インテリアコーディネーター

部屋の内装にかかわる仕事であるインテリアコーディネーター。デザイン事務所や内装工事会社、または独立開業などで働くイメージが強い資格ですが、不動産業界にも多くのインテリアコーディネーターがいます。不動産業界で働くインテリアコーディネーターの主な業務や資格取得について調べてみました。

インテリアコーディネーターとは?

インテリアコーディネーターは、その物件の間取り、居住者の家族構成、生活スタイルなどから最適な内装について提案するのが主な業務になります。一般的な業務の流れは、まずヒアリングを行い、居住者の希望を聞きます。そこからインテリアについて提案をしますが、単に家具や照明器具を提案するだけでなく、内装に使う内装材や設備機器なども提案していきます。

これらの提案を基に居住者と話し合いを重ね、見積もりを提出。最終的にインテリアが決定したら、契約を行い、必要な部材の購入、内装作業を行います。必要な場合は内装工事会社と連携しての作業となります。

インテリアコーディネーターの資格は民間資格であり、多くある民間資格の中でも人気の高い資格といわれています。ただし合格率は約25%と簡単ではなく、それなりに実地経験や専門的な勉強をしないと取得の難しい資格となっています。

このインテリアコーディネーターですが、多くの場合内装会社や独立開業というのが活躍の場となりますが、不動産業界でも活躍が目立つ資格でもあります。そんな現状を確認していきましょう。

インテリアコーディネーターの仕事

不動産業界においてもインテリアコーディネーターの基本的な仕事は変わりません。不動産購入者の希望に合わせてインテリアの提案を行うことが中心業務です。では、不動産業界ではどのようなシーンで活躍しているのでしょうか。

ショールームや住宅展示場の内装

不動産業界の中でも、特にハウスメーカーなどの場合、購入を考えている顧客に見せるショールームや住宅展示場のインテリアを考えるのが仕事となります。例えばマンションのショールーム。同じ間取りの2LDKでも、ファミリー向けの部屋と、夫婦2人の部屋ではインテリアは大きく変わります。こういった需要を考慮に入れ、顧客のイメージに合ったインテリアを作り上げ、売り上げにつなげるのが仕事です。

住宅展示場でも同様です。住宅展示場は一戸建ての販売になりますので、基本的にファミリー向けのインテリアにしますが、近年では二世帯住宅なども増えており、二世帯住宅をイメージしたインテリアを求められることも増えているようです。

購入者へのアドバイス

ハウスメーカーの場合、ショールームや住宅展示場だけではなく、実際に成約した顧客に対するアフターフォローとしてインテリアコーディネーターを用意しているケースも目立ちます。

マイホームを購入した家族の家族構成やライフスタイル、さらに予算などを考慮し、その家族におすすめのインテリアを提案する業務になります。単にマイホームを売るだけではなく、その後のインテリアについても相談できるとして、こちらの需要も増加傾向にあるようです。

リフォームやリノベーションへのアドバイス

建築会社や工務店、もしくは不動産管理会社、仲介会社などであり、リフォームやリノベーションの際にアドバイスを行うこともあります。

不動産投資を行っている方はご存じかと思いますが、マンションやアパートなどの物件は築年数が古くなると、間取りや設備も同様に古くなり、今現在物件を探している方には魅力的に映らなくなってしまいます。

そこで行うのがリフォームやリノベーションということになりますが、この時力になるのがインテリアコーディネーターです。一見古くなった間取りの部屋を、今の顧客に合うようなインテリアに生まれ変わらせます。

特にリノベーションの場合、間取りから変更が行われますので、物件の立地や周辺施設、家賃相場などを鑑み、顧客をイメージした部屋づくりを行います。

インテリアコーディネーターの将来性は?

少子高齢化が進む日本においては、これからもライフスタイルは変化していくことが予想されます。不動産業界でもこれまで以上に様々なタイプの物件を用意する必要があり、その時にはインテリアコーディネーターの能力は非常に重宝されます。

このように時代の変化に注目すれば、インテリアコーディネーターは将来性のある資格に見えるかもしれませんが、何より人気のある資格であり、取得難易度も高いとは言えない資格です。単にインテリアコーディネーターに資格を持っているだけでは、特別抜きんでた特徴ではなくなるでしょう。

インテリアコーディネーターとしての将来性を考えるのであれば、より何かに特化した経験を積むことが重要でしょう。工務店などでリフォーム、リノベーションの経験を多く積み、その道のスペシャリストを目指したり、ハウスメーカーでショールームのインテリアの経験を積み、人に見せる部屋を作り出すプロになるか。何かしら特徴を身に着けることがポイントとなりそうです。

もうひとつの方法は、ほかの資格と併せ持つことで、より自分の個性を際立たせる方法です。インテリアに関わる資格でもいいですし、不動産関連の資格でもいいでしょう。

まとめ

インテリアコーディネーターは比較的取得しやすい資格です。しかしその需要は多く、特に不動産業界では各業界で重宝される資格になります。

しかし、求人市場にはインテリアコーディネーターの資格を持っている人も多く、単に資格を持っているだけではなく、多くの経験を積むことで、その道のスペシャリストとなるのがおすすめです。

現場での経験を多く積むことで、将来的な独立開業の道も開けますので、まずは資格を取得し、企業内で働きながらいろいろな経験を積んでいきましょう。