インテリアコーディネーター試験の試験概要変更!新方式の対策などを解説

更新日:2023年3月24日

何か書いてる女性

2023年度試験からインテリアコーディネーター試験の内容が大きく変わります。

一番の変更点は、これまで指定された会場で行われていた一次試験が、CBT方式に変更されるという点。

この記事ではインテリアコーディネーター試験の概要や出題範囲、さらに新試験方式になって注意すべき対策のポイントなどを紹介していきます。

目次

インテリアコーディネーター試験概要

インテリアコーディネーター試験は例年1度開催されていました。一次試験が10月、二次試験が12月に実施され、翌年2月に合格発表という日程。

このインテリアコーディネーター試験の概要が、2023年度試験から大きく変更されます。

大きな変更点は一次試験に関して。2022年度試験までの一次試験と、2023年度以降の新方式に関して表で比較してみましょう。

従来試験(2022年度まで) 新試験(2023年度以降)
試験方式 筆記式(マークシート) CBT方式
試験日程 10月第2日曜 9月中旬~10月中旬の希望日
試験会場 全国9会場 全国のテストセンター
試験時間 160分 120分
出題数 50問 36問

変更されるのは試験方式、試験会場、出題数、試験時間など。これらの詳細に関して次項以降で解説していきます。

インテリアコーディネーター試験概要の変更点

インテリアコーディネーターで大きな変更が行われるのが一次試験です。変更されるポイントはいろいろとありますが、しっかり把握しておきたい変更点と、新方式でも変更されないポイントに関して説明していきます。

一次試験がCBT方式に

2022年度までのインテリアコーディネーター一次試験は、10月の第2日曜日に全国9つの会場で実施されていました。2023年度からはこの一次試験がCBT方式となります。

CBT方式とは、受験から採点まですべてPC上で行う試験のことで、近年多くの資格試験で採用されるようになった試験方式です。

CBT方式はPCで受験をしますが、自宅のPCで受験できるわけではありません。試験を実施する「インテリア産業協会」が指定した全国の試験会場でPCを利用して受験する形になります。2023年度のインテリアコーディネーター試験の概要に関してはまだ発表されていませんが、ほかの資格試験で導入されているCBT方式を参考にすると、全国にあるPC教室などが試験会場になることが多いようです。

受験する日程に関しては、試験センターが指定する期間内から希望の日時を受験者が指定し受験することになります。これまでは試験日が定められていたため、仕事の都合などで受験できないという方もいたと思われますが、自分で日時を決められるようになるためより多くの方が受験できる資格となります。

合否判定基準に変更なし

一次試験がCBT方式になることもあり、一次試験の出題数が変更されます。2022年度までの50問に対し、2023年度以降は36問。この問題数減少に伴い、試験時間も160分から120分に短縮されます。

試験問題と試験時間の変更はありますが、1問に対する解答時間は若干ですが長くなります。2022年度までは1問あたり3分12秒で解答する必要がありましたが、2023年度以降は1問あたり3分20秒の解答時間となります。

試験方式の変更とともに気になるのが出題される問題の難易度ですが、試験を実施するインテリア産業協会によると、難易度等試験内容に変更はないとのこと。同時に合否判定基準にも変更がないと発表されています。

インテリアコーディネーター試験の一次試験の合否判定基準は70~75%程度とされています。試験対策としてはこれまで通り、全体の80%程度を目標に勉強を進めることになります。

新方式試験の申し込みや日程

インテリアコーディネーター試験は大きくその姿を変えることになります。そうなると気になるのが、2023年度試験の試験実施要項です。試験の申込日程や方法、さらに試験日や試験会場などについてまとめていきます。

一次試験概要は2023年4月発表予定

2023年度インテリコーディネーター試験に関しての試験要綱は、この記事を執筆時点(2023年2月現在)ではまだ公表されていません。

2023年度試験の詳細に関しては、2023年4月中旬にインテリア産業協会から発表される予定となっています。

インテリア産業協会では、試験方式の発表とともにある程度の情報を発表していますので、その情報をまとめておきます。

一次試験の試験日と合格発表

一次試験の日程に関しては、2023年9月中旬~10月中旬になる予定です。2022年度までの一次試験日程が10月の第2日曜日だったことを考えると、申し込み期間は従来よりもやや早くなるかもしれません。

CBT方式の資格試験の中には、受験後、自身でPCを使用し試験結果を確認できるものもあります。しかし、インテリアコーディネーターの新試験方式では、合格発表は従来通り11月下旬に行われる予定です。

二次試験は従来通り筆記式で実施

一次試験は大きく変更されますが、二次試験に関しては2022年度試験までと同様に実施される予定です。

例年と同様の日程で二次試験が実施されるとすれば試験日は12月の第一日曜日。合格発表は翌2024年2月になる予定です。二次試験の受験票は一次試験合格者に合格発表通知とともに送付される予定です。

試験方式も従来のまま筆記方式で行われ、出題される問題の傾向も変わらないと予想されます。

インテリアコーディネーター試験の出題範囲

インテリアコーディネーター試験は2023年度試験から一次試験の試験方式が大きく変わります。しかしインテリア産業協会の発表を見ると、出題範囲や出題科目などに変更はないとなっています。

そこで改めてインテリアコーディネーター試験の出題範囲を確認しておきましょう。

一次試験の出題範囲

インテリアコーディネーター試験の一次試験の出題科目は9科目になります。

★一次試験の出題科目

  • インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること
  • インテリアコーディネーターの仕事に関すること
  • インテリアの歴史に関すること
  • インテリアコーディネーションの計画に関すること
  • インテリアエレメント・関連エレメントに関すること
  • インテリアの構造・構法と仕上げに関すること
  • 環境と設備に関すること
  • インテリアコーディネーションの表現に関すること
  • インテリア関連の法規、規格、制度に関すること

出題科目、出題範囲などは従来通りですので、基本的に対策自体もこれまで通りと考えていいでしょう。ただし、出題数や試験時間が変更になりますので、何もかも従来通りというわけにはいかないかもしれません。

1問あたりにかけられる時間が、若干とはいえ長くなります。つまり、より難易度の上がった問題が出題されるかもしれません。

二次試験の出題範囲

二次試験は筆記方式で行われます。出題されるのは論文とプレゼンテーション。よりインテリアコーディネーターの実務に直結した内容といえます。

インテリアコーディネーターは顧客の希望や予算をヒヤリングし、その要望に沿ったインテリアの提案をします。なぜその提案に至ったのかをしっかりと顧客に言葉で伝える力、そしてパースの作成などで実際にどのようなインテリアになるかを紹介することが仕事の中心となります。

これらの能力が試されるのが二次試験となります。

インテリアコーディネーター試験の受験資格

インテリアコーディネーター試験には受験資格が一切ありません。学歴も実務経験も必要ありませんので、インテリアの業界を目指す学生の方が目指すこともできますし、インテリア関係の職へ転職を目指す社会人の方も受験可能です。

ただしインテリアコーディネーター試験では、インテリアに関する専門分野はもちろん、建築構法や構造などに関する知識や法知識の専門的な知識が問われます。

インテリアと直接関係する仕事をしない方が、いきなり受験するにはなかなかハードルの高い試験といえるでしょう。

受験資格がないからと気軽に挑戦しても、簡単に合格できる試験ではないことは覚えておきましょう。

インテリアコーディネーター試験の傾向と対策

受験資格はないものの、専門的な知識が求められるインテリアコーディネーター試験。その出題傾向や対策に関して紹介します。

資格試験の対策は基本的に同じです。まずは出題される範囲をしっかりと把握し、重点的に学ぶポイントなどを絞り込みます。そのポイントも考慮したうえで勉強スケジュールを立て、そのスケジュールに沿って勉強を進めます。

勉強に関してはインプットにばかり偏らせずに効果的にアウトプットも織り交ぜて進めていきます。試験範囲全体の勉強が終わったら模試や過去問などで自身の弱点を把握。試験日までにその弱点を克服するという流れになります。

ただし、2023年度のインテリアコーディネーター試験に関しては、単純にこの対策では足りない可能性があります。一次試験の試験方式の変更に伴い、試験の出題数や試験時間が変更になります。

これまでの出題傾向が大きく変わることはないでしょう。しかし、それでも出題傾向が若干なりとも変更される可能性はあります。つまり重点的に学ぶべきポイントを見抜くのが難しくなる可能性があります。

そんなインテリアコーディネーター試験の対策に関して、一次試験と二次試験に分けて解説していきましょう。

一次試験の傾向と対策

インテリアコーディネーターの一次試験に関しては、2023年度からの新試験方式でどのような傾向を示すのかが不明な部分があります。

CBT方式の試験は、試験日や時間、場所がバラバラになりますので、用意される試験問題の数も膨大になります。つまり、同じ一次試験といっても誰もが同じ問題で試験を受けるわけではありません。つまり2023年度以降は、出題の傾向などをつかむのが難しくなると予想されます。

また、CBT方式となると考えられるのが採点方法の変更。この点に関しては、インテリア業協会からは公表されていませんが、1問〇点という単純な採点方法にはならないと予想されます。

CBT方式では上記の通り、受験者によって別の問題を解く形になります。別の試験問題で受験した受験者たちを公平に採点するには、問題の難易度によって配点を変える方式になることが予想されます。難易度の高い問題ほど配点が高くなり、受験者の多くが解答した問題の配点は低くなるという採点方法です。

この採点方法が導入されるとなると、受験者に求められるのはより確実な知識を身につける必要があります。これまで以上に全科目における理解度を高めておくことで、合格率を上げられると考えてよいでしょう。

もちろん全体における各科目の出題割合に大きな変更はないと思われますが、より確実に合格を目指すのであれば、全科目を平均的に勉強するのがポイントとなるかもしれません。

CBT方式の導入で出題数が減りますので、これまでと比較すると、頻出する科目というのは減るかもしれません。このあたりも意識して、全科目平均的に得点できるように準備するのがいいでしょう。

二次試験の傾向と対策

二次試験は論文やパースの作成などが出題されます。

出題される内容は上記の通り、インテリアコーディネーターの実務に直結するような内容となります。インテリアコーディネーターを目指すのであれば、当然必要となる能力となりますので、しっかり対策をする必要があります。

問題は出題科目の傾向上、自分でその採点をすることが難しいという点。独学でも対策は可能ですが、その対策が正しいかどうかの判断が難しいというのが二次試験の特徴です。

独学で目指すという方も、二次試験の対策に関しては、信頼できる方などに採点や指導を仰ぐのがもっとも効率的な対策と言えるでしょう。

インテリアコーディネーターを目指すなら通信講座がおすすめ

インテリアコーディネーター試験を目指すために必要な勉強時間は、独学で300~350時間と言われています。社会人の方が1日2時間の勉強時間を確保したとしても半年間ほどの勉強期間が必要になります。

さらに2023年度試験からは一次試験の試験方式が変更され、さらに対策に工夫する必要も出てきます。

インテリアコーディネーター試験に限らず、資格試験においては試験の出題傾向をつかみ、重点的に学ぶポイントを見定める必要があります。この出題傾向を把握するというのが、独学で挑戦するときに大きな課題となります。

とくにインテリアの知識がない方にとっては、何が重要で、何を重点的に学ぶべきかを判断するのは難しいもの。そこでおすすめしたいのが通信講座です。通信講座をおすすめする理由を解説していきましょう。

自宅でマイペースに学べる

インテリアコーディネーター試験を目指すのであれば、独学よりも通信講座や予備校への通学がおすすめとなります。その大きな理由は、試験方式の変更と二次試験対策です。

通信講座や予備校には、インテリアコーディネーター試験に精通した講師が揃っています。また、講師を含めた試験対策の専門スタッフが、その年の試験に合わせてテキストを作成し、カリキュラムを考えています。

つまり独学では難しいとされるポイントや、学ぶ順番などを正確に判断してくれるでしょう。これは非常に大きなアドバンテージとなります。

ここまででは通信講座でも予備校でも同じとなりますが、あえて通信講座をおすすめする理由はここから解説していきましょう。

インテリアコーディネーター試験対策に必要な勉強時間は300~350時間。これは数ある資格試験の中では、そこまで難易度が高いというレベルではありません。そこで通黙したいのが予備校に通学する際の通学時間。

仮に勉強時間250時間、予備校への通学が25回、片道の通学時間が30分として考えてみましょう。250時間の勉強時間のために、さらに25時間の通学時間が必要になります。この通学時間は単に移動している無駄な時間。無駄な時間の割合が非常に高くなってしまう可能性があります。

勉強時間が1,000時間を超えるような難関資格であれば、通学時間は誤差の範囲と考えることもできますが、インテリアコーディネーター試験に関しては誤差の範囲ではすまない程の差が出ます。とくに勉強時間の確保が難しい社会人の方であればなおさらでしょう。

通信講座にはこの通学時間は必要ありません。独学と同様に自宅でマイペースに学べるのが大きな違い。それでいて予備校同様に専門講師の授業を受けられ、効率的に学べるテキストとカリキュラムが手に入りますので、勉強効率は飛躍的に上がることでしょう。

選ぶならeラーニング教材が充実した講座を選ぼう

上の項目でも触れましたが、社会人の方が働きながらインテリアコーディネーター資格を目指す場合、最大の問題点となるのが勉強時間の捻出です。

一般的な社会人の方の毎日の生活を考えると、勉強時間として確保できるのは1日2時間程度。仕事の忙しさやプライベートの予定なども考えれば1日1時間程度と考えていいかもしれません。

こういった状況でインテリアコーディネーターを目指すのであれば、おすすめしたいのがeラーニングです。

eラーニングとはスマホやタブレットを活用し、場所を選ばず学ぶ勉強方法のこと。スマホがあれば毎日の通勤の電車の中や、ランチの後のちょっとした時間など、毎日のスキマ時間を勉強時間に変えられます。

eラーニングを活用するには、eラーニング専用の教材が必要になります。スマホの小さな画面で見ても見やすい講義画面やテキスト、さらに画面を見ずとも勉強ができる講義の音声データなど。

通信講座を選ぶときには、このeラーニング教材が充実している講座を選びましょう。仮に通勤で往復1時間電車に乗っているという方は、この通勤時間を勉強時間に変えられます。これは大きなメリット。

ちょっとした時間に、毎日持ち歩いているスマホで手軽に学べるeラーニング教材で勉強効率は大きく上がるでしょう。

まとめ

インテリアコーディネーター試験は2023年度試験から試験方式が変更されます。変更されるのは一次試験に関してです。

これまで年に1度、定められた試験会場に集まって受験していた一次試験がCBT方式になります。試験日程など詳細な概要に関しては、2023年4月中旬にインテリア産業協会から発表される受験要綱を確認する必要があります。

事前に公表されている予定では、一次試験の日程は9月中旬~10月中旬。この期間内から希望の日時、希望の試験会場を受験者が選択して受験することになります。

一次試験・二次試験ともに出題範囲や出題内容に大きな変化はないと思われますが、とくに一次試験に関しては出題数が減ることもあり、2022年度試験までと同じと考えるのは難しくなるかもしれません。

新たな試験方式に対応するために、そしてより確実に合格を目指すためには、独学よりも通信講座の利用がおすすめ。

通信講座を利用すれば、効率的に学べるテキストやカリキュラムが手に入り、勉強効率も高くなります。また独学同様自宅でマイペースに学べるのもメリットでしょう。

インテリアコーディネーター試験対策講座を開講している通信講座は数多くあります。しかし、講座を選ぶ際はeラーニング教材が充実している講座を意識して選びましょう。

毎日のスキマ時間を有効に活用できるeラーニングで、より効率的に学ぶことができるでしょう。

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