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天地明察

天地明察

本屋さんに選ばれた2010年ベスト1の時代小説!

「時代小説って、文章長いし、とっつきにくい・・・」と敬遠してしまう受験生が多いのではないでしょうか?今回取り上げる「天地明察」は、これまでの時代小説のイメージを100%くつがえす力作。

それもそのはず。著者の冲方 丁さんは、日本SF大賞を受賞し、漫画原作やライトノベルも手がけているのです。一見すると分厚い本で敷居が高く感じられますが、「一気に読んでしまった」という人も少なくありません。本屋さんが平積みしたくなる気も分かります。

天然愛されキャラが取り組む時代を変える一大プロジェクト

主人公の渋川春海は、江戸時代前期に実在した人物。囲碁の名人にして算術にも精通し、天文暦を専門としつつ神道にも通ずるという、当時稀に見る才人。それまで日本で採用されていた「宣明暦」の不正確さを指摘し、その生涯を賭けて初の国産暦である「大和暦」(のちの「貞享暦」)を作り上げた人です。

この作品における渋川春海とは、漫画によく登場しそうな天然愛されキャラ。天才でありながらも謙虚で、碁をもって徳川家に仕える“碁打ち”という身分をわきまえています。帯刀を命ぜられたものの、“武士”ではないため、慣れない刀に四苦八苦する様は、見るものの頬をゆるませます。

恋に仕事に、真剣勝負!悲願成就で得られるカタルシス

正確な暦を作るためには、暦学はもとより、天文学や数学、器械工学の知識、技術者、そしてお金が必要です。幕府や朝廷など日本の中枢が関与する一大プロジェクトであり、その影響も計り知れないもの。暦を制するものは、政治と文化を制し、正確な暦の販売によって、莫大な利益をもたらします。新たな暦を朝廷に採用させ、全国に浸透させるには政治的駆け引きも大事。春海の悲願成就まで、アクの強い登場人物たちが火花を散らし、チャンバラ以上にスリリングなドラマ的展開となっています。

長編小説ですが、序章から始まり、第六章まで474ページ。「ここまで勉強したら、1章読もう!」と決めて、少しづつ読み進めても、良いかもしれません。読後とても爽やかな気分になりますので、勉強の合間、気分転換におススメです。

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