実務家密着取材

直撃インタビュー
行政書士 石橋俊之さん

行政書士   石橋俊之 さん

1975年東京都生まれ。明治大学政治経済学部を卒業後、専門小売業を主とする流通業界に6年間勤務。2004年度の試験に合格後、大手行政書士事務所に入社し、建設業許可、宅建業免許、産業廃棄物収集運搬業許可などの許認可申請に従事。2007年HIKE行政書士法人を設立。

HIKE行政書士法人のホームページは下記のとおりです。
URL : http://g-hike.com


行政書士は、志ある人を支えるサポーター。
成功までの歩みを共にし、バックアップ。

試験に合格して資格を取得した後、実際にどのような仕事を行うのか。フォーサイトでは活躍中の実務家を直撃し、その実像に迫ります。今回は、HIKE行政書士法人の石橋俊之さんからお話を伺いました。

どのようなお仕事をされているのでしょうか


主に、株式会社、合同会社、NPO法人などの法人設立業務や建設業、宅建業、産業廃棄物収集運搬業、古物商などの許認可業務など取り扱っております。新しく事業を始めたり、許認可を取得したりするには、役所への申請が不可欠です。また、個人事業から会社設立(法人成り)を考えている方などや営業のための許認可を取得したい方の会社設立のお手伝いをすることもあります。会社設立についてだけでなく、各種許認可、開業融資、助成金などについてもご相談に乗り、必要に応じて提携の専門家(税理士や社会保険労務士など)のご紹介をすることもあります。融資の申請などには、事前の情報収集と準備が不可欠です。専門家のアドバイスを受けることで、融資が下りる可能性をより高めることができます。創業融資申請(事業資金)に関する相談や融資申請書類・事業計画書の作成代行、創業・開業のための融資申請に関するコンサルティングも行っています。また、宅建業や建設業の免許の新規申請・更新・変更届、書類提出代行までワンストップでのサービスを提供しています。


デスクで作業をする石橋さん

デスクで作業をする石橋さん


行政書士の資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか


起業し、一から何かを始めたかったからです。私は大学卒業後、国内外にグローバル展開する専門小売業を営む会社に6年間勤務しました。販売メインの店舗運営を任されていたのですが、その間もずっと何かをしたいという気持ちがありました。国家資格を看板に掲げて起業すれば、販売業で求められる資本金も在庫も必要ありません。そこで資格を取ろうと決意し、行政書士の勉強を始めました。「なぜ行政書士だったのか?」というと、「やろうと思えば何でも仕事につながるから」という安易な理由です(笑)。「税理士は税金」、「社労士は労務関係」と仕事が限定されてしまいますが、行政書士はそれと比べるとかなり幅広い業務に携わることが出来ます。サラリーマンを続けながら勉強を開始して1年後、2004年の試験で行政書士の有資格者となりました。


開業されてから、どのように仕事を進められたのでしょうか?


開業するまでに修業期間が1年ありました。建設業の申請をメインに扱う大手の行政書士事務所に転職し、そこで必要なノウハウを身につけました。大きな事務所だったので、仕事は分業で進められていました。「ひとつの案件を最初から最後まで、お客様としっかりした関係を築き、責任を持って担当したい」と思いがピークに達した2006 年に自宅で開業しました。「顧客の開拓はインターネットで出来る」と思い、まずはホームページを作るところからスタートしました。建設業以外の宅建や産廃については開業してから勉強を始めました。その後、行政書士になってから偶然再会した幼なじみと共にHIKE行政書士法人を設立し、現在は千駄ヶ谷に事務所を構えています。法人の名前を「HIKE」としたのは、起業したり許認可を得たり、新しいことにチャレンジする人たちを応援したいという思いからです。新しくチャレンジする人たちが目標を持って、成功というゴールを目指す姿をハイキングにたとえたのです。信頼のおけるパートナーとそれぞれの強みをいかして仕事をし、おかげさまで開業サポートしたお客様は200社以上になりました。本当に紆余曲折しながら、ここまできた感じですね。


幼なじみがパートナー

幼なじみがパートナー


仕事をスムーズに進める上で心がけていることは何でしょう


私が日々大切にしているのは「笑顔」です。仕事の上で「笑顔」を意識したのは、会社員時代からです。販売の仕事メインなので、接客の基本は「笑顔」。毎日のように笑顔の練習をしていました。笑顔で挨拶されると気持ちがよいものです。独立し、士業に携わっている今も気持ちは変わりません。笑顔でお客様をお迎えし、気持ちよくご相談いただき、ご依頼いただける事務所を目指しています。さらにお客様に笑顔で帰っていただければ言うことはありません。行政書士はサービス業だと思っていますし、そういう意味で販売の仕事をし、社会人としてのマナーや常識を身につけていたことは、独立してからも役に立っていると思っています。


「笑顔」が基本

「笑顔」が基本


お仕事のやりがいはどんな時に感じるのでしょうか?


新しくチャレンジしたいという人のお手伝いが出来るのはとても有難いことだと思います。前向きな方と一緒に仕事をし、共に成長出来るのは大きな魅力だと思います。私がお手伝いした会社がどんどん大きくなっていく姿を見ると本当に嬉しいですね。社会保険などの労務手続きはすべて会社がやってくれたサラリーマンの頃とは責任の大きさや仕事内容が全然違いますが、だからこそやりがいがあります。今後も一歩一歩着実に、私自身も力をつけて事務所を大きくしていきたいと思います。


石橋さんのオフィスは千駄ヶ谷

石橋さんのオフィスは千駄ヶ谷


行政書士の仕事は幅広くあります。興味があることを仕事に出来るのは大きなメリットです。逆にいえば、自分で興味のある分野を見つけなければ何も出来ないというデメリットもあります。専門分野を自分で決めて勉強すれば、活躍できる資格だと思います。早くから「これをやってみたい」というものに当たりをつけておけばスムーズに開業できるのではないでしょうか。私は仕事の合間の休憩時間やお昼休みを使いましたが、集中して勉強することが大事だと思います。頑張ってください!


行政書士   石橋俊之 さんの、ある1日


ある日のスケジュール

7:30

起床

朝食

9:00

出社

事務作業を中心にデスクワーク

11:00

個別相談

会社設立の相談

12:00

休憩

昼食

13:00

外出

都庁に申請手続き

15:00

帰社

書類のチェックなど

20:00

退社

夕食を食べ、軽くフィットネス

25:00

就寝