危険物取扱者の難易度は?受験資格や試験内容をチェックしよう

危険物取扱者の難易度は?受験資格や試験内容をチェックしよう

目次

3種類ある危険物取扱者の内容とは?

危険物取扱者とは、「危険物」を取り扱うのに必要な国家資格です。
消防法では、火災の危険性の高い物質を「危険物」として指定しており、性質の違いによって第1類から第6類に分類されています。
危険物取扱者資格は3種類あり、甲種、乙種、丙種に分けられ、それぞれ取り扱うことができる物品が異なります。

甲種

第1類から第6類の全ての危険物を取り扱うことができます。

乙種

全6類の内、試験に合格した類の危険物を取り扱うことができます。

丙種

乙種第4類の内、指定された危険物(ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑油、引火点130℃以上の第3石油類、第4石油類、動植物油類)のみ取り扱うことができます。

危険物取扱者の甲乙丙それぞれの受験資格の違い

危険物取扱者は、種類によって、受験資格の有無が異なります。

甲種の受験資格

以下の5つの条件の内、いずれかを満たす必要があります。
なお、願書を提出する際に受験資格があることを卒業証明書や単位修得証明書等の証明書類によって明らかにしなければなりません。

  • 大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
  • 大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
  • 乙種危険物取扱者免状交付後、2年以上の実務経験を有する者
  • 次の4種類以上の乙種危険物取扱者の免状を有する者
    1. 第1類または第6類
    2. 第2類または第4類
    3. 第3類
    4. 第5類
  • 修士、博士の学位を授与された者で、化学に関する事項を専攻した者

乙種と丙種の受験資格

乙種と丙種は、年齢や学歴等の制限はなく、誰でも受験することができます。

危険物取扱者の種別と受験資格
甲種 乙種 丙種
受験資格あり 受験資格なし 受験資格なし

要確認!甲乙丙で変わる危険物取扱者の試験内容

甲種、乙種及び丙種ともに3つの受験科目があり、それぞれ60%以上正解で合格となります。 つまり2科目が満点でも、3科目中1科目でも60%未満であれば不合格となります。

甲種の試験内容

試験は、五肢択一式のマークシート形式で、試験時間は2時間30分です。
また、受験科目と問題数は以下の通りです。

受験科目 問題数
危険物に関する法令(法令) 15問
物理学及び化学(物化) 10問
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(性消) 20問

乙種の試験内容

試験は、五肢択一式のマークシート形式で、試験時間は2時間です。
また、受験科目と問題数は以下の通りです。

受験科目 問題数
危険物に関する法令(法令) 15問
基礎的な物理学及び基礎的な化学(物化) 10問
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(性消) 10問

丙種の試験内容

試験は、四肢択一式のマークシート形式で、試験時間は1時間15分です。
また、受験科目と問題数は以下の通りです。

受験科目 問題数
危険物に関する法令(法令) 10問
燃焼及び消火に関する基礎知識(燃消) 5問
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(性消) 10問

受験科目の一部免除の条件

甲種は、受験科目の一部免除はありませんが、乙種と丙種については、以下の通り受験科目の一部免除規定があります。

乙種

受験科目の免除を受けるためには、それぞれの免状のコピーを願書に添付する必要があります。

乙種危険物取扱者免状を有する者
免状種類 全類
受験科目及び問題数 性消のみ10問
試験時間 35分
火薬類免状を有する者
免状種類 1類・5類
受験科目及び問題数 法令:15問
物化:4問
性消:5問
試験時間 1時間30分
乙種危険物取扱者免状を有し、かつ火薬類免状を有する科目免除申請者
免状種類 1類・5類
受験科目及び問題数 性消のみ5問
試験時間 35分
火薬類の免状について

火薬類の免状は、火薬類取締法に基づく以下のいずれかの免状が必要です。

  • 甲種、乙種及び丙種の火薬類製造保安責任者免状
  • 甲種及び乙種の火薬類取扱保安責任者免状

丙種

受験科目の免除を受けるためには、「5年以上消防団員として勤務したことを証明する書類」 及び「消防学校での基礎教育又は専科教育の警防科を修了したことを証明する書類」の両方 が必要です。

免除対象者 5年以上消防団員として勤務し、かつ、消防学校の教育訓練のうち基礎教育又は専科教育の警防科を修了した者
受験科目及び問題数 法令:10問
性消:10問
試験時間 1時間

危険物取扱者「甲乙丙」のそれぞれの難易度は?人気のある資格は?

危険物取扱者は3種類あり、それぞれ難易度・人気が異なります。

甲種の難易度は?

甲種の試験科目は、物理学及び化学になりますので、乙種試験と比べて、出題内容がやや難しくなります。

乙種の難易度は?

各科目60%以上の得点が要求されるため、1科目でも苦手科目があると、合格が難しくなります。

乙種4類が人気の理由

乙種4類の人気の高さは、扱う危険物の種類によるものです。
第4類危険物は、危険物全体の約80%にあたるといわれています。

また、ガソリン、軽油等、身近な危険物を取り扱うことができるようになるため、多くの職場で活躍することができることも人気の理由です。

乙種4類の合格率が低い理由

乙4の合格率は約30%であり、乙1、2、3、5、6の合格率の約60%と比べて合格率が低くなっています。

これには、以下の様な理由が考えられます。

受験者数

会社や工業系の高校では、強制的に受験を課せられている方が多く、どうしてもこの試験に合格したいという意欲がある方が少ないためです。
なお1年間の受験者数は、乙種4類が約25万人であるのに対して、その他の乙種はそれぞれ約12,000~15,000人です。

科目免除の有無

乙種1、2、3、5、6類の受験者は、乙種4類の合格者が多く、「危険物に関する法令」と「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の2科目が免除され、学習の負担が軽減されるため乙種4類を除いた合格率は上がりやすくなります。

丙種の難易度は?

丙種は試験形式が四肢択一式で、受験科目が物理学と化学を除いた燃焼及び消火に関する基礎知識に限定されるため、難易度が下がります。

危険物取扱者の勉強時間の目安
甲種 乙種 丙種
3ヶ月~4ヶ月程度 2ヶ月~3ヶ月程度 1ヶ月~2ヶ月程度

危険物取扱者の資格を取得するなら?
甲乙丙どれが良い?

初めて危険物取扱者試験を受けるという方は、一番人気の「乙種4類」を目指すのがおすすめです。

乙種4類の教材や問題集をご覧になって難しいと感じられる方は、まず丙種の取得を目指すのも選択肢一つです。

甲種の受験資格のある方は、乙種の試験を受験せずに甲種を狙ってみてはいかがでしょうか。 特に、化学系の大学出身の方は、試験内容についての基本的な知識が十分にあるため、一般の受験者よりも有利です。

無資格者の危険物取扱いに立ち会う場合

甲種又は乙種の危険物取扱者が立ち会うことにより、危険物取扱者以外の者であっても危険物の取扱が認められます。

無資格者の危険物取扱いに立ち会わない場合

甲種又は乙種の危険物取扱者が立ち会わなければ、危険物取扱者以外の者が危険物の取扱いをすることは認められません。

危険物取扱者の種別と立会い権限の有無
甲種 乙種 丙種
立会いの権限あり 立会いの権限あり 立会いの権限なし

まとめ

危険物取扱者は非常に人気のある資格です。資格取得後の職業選択の幅も広がります。決して簡単な試験ではないかもしれませんが、乙種・丙種は、受験資格もなく幅広い年齢層の方が受験しています。

危険物を取り扱う場所では、危険物の知識をもった危険物取扱者がいなくてはなりません。少しでもこの資格にご興味を持たれた方は、是非、試験にチャレンジしてみてください。

また、試験科目には「基礎的な物理学及び基礎的な化学」がありますので、物理や化学に関しての基礎的な知識があると、危険物取扱者の勉強がスムーズに進む可能性があります。

しかし、物理や化学の基礎的な知識に不安があるものの、勉強の時間が取りにくい人は、通信講座で専門知識を学ぶのがおすすめです。