ソリューションとは?基本情報技術者試験の重要キーワードを解説!

ソリューションとは?

ITや経営に関する仕事をしていると、よくソリューションという言葉を耳にするのではないでしょうか。ソリューションという言葉は少し曖昧で、つかみにくい概念です。ソリューションのもとの意味は「問題解決」ですが、ITの文脈では少し拡張された意味でも利用されます。

基本情報技術者試験では、様々な類型のソリューションが登場するため、試験対策の観点でも一般的なソリューションについて押さえておくとよいでしょう。

この記事では、基本情報技術者試験の対策としてソリューションについての解説を行います。

目次

ソリューションとは

英語でSolutionというと問題解決を意味しますが、ITや経営の文脈でのソリューションという言葉は、ITシステムによって経営課題の解決や業務の改善などを行うことを意味します。ソリューションは主に経営面からITをとらえたときに利用される言葉であり、如何にしてITを活用して経営を向上させるかというニュアンスが含まれる用語です。

経営課題の解決のために利用できるソリューションには様々な類型が存在します。以下では基本情報技術者試験で問われるものを中心に、ソリューションの様々な類型を紹介します。

経営管理システム

経営管理システムとは、企業の経営状況を把握するためのシステムのことです。以下では、経営管理システムとして活用される主なソリューションを紹介します。

ERP

ERPとはEnterprise Resources Planningの略であり、企業全体の経営資源を管理するためのシステムです。受発注や会計、生産管理、販売管理などを一つのパッケージとして実施することで、経営資源を一元的に把握できることが大きなメリットです。

古いレガシーシステムでは、会計は会計システムで、生産管理は生産管理システムでといったようにシステムがバラバラに分かれていました。これによって、売り上げの情報が見たい場合には会計システムを見る必要があり、製品の在庫情報を見るときには生産管理システムを利用するなど、情報が各システムに分散していました。

このような状態では、情報を一元管理できず、様々な情報を複合的に見たうえで経営方針を判断することは困難でした。

ERPを導入することで、経営に関するすべての情報を一元的に把握できるようになるため、スピード感のある意思決定を実現できるようになります。有名なERP製品の例としては、SAP ERPやOlacle ERPなどが挙げられます。

CRM

CRMとはCustomer Relationship Managementの略称であり、顧客に関する情報を統合的に把握し、分析・管理するためのシステムのことです。優良顧客のターゲット化や囲い込み戦略、マーケティング戦略などを検討するのに利用されます。

コールセンタシステムや営業管理システムがバラバラに分かれていると、問い合わせ対応などで収集した情報などを営業担当者が把握できず、せっかくの顧客との接点を生かすことができません。

そこで、顧客に関する名前や住所、連絡先、趣味趣向等の属性情報やこれまでの販売実績、接客履歴などを一元的に管理することで、どの担当者が接客を行ったとしても連続性のある接客を実現することができます。

SCM

SCMとはSupply Chain Managementの略称であり、サプライチェーンを管理するための仕組みのことです。製品を作るための材料調達から製造、流通、販売までの一連の流れを管理するシステムであり、場合によってはサプライチェーンを構成する複数企業間で共通のシステムが利用されたりもします。

SCMは製造におけるロスタイムを減らすために活用できます。材料を調達したとしても、その情報を製造担当者が知ることができなければ製造に生かすことはできません。

効率的で待ち時間のない調達・製造・出荷・販売を行うためには、リアルタイムで各工程での情報を共有することが大切です。

企業によっては、ERPとSCMを一体で構築し、製造に関するデータも一元的に把握できるようにするケースもあります。

ビジネスシステム

現代におけるビジネスでは、ITシステムの利用が欠かせません。以下では、ビジネスを実現する上で活用される主なソリューションを紹介します。

POSシステム

POSシステムは、商品につけられたバーコードにより商品の在庫や販売状況を把握する仕組みのことです。今では多くの小売店舗では商品購入時にPOSシステムにより売り上げ情報を記録することが一般的となりました。

一般消費者からみるとPOSシステムは商品購入時のレジ端末のイメージだと思いますが、POSシステムはその裏側にある商品の在庫管理と売り上げ状況管理を含んだシステムです。POSシステムによりリアルタイムで在庫状況や販売状況を確認できるようになり、小売店舗の在庫管理の手間が大幅に削減されます。

また、商品発注も効率的に実施できるため、商品の販売機会を逃すことも減らせます。

EC

ECとは電子商取引のことで、インターネットなどを用いて商品の売買を行うための仕組みです。近年では、インターネット上での商品購入が一般化しており、Amazonや楽天などに代表されるような大手EC販売企業も登場しています。

ECのメリットは店舗在庫を持つ必要がないことです。一般店舗では商品を店内に陳列する必要がありますが、ECでは家賃の低い倉庫などに商品を置いておけばよく、コスト削減ができます。

EC上で決裁を行うために、ECシステムは決済システムと連動して動作します。近年では現金以外の決済方法の多様化もあり、消費者のEC利用に対する障壁も下がっています。

CGM

CGMはConsumer Generated Mediaの略称であり、利用者が自らコンテンツを生み出せる仕組みのことです。CGM運営者は利用者がコンテンツを生み出す環境のみを提供し、実際のコンテンツは利用者が投稿することで、コンテンツ量の拡充が期待できます。

近年ではSNSや動画投稿サービスなど、CGM方式で提供されるサービスが一般化しています。CGMのメリットは多様なコンテンツを提供できることですが、一般にコンテンツの質は下がる傾向にあり、質と量の兼ね合いについて模索されている状況です。

データベースシステム

近年ではAIの利用拡大もあり、データの利用価値に注目が集まっています。以下では、ソリューションとして活用される主なデータベースシステムについて紹介します。

データウェアハウス

データウェアハウスとは、様々なデータを一元的に集約できるようにする仕組みのことです。データウェアハウス向けのデータベースを用意し、データ集約しつつ、後述するBIツールなどと合わせてデータを出力する仕組みを設ける備えることが一般的です。

近年ではビッグデータという言葉もよく利用されますが、AIの登場によりデータから様々な知見を見出せるようになりました。企業においては、販売実績や生産実績などのデータを分析することで販売計画や生産計画を立てる取り組みが行われています。

データウェアハウスは、これらの分析に利用されるデータを格納する箱の役割を持ちます。

BIツール

BIツールとは、データウェアハウスなどに集められたデータを分析し、可視化するためのツールのことです。データは集めただけでは有効活用できません。

データを意思決定につなげるためには、データから知見を見出せるようにする必要がありますが、その際に有効なのが可視化です。

BIツールを用いてデータをグラフ化したり集計したりすることで、実際に起きていることを分析し、把握することができるようになります。BIツールは前述のデータウェアハウスと組み合わせて利用することで、経営戦略の策定などに有効なツールとなります。

データマイニング

データマイニングとは、集められたデータを解析し、経営などにおいて有効な情報を導き出すことです。機械学習に代表されるようなAI技術などを活用し、データの特徴や傾向を見出します。

近年では、数値データだけではなく文字データや画像データ、音声データなどから機械学習により知見を見出す取り組みも進んでいます。特に画像データの分析は機械学習により高精度で実現できるため、製造業などで実用化が進んでいます。

システム関連技術

以下では、ソリューションに必要となる要素技術について、主に基本情報技術者試験で問われる内容を紹介します。

GPS

GPSとは、衛星を利用して現在位置を測位するための仕組みのことです。近年では、準天頂衛星システム(QZSS)の導入などによりGPSの精度は大幅に向上しており、野外であればピンポイントで地点の測位が可能となっています。

GPSはスマートフォンやカーナビなどに搭載されナビゲーションシステムとして利用されているほか、自動運転技術への利用や航空機・船舶などの運用での利用、防災目的など様々な分野で応用されています。

ICカード

ICカードとは、ICチップを埋め込んだカードのことです。ICカードはクレジットカード等の決済ツールや入退館管理システムなどで利用されています。

ICカードの内部に埋め込まれたICチップは半導体メモリでできており、カードライタとの通信において電力の供給を受けて動作するようになっています。ICカードはその動作方式により接触型と非接触型に分かれ、それぞれ構造や用途が異なります。

まとめ

この記事では、基本情報技術者試験を受けようとされている方に向けて、ソリューションに関する内容の解説を行いました。ソリューションという言葉は捉えどころが難しいですが、大きくは経営のためのITシステムと覚えておけばよいでしょう。

特に基本情報技術者試験では、様々な類型のソリューションに関する問題が出題されるため、重要なソリューションについて押さえておくことをおすすめします。