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【社会保険労務士】出願したなら絶対に受験した方がいい‼(通信教育のフォーサイト)

社会保険労務士試験の出願を済ませた皆さん、試験日が近づくにつれて、「まだ合格レベルに達していないかもしれない」「自信がない」と感じて、受験をためらってしまうことはありませんか?しかし、一度出願したのであれば、自信の有無にかかわらず、絶対に受験することをおすすめします。この記事では、なぜ受験すべきなのか、その理由とメリットについて詳しく解説します。

毎年約1万人が受験せず…社労士試験の現状

社会保険労務士試験の過去10年のデータを見ると、毎年一定数の方が出願しているにも関わらず、実際の試験会場に足を運ばないという状況があります。
例えば、令和4年度の試験では、5万2251人が受験を申し込みましたが、実際に受験したのは4万633人でした。つまり、約1万2000人もの方が出願したにも関わらず、受験しなかったのです。合格者はそのうち2134人でした。
注目すべきは、この「総出願者数に対する実際の受験者数のギャップ」です。約5万2千人が申し込み、4万人程度しか受験しないという状況は、受験しなかった方が約1万2千人もいることを示しています。
社会保険労務士試験の受験料は1万5000円です。受験しなかった方の受験料を合計すると、それだけでかなりの金額になります。これは非常にもったいないと言えるでしょう。
この「約1万人が受験しない」という状況は、ここ数年だけの話ではなく、実は長年続いている傾向なのです。もちろん、近年は新型コロナウイルス感染症の影響も大きく、受験したくても濃厚接触者になるなどして、やむを得ず受験できなかった方も多くいらっしゃったようです。しかし、それを考慮してもなお、毎年1万人規模の方が出願しながら受験に至っていないという現状があります。

なぜ出願しても受験しないのか?考えられる2つの理由

では、なぜ出願したにも関わらず、受験しないという選択をするのでしょうか。考えられる理由は大きく分けて2つあります。
一つ目は、「当日の体調不良など、やむを得ない理由」です。試験当日に急に熱が出たり、不測の事態が発生したりすることは誰にでも起こり得ます。このような場合は、受験したくてもできないため、仕方がありません。
二つ目の理由は、「不合格になりたくないから」という心理的なものです。試験勉強が思うように進まなかった、合格できる自信がない、準備不足を感じているといった理由から、「どうせ受けても不合格だろう」「不合格という結果を受け止めきれない」と考え、受験そのものを回避してしまうケースです。しかし、この「不合格になりたくない」という理由で受験しないことは、非常にもったいない選択だと考えられます。

「戦略的撤退」は本当に戦略的なのか?

「不合格になりたくない」という理由での未受験は、世間一般で「戦略的撤退」などと呼ばれることもあります。しかし、これは本当に「戦略的」と言えるのでしょうか。結論から言うと、これは最低の戦略であると考えます。
戦略的撤退をする人の狙いは、おそらく「試験を受けなければ、不合格になることはない」という一点に尽きるでしょう。確かに、受験しなければ「不合格」という結果を受け取ることはありません。しかし、それ以外にメリットはあるでしょうか。
重要なのは、試験を受けないという選択が、将来的な合格可能性を高める効果を持つかという点です。残念ながら、試験を受けないことによって、翌年度以降も含めて合格可能性が高まる効果は、ほぼゼロと言わざるを得ません。
社会保険労務士試験の勉強をしている方の最終目的は、もちろん「合格」のはずです。その最終目的である「合格」に繋がらない行動は、戦略とは呼べません。不合格を恐れて受験を回避することは、合格という最終目的から遠ざかる行為に他ならないのです。

自信がなくても受験すべき3つの大きなメリット

たとえ合格できる自信がなくても、受験することには大きなメリットがあります。ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。これらのメリットを考えれば、出願したなら受験しない手はないと言えるでしょう。

メリット1:「ワンチャン」合格の可能性がある

一つ目のメリットは、いわゆる「ワンチャン」、つまり思わぬ合格の可能性があるということです。
「今年はまだ実力不足だから、来年に向けての練習のつもりで受けよう」と思っていた方が、実際に合格してしまうというケースは、決して珍しくありません。毎年、そのような層が一定数存在します。
「あわよくば受かるかもしれない」という気持ちで受験したら、本当に合格してしまった。これが「ワンチャン」です。もちろん、合格は甘いものではありませんが、受験しなければ合格の可能性は完全にゼロです。しかし、受験しさえすれば、たとえ自信がなくても、偶然や当日のコンディションなど、様々な要因が重なって合格ラインに届く可能性はゼロではないのです。この「ワンチャン」を掴むためにも、まずは受験することが重要です。

メリット2:ラストスパートによる絶大な学習効果

二つ目のメリットは、試験直前のラストスパートによる学習効果の高さです。これは、「ワンチャン」狙いであろうとなかろうと、全ての受験生に当てはまります。
本試験までの最後の1~2ヶ月と、本試験が終わった直後の1~2ヶ月とでは、学習に対する集中度や吸収力が全く異なります。皆さんも、仕事や学業などで、締め切りが近づくと驚くほど作業がはかどる、という経験をしたことがあるのではないでしょうか。
それと同じで、本試験という明確な「締め切り」があるからこそ、その直前の勉強は非常に高い学習効果を発揮します。「もう間に合わないかもしれない」と感じていても、ラストスパートだと思って最後の最後まで諦めずに勉強に取り組むことで、短期間で大きく実力を伸ばせる可能性があります。この貴重な学習機会を逃さないためにも、受験を決意し、最後まで走り抜きましょう。

メリット3:次年度に向けた最高の「模擬試験」になる

三つ目のメリットは、たとえその年に合格できなかったとしても、その経験が次年度以降の挑戦に向けた最高の「模擬試験」になるということです。
社会保険労務士試験は、選択式80分、択一式210分という非常に長丁場の試験です。これだけの時間を、試験本番の緊張感の中で集中して問題を解き続けるという経験は、通常の模擬試験や自宅学習ではなかなか得られません。
「こんなにまとまった時間、集中して勉強したことがない」という方もいるかもしれません。本試験会場の独特の雰囲気の中で、長時間にわたって問題を解くという経験は、それ自体が非常に貴重です。時間配分の感覚、集中力の維持、体力的な負担などを身をもって知ることで、次年度に向けた具体的な課題や対策が見えてきます。来年度以降の合格に向けた学習効果という点でも、実際に受験することは非常に有益なのです。

結論:最終目的が「合格」なら必ず受験しよう

これまで述べてきたように、たとえ自信がなくても、社会保険労務士試験に出願したのであれば、受験することには多くのメリットがあります。「不合格になりたくない」という気持ちは理解できますが、そのために受験を回避することは、合格の可能性を自ら手放し、貴重な学習機会や経験を失うことになります。
あなたの最終目的が「社会保険労務士試験の合格」であるならば、受験しないという選択肢はありません。合格の可能性を少しでも高め、将来の糧とするためにも、必ず受験するようにしましょう。受験すると決めて最後まで努力することが、合格への一番の近道であり、後悔しない選択となるはずです。

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