。なお、フォーサイトの行政書士講座の合格率は58.5%(2025年度・全国平均14.54%)です。
※全額返金保証制度の確認テスト・学力テストの条件を満たした受講生のうち、受験番号を提出いただいた合格者数で算出しています。
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行政書士試験の基本情報(日程・受験資格・当日の準備)
行政書士試験は年1回、毎年11月の第2日曜日の午後1時から4時までの3時間で行われる筆記試験です。受験資格はなく、年齢・学歴・国籍に関係なく誰でも受験できます。そのため最初に確かめるのは、受験できるかどうかではなく、申込の時期と方法です。試験は都道府県知事が行うものですが、現在は指定試験機関である一般財団法人行政書士試験研究センターが、全国統一の試験として実施しています。
令和8年度は、7月6日に試験案内が掲載され、申込期間はインターネットが7月21日(火)午前9時から8月24日(月)午後5時まで、郵送が7月21日(火)から8月17日(月)の消印有効まででした。試験日は11月8日(日)、合格発表は令和9年1月27日(水)です。申込期間はおよそ1か月と短いため、夏が近づいたら試験案内を確かめ、早めに申し込みましょう。当日の持ち物や会場での過ごし方は、申込を終えた段階で確認しておくと、直前に慌てずに済みます。年度ごとの日程は、試験研究センターや都道府県の公表でご確認ください。
出典:総務省「行政書士試験の施行に関する定め(平成11年自治省告示第250号)」
日程・受験資格・当日の準備は、次の記事でくわしく解説しています。
行政書士試験の試験内容と難易度
行政書士試験の難しさは、出題範囲の広さと、合格基準の組み立てにあります。試験科目は「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関し必要な基礎知識」の2つです。法令等は憲法・行政法・民法・商法・基礎法学から46題が択一式と記述式で、基礎知識は一般知識、行政書士法などの関連法令、情報通信・個人情報保護、文章理解から14題が択一式で出題されます。記述式は40字程度で答える問題です。法令は、試験を行う年度の4月1日現在で施行されているものが出題の対象です。
合格基準は3つあり、法令等の科目で122点以上、基礎知識で24点以上、合計で300点満点中180点以上のすべてを満たす必要があります。合計点が足りていても、基礎知識で基準点を割れば不合格です。法令等のどの科目で得点を積み上げるかを先に決め、基礎知識は基準点を確実に越える範囲に絞る、という配分が対策の軸になります。
令和7年度は、受験者数50,163人のうち7,292人が合格しました。数字だけを見ると難関ですが、合格点と基準点の仕組みを知り、得点の取り方を決めてから学べば、対策の範囲は絞れます。なお、行政書士法では、試験に合格した人のほか、弁護士・弁理士・公認会計士・税理士となる資格を持つ人や、公務員として行政事務を通算20年以上(高校卒業者などは17年以上)担当した人も、行政書士となる資格を持つと定めています。
出典:総務省「行政書士試験の施行に関する定め(平成11年自治省告示第250号)」
出典:総務省「行政書士制度」
科目・合格点・難易度・出題傾向・試験を経ずに資格を得る制度は、次の記事でくわしく解説しています。
行政書士試験の勉強法と学習リソース
学習は、テキストで試験範囲をひととおり学び終えることを最初の目標にし、そのうえに過去問・法改正・模試を重ねます。法律の学習は、細かな論点にこだわるほど先へ進めなくなります。まずは全体を1周して、どの科目にどれだけ時間をかけるかを見通しましょう。必要な勉強時間は、法律を学んだ経験や1日に確保できる時間で大きく変わるため、試験日から逆算して計画を立てることが大切です。
法改正も対策の範囲に入ります。出題の対象は試験を行う年度の4月1日現在で施行されている法令で、行政書士法そのものも、改正法が令和8年1月1日に施行されました。過去問は、解いた回数より、間違えた理由を確かめる使い方が得点につながります。六法や市販のテキスト、模試は、使う目的を決めてから選ぶと、教材が増えすぎるのを防げます。
フォーサイトの行政書士講座は、合格に必要な知識に絞り込む「合格点主義」で教材を作っています。満点を目指さず、合格点と基準点を確実に越えることに学習を集中させる考え方です。独学で進める場合も、どこまで深く学ぶかの線引きを先に決めておくと、1周目で止まりにくくなります。
出典:総務省「行政書士試験の施行に関する定め(平成11年自治省告示第250号)」
出典:総務省「行政書士制度」
講師の経歴と学習へのメッセージは行政書士講座の講師紹介(福澤繁樹講師・北川えり子講師)でご覧いただけます。
勉強法・学習時間・教材の使い方は、次の記事でくわしく解説しています。
立場別の合格戦略(社会人・主婦・主夫・初学者・学生・再挑戦)
同じ試験でも、使える時間と出発点が違えば、進め方は変わります。行政書士試験は受験資格に制限がないため、学生から社会人、子育て中の方、定年後の仕事を考える方まで、さまざまな立場から挑戦できます。
まとまった時間を取りにくい方はスキマ時間の組み立てが、初めて法律を学ぶ方は最初の手順が、前回不合格だった方はつまずいた箇所の見直しが、学生の方は在学中の時間の使い方が、それぞれ要になります。まずはご自身の立場に近い記事から読んでみましょう。時間の作り方と最初の一歩が具体的になります。
合格者の声声
(30代・女性・会社員・初学者)
子育てと仕事を両立しながら、通勤電車や家事の合間に講義を聴いて学習を続けました。最初は過去問がまったく解けませんでしたが、あきらめずに繰り返すうちに解けるようになり、合格できました。
(30代・男性・会社員・3回目の受験で合格)
学生時代は試験を甘く見て不合格になりました。時間を置いてもう一度挑戦すると決め、学習計画を立て直して過去問演習を重ねたことで、ようやく合格をつかめました。
立場ごとの進め方は、次の記事でくわしく解説しています。
受験後のステップ(合格発表から登録まで)
試験に合格しただけでは、行政書士として仕事はできません。行政書士となる資格を得たうえで、各都道府県の行政書士会を経由して日本行政書士会連合会の登録を受けることで、行政書士になります。
合格発表は、試験を行った年度の1月の第5週に行われ、令和8年度試験は令和9年1月27日(水)の予定です。合格した人には合格証が交付されます。合格発表の日時と方法は、毎年7月の第2週に行われる試験の公示で示されます。登録には書類の準備や行政書士会での手続きがあるため、合格発表の確認方法と、登録までの手順を先に知っておくと、合格後に慌てずに進められます。
出典:総務省「行政書士試験の施行に関する定め(平成11年自治省告示第250号)」
出典:総務省「行政書士制度」
合格発表から登録までは、次の記事でくわしく解説しています。
行政書士試験についてよくある質問
年1回です。毎年11月の第2日曜日に行われ、令和8年度は11月8日(日)です。申込期間は夏の約1か月で、令和8年度はインターネットが8月24日(月)まで、郵送が8月17日(月)の消印有効まででした。
ありません。年齢・学歴・国籍に関係なく、誰でも受験できます。
合計で300点満点中180点以上が合格点です。あわせて、法令等の科目で122点以上、基礎知識で24点以上という科目ごとの基準点も満たす必要があり、合計点が足りていても基準点を割ると不合格になります。
試験を行う年度の4月1日現在で施行されている法令から出題されます。法改正の内容も、この日付を基準に確認しましょう。
日本行政書士会連合会への登録が必要です。各都道府県の行政書士会を経由して登録を受けると、行政書士として業務を行えます。
この記事のまとめ
- 行政書士試験は年1回・11月の第2日曜日。受験資格はなく、夏の約1か月の申込期間に申し込む
- 合格には、合計180点以上に加えて、法令等122点以上・基礎知識24点以上の科目ごとの基準点をすべて満たす必要がある
- 学習は試験範囲の1周を最初の目標にし、過去問・法改正・模試を重ねる
- 合格後は、各都道府県の行政書士会を経由して日本行政書士会連合会に登録して行政書士になる
気になるテーマが見つかったら、各章の末尾にある記事から読み進めてください。日程や合格基準は年度ごとに確かめる必要があるため、最新の情報は試験研究センターや都道府県の公表をご確認ください。
行政書士試験 完全ガイド 記事一覧
- すべて
- 試験の基本情報
- 試験内容と難易度
- 学習リソースと戦略
- 属性別戦略
- 受験後のステップ
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最初から試験範囲のすべてを完璧にしようとすると、多くの方が途中で手が止まってしまいます。行政書士試験の範囲は広いですが、合格に必要なのは、科目ごとの基準点を守りながら300点満点のうち180点を取ることです。出題の多いところから順に、テキストと過去問を何度も行き来してください。最初は過去問が解けなくても心配はいりません。繰り返すうちに、問われ方と答え方が少しずつ見えてきます。