行政書士に40を過ぎて要領が悪い主婦が合格するまでの体験です
【行政書士】
2015年(平成27年度)合格
- 勉強期間
- 9ヶ月間
- 受験回数
- 2回目
- 職業
- 無職
- 年代
- 40代
- 性別
- 女性
結果は当然不合格。生半可な気持ちで受かるほど甘い試験ではないことをこの時思い知りました。
一般企業に就職後、結婚・出産を機に専業主婦になりましたが、下の子に手がかからなくなってきた頃、もう一度社会に出たいと思うようになりました。
どうせ働くならやりがいのある仕事をしたい、公務員を目指していた頃の、人の役に立てる仕事がしたいという気持ちが再燃し、また昔失敗した試験に再チャレンジすることで、合格できたら今の自分に自信が持てるのではないかと思いました。
幸い家族も応援してくれたので、いろいろ資料請求した中で、DVDが見やすく価格も割安だったフォーサイトさんに決めました。
2月末に教材が届き、早速DVDとテキスト熟読を始めました。初めはやる気もあり、教材が新鮮で順調でしたが、次第に福澤先生のおっしゃる「悪しき完璧主義」に陥り、テキスト読みが進まなくなってしまいました。
6月末までにテキストは2回り位しかできませんでした。このころは勉強しない日もありましたが、道場破りの確認テストと家事をしながらのDVDはなるべく続けるようにしていました。この2つの勉強方法はとても自分に合っていたと思います。
DVDは携帯で視聴するため、専用にワイヤレスのイヤホンを購入したところ、格段に便利になり視聴時間がアップしました。家事の間はもちろん、子供の習い事の最中や布団に入って眠りにつく間も、とにかく試験当日まで聞いていました。
直前期には択一対策のDVDがとても役に立ちました。家事をしながら頭の中で問題が解けるので、机に向かっていなくても記憶の定着ができたと思います。
テキスト読みが思うように進まなかったので、7月に入る頃にはさすがに焦りはじめました。受講期間の半分が過ぎてしまった・・・。あと4か月しかない。
ここからは、できなくてもいいからとにかく過去問を解くことを中心にしました。問題を解いて間違えたところをテキストで確認する。直前までこの繰り返しでした。最初はほとんど間違えるので、1回りするのにとても時間がかかりました。
そのため、自分で得意と思っていた文章理解と、同じ問題の出る可能性の低い一般知識(個人情報を除く)はほとんど手をつけませんでした。その分、配点の高い民法と行政法に力を注ぐようにしました。
他の方の体験記を読んで模試の重要性も感じていたので、9月と10月に会場で受けてみました。自宅でも市販の模試に5回ほど取組みましたが、やはり会場で受ける3時間は緊張感が違いました。
一番の収穫は、2回目の模試の時にトイレに行きたくなった体験をしたことでした。
その反省から本番当日は早めに昼食をとり、試験開始ギリギリにトイレに行くようにしたところ、落ち着いて試験に集中できました。模試の結果は、いずれも180点には及びませんでしたが、点数よりも解く順番や時間配分なども含め、会場受験の経験で得るものが大きかったです。
試験直前期は可能な限りこもって勉強しました。平均7~8時間、多い日は10時間以上していました。私は要領が悪く、過去問もなかなか回数を回すことができずに焦りました。最低5回は解きたかったのですが、多くて3回くらいしかできませんでした。
その代わりに同じ間違いをしないよう、その都度きちんと理解をすることを心掛け、最終的には苦手なところだけをすぐに見直せるように小さめの手帳にまとめていきました。
また、福澤先生が覚えるようにとおっしゃっていたページはコピーをし、問題に間違えるたびに色を塗ったり書き込んでいき、苦手な箇所がはっきりわかるようにしました。この手帳とコピーは最後まで役に立ったと思います。
試験当日は、早めに会場の最寄駅に到着し駅前でランチをとりましたが、すでに店内はほぼ受験生で埋め尽くされ、みな分厚い参考書を読んでいたため自信を失いかけました。自分自身、もう少し過去問に多く取り組みたかったという悔いがあったせいかもしれません。
でも、7月からの4か月はやれる限りのことはやりました。合格手帳で積み上げた学習時間は、目標の750時間を超えていました。やっと勉強から解放される。本番を迎えられる喜びも感じていました。
今年の問題は、私にとっては記述が難しく、途中で頭が真っ白になりましたが、択一は無我夢中で解き進みました。試験が終わった瞬間、あまりの記述のできなさに茫然としてしまいました。
自分でも記述の苦手意識があったので、早めに夏頃から対策をとり、市販の問題集を買ってフォーサイトの記述対策が届く前から書く練習をしていたのに・・・。
終わってみて思ったのは、テキストの読込みをもっとするべきだったということ。
手を広げず、基本事項を一つでもとりこぼしのないように覚えることが大事だということ。
分っていたつもりでしたが、記憶があいまいな部分が残っていて、択一の自己採点でも1問基礎問題を落としていました。この1問がとれていれば、もう少し合格の可能性を信じることができたかもしれませんが、とにかく記述に自信がなかったので私は不合格を確信していました。
直前期には食事を作ってくれた主人や、遊びたいのを我慢してくれた子供たちに申し訳なくて夜中にひとりで泣きました。家族にこれ以上我慢させたくなかったので1回の受験で諦めるつもりでしたが、主人が背中を押してくれ、もう1年頑張る決意をしました。
今回の反省から問題をもっと解こうと思い、新しい問題集を買った直後に合格発表がありました。期待せずに一応ホームページを確認したところ、なぜか自分の番号がありました。
目を疑い、何度も何度も確認しました。顔もつねってみました。はがきが到着するまで本当に信じられませんでしたが、3日後ようやくはがきが届き、点数を確認すると思ったより記述で点数がもらえていました。
頭が真っ白になったけれど、なんとか知っていることをひねり出して、恥ずかしがらずに書いておいて良かったと思いました。私の合格体験記は、とてもおすすめできるものではありませんが、反面教師として参考になれば幸いです。
試験勉強を通して、スキマ時間を勉強にあてる習慣がついたので、試験が終わった今、もの足りなさを感じています。また、40歳をすぎてもやればできるんだという自信にもつながりました。
これからは、この習慣を行政書士の業務の勉強にあてていき、また家族への恩返しをしたいと思っています。
最後に、すばらしい教材を低価格で提供してくださったフォーサイトさん、楽しく分かり易い講義をしてくださった福澤先生、ありがとうございました!