偏差値から見る資格ランキング

偏差値から見る資格ランキング

「資格」のレベルは、合格率だけみても「どのくらいの難易度なのか」が分かりづらいものです。そこで、「偏差値でたとえてみるとこれくらい」という基準を考えてみました。偏差値でみることにより、大まかですがその資格の難易度のイメージが付きやすいと思います。就職・転職・独立開業に際して、やりがいと収入のよい仕事を手に入れるためには、資格という武器は欠かせません。

ある程度、偏差値で難易度のイメージがつけば、自分にはどの資格が必要で、いつから試験勉強を始めたらいいのかなど、資格所得に向けての計画が立てやすいのではないでしょうか。ぜひ参考にしてください。

そもそも「偏差値」とは?

そもそも「偏差値」とはどのようなものなのでしょうか?偏差値とは、「テストを受けた集団の中で自分がどれくらいの位置にいるか」を数値で表現したものです。たとえば、あなたが100点満点の国語のテストで80点をとったとします。80点という点数自体は普通に考えればよい点数ですよね。

でも、そのテストの平均点が80点だとしたら、あなたの立ち位置はちょうど真ん中ということになります。この場合、あなたの偏差値は50となるのです。

要するに、偏差値とは、平均点を偏差値50になるように変換し、平均からどれくらい差があるのかを表した数値なのです。受験や学校のテストなどは、そのときの問題の難易度により平均点は常に変わってきます。しかし、資格の試験はほぼ出題傾向が変わりませんので、大まかな得点が予想できるのです。そこで、人気資格を偏差値で表現し、それを「難易度の高い順」からご紹介していきましょう。

(※この偏差値は、さまざまな機関の情報を参考にして独自に判断したものです。あくまでも、目安としてお考え下さい)

資格の偏差値一覧(フォーサイトの資格)

資格名 偏差値
裁判所事務官試験(一般職・大卒程度区分) 72
中小企業診断士 67
社労士 65
公務員(一般職) 64
行政書士 62
マンション管理士 62
管理業務主任者 55
簿記(2級) 58
簿記(3級) 47
ファイナンシャル・プランニング技能士 38~57
通関士 57
旅行業務取扱管理者 56
宅建 55
診療報酬請求事務能力認定【医科】 46
危険物取扱者乙種4類 45
ITパスポート 45
年金アドバイザー3級 43

裁判所事務官試験(一般職・大卒程度区分)【偏差値72】

正式名称裁判所事務官
資格種類国家資格
分野公務員
認定団体-
試験形式-
受験資格-
試験日-
受験料-
受験者数(2023年度)4,743人
合格者数(2023年度)2,351人
合格率(2023年度)3.6%
フォーサイト合格率-
偏差値72
裁判所事務官試験について詳しくはこちら

裁判所事務官は公務員の1種で、各裁判所に勤務し、総務・人事・会計などの一般事務を行うのが主な仕事です。裁判所事務官になるには、裁判所職員採用試験に合格する必要があり、試験には総合職試験(院卒者区分・大卒者区分)と一般職試験(大卒程度区分・高卒程度区分)があります。それぞれ、年齢などに受験制限があるので、目指す人は事前にチェックしてください。

裁判所事務官は、国家公務員と同じ勤務時間体系で、土日は基本的にお休みの上、「ワーク・ライフ・バランス」を推進しているために、育児休業や看護休暇などの制度も整っているという働きやすい環境にあります。もちろん、公務員なので民間の一般企業と比較すると、仕事が安定しているのも魅力です。

最近は、事件の複雑化や裁判員制度の導入などで裁判を取り巻く環境は大きく変化しています。今後は、ますます裁判所事務官の仕事もはば広くなっていくことが予想されるでしょう。また、裁判所事務官としてキャリアを積むことで、裁判所書記官・簡易裁判所判事・執行官・副検事などになれる可能性もあります。

中小企業診断士の資格【偏差値67】

正式名称中小企業診断士
資格種類国家資格
分野法律
認定団体中小企業庁
試験形式筆記試験
受験資格1次試験:特になし
2次試験:第1次試験合格者
試験日1次試験 8月上旬頃の2日間
2次試験 10月下旬
口述試験 12月中旬
受験料1次試験 14,500円
2次試験 17,800円
受験者数(2023年)1次試験:18,621人
2次試験:8,241人
合格者数(2023年)1次試験:5,521人
2次試験:1,555人
合格率(2023年)1次試験:29.6%
2次試験:18.9%
フォーサイト合格率(2023年)50%
偏差値67
中小企業診断士について詳しくはこちら

中小企業診断士は、中小企業をクライアントに経営コンサルタント業務を行う仕事です。そして、「経営のプロとしてのスキルを証明できる」唯一の国家資格でもあります。
日本の企業の内、そのほとんどを占めている中小企業を相手に、資金調達・人事制度作成・事業計画・リスクマネジメントなどに関する知識を持った中小企業診断士が、各々の会社に適した経営のアドバイスやヒントを与えるのです。

中小企業診断士は、管理職として必要な知識を網羅的に学び、その知識を実務でアウトプットする能力が問われます。資格取得者は、会社の基盤となる経営に携われる人材として業種・業界に関係なく需要があり、中小企業の経理・法務部門や、企業経営コンサルタント会社、法務関連業務を行う会社などで歓迎されます。また、経験を積めば、コンサルタント事務所を開業するか、複数の企業と顧問契約を結んで安定収入を得ることもできるでしょう。

中小企業診断士はまだ少ないため、今後ニーズが高まることが予想されます。そのため、これから活躍できる現場が増えるのも魅力でしょう。士業の中では、ライバルが少なく、今が資格の取得どきともいえます。

社労士の資格【偏差値65】

正式名称社会保険労務士
資格種類国家資格
分野法律
試験実施団体全国社会保険労務士会連合会(厚生労働大臣から事務を委託)
試験形式筆記
受験資格学歴
・4年制大学で一般教養科目の学習が終わった人
・4年制大学で62単位以上を習得した人
・短期大学か高等専門学校を卒業した人
・就業年限が2年以上
 かつ課程の修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上の専修学校の専門課程を修了

資格
・司法試験予備試験に合格した人
・行政書士の資格を持っている人
試験日2023年8月27日(日)
受験料15,000円※非課税
受験者数(2023年度)42,741人
合格者数(2023年度)2,720人
合格率(2023年度)6.4%
フォーサイト合格率(2023年度)26.4%
偏差値65
社労士・社会保険労務士について詳しくはこちら

社労士は、社会労務保健士のことで、企業内の人事・労務・保険などに関し、適切なアドバイスや指導などを行う国家資格です。社労士は、企業内の人事・労務・保険などに関し、法律や労務管理の知識を活かし、クライアントとなる企業に、問題点を指摘し適切なアドバイスや指導などを行う専門家です。

最近はハラスメントやワーキングプア問題が注目されています。その対策として、社労は今後、増々需要が増えていくでしょう。特に、これからは人事・労務のコンサルタント能力が高い人材は歓迎される傾向にあります。社労士は女性の合格者が多いので、これからは女性がもっと活躍するフィールドになるでしょう。

社労士は、企業の総務部・人事部・事務で働く、社労士事務所・法律系事務所などで働く方法がありますが、キャリアを積みFPや行政書士などの関連資格をダブル・トリプルで取得することにより、将来的には独立開業も可能な職種です。

社労士試験を受験するには、4年制大学卒・短期大学卒・高等専門学校卒などの条件があります。高卒の人は、学歴不問の行政書士試験に合格すれば、社労士試験の受験が可能です。

公務員の資格【一般職の偏差値64】

正式名称公務員 一般職試験(大卒程度)
資格種類国家資格
分野公務員
認定団体国,地方公共団体
試験形式筆記試験
受験資格5種類の要件あり
試験日随時
受験料基本無料(例外あり)
受験者数(2023年度)26,319人
合格者数(2023年度)8,269人
合格率(2023年度)-%
フォーサイトの合格率(2023年度)-
偏差値64
公務員試験について詳しくはこちら

公務員は、国や自治体、国際機関の公務を行う人。所属する機関によって、国際公務員・国家公務員・地方公務員があります。その中でも、いろいろな職種があり、難易度も、「超難関」の国家公務員(総合職試験)・自衛官等採用試験(幹部)・参議院事務局職員などから、「難関」の国税専門官・皇宮護衛官・都道府県職員(大卒)など、「普通」の警察官・税務職員・教員免除・保護司など、大変はばひろい資格です。

公務員の魅力としては、高収入・社会的な信頼・充実した福利厚生などが挙げられています。公務員は、就職したい業種ランキングや結婚相手の職業ランキングでも、常に1〜2位を誇るほど人気の職業なのです。
公務員試験の多くは、高卒・大卒程度のレベルとありますが、必ずしも学歴が必要ということでもありません。基本的には、各試験の「年齢」を満たしていれば受験は可能です。例外として「院卒者」などもありますが、ごく一部となっています。

試験の詳細に関しては、希望する公務員試験について掲載している実施機関のホームページ(都庁の職員なら「東京都職員採用」など)でご確認ください。

行政書士の資格【偏差値62】

正式名称行政書士
資格種類国家資格
分野法律
認定団体総務省
試験形式筆記試験
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日令和5年11月12日(日)
午後1時~
受験料10,400円
受験者数(令和4年度)47,850人
合格者数(令和4年度)5,802人
合格率(令和4年度)12.13%
フォーサイト合格率(令和3年度)54.1%
※バリューセット2
偏差値62
行政書士について詳しくはこちら

行政書士は、法律専門の国家資格の中でも「受験に学歴や年齢制限がない」ために、誰でも挑戦できる資格として老若男女に人気があります。行政書士の業務分野は、官公庁などに提出する書類の作成・提出手続きの代理・相談業務など、人々の生活や企業経営に欠かせない手続きのお手伝いをする仕事です。

行政書士業務の担当分野は、建設・産廃、運輸・交通、外国人在留資格、会社法、風俗営業、法務・会計、遺言・相続などがあり、扱える書類は10,000種類以上といわれています。あまりにもはば広いため、すべてをソツなくこなすよりも、自分の得意分野を決めキャリアを積んだほうがいいでしょう。得意分野が異なる仲間同士で、行政書士事務所を立ち上げる人もいるのです。

また、行政書士の資格取得者は、一般企業の法務部・総務部などで歓迎されています。「一般企業で行政書士として勤務する」ことはできませんが、会社員としてスキルをいかす働き方もできるのです。いきなり独立するのはちょっと……という人は、まずは企業で経験を積み、関連する資格をダブル・トリプルで取得してから独立開業するのもよいでしょう。

マンション管理士・管理業務主任者の資格【偏差値62・55】

正式名称マンション管理士
資格種類国家資格
分野不動産
認定団体国土交通省
試験形式マークシート
受験資格年齢・性別・学歴など資格の制限はなし
試験日試験日:例年11月の最終日曜日
受験料9,400円(非課税)
受験者数(2023年度)11,158人
合格者数(2023年度)1,125人
合格率(2023年度)10.1%
フォーサイト合格率(2023年度)31%
偏差値62
マンション管理士について詳しくはこちら
正式名称管理業務主任者
資格種類国家資格
分野不動産
認定団体一般社団法人 マンション管理業協会
試験形式四肢択一式
受験資格制限なし
試験日12月の第1日曜日
受験料8,900円
受験者数(2022年度)16,217人
合格者数(2022年度)3,065人
合格率(2022年度)18.9%
フォーサイト合格率(2022年度)67.6%
偏差値55
管理業務主任者について詳しくはこちら

マンション管理士・管理業務主任者ともに国家資格です。マンション管理士は、マンション管理に関連する法律・建物設備関係・組合運営などの知識を有する専門家で、マンション管理組合をクライアントとして、さまざまな相談・アドバイス・指導を行ったり住民同士のトラブルを解決したりするコンサルタントです。また、マンションの運営・維持を受け持つ管理会社が、「適切な業務を行っているかをチェックする」のも大切な仕事の一つです。

マンション管理士は、主に、マンション管理会社、自社で開発・建設したマンションの管理業務を求めている不動産・建設企業などで働くか、人脈を築き、関連資格(不動産や生活に関係する資格)取得して独立するケースもあります。

一方、管理業務主任者は、マンション管理会社などに勤務し、マンション管理組合に、契約内容の説明や管理業務の処理状況の報告などを行うのがメインの仕事です。
マンション管理士、管理業務主任者の資格試験は、出題分野が重複するところも多く、試験の日程も近いために、ダブルで受験をする人もいます。

簿記(2級・3級)の資格【偏差値58・47】

正式名称日商簿記検定
資格種類公的資格
分野会計・財務
認定団体日本商工会議所,各地商工会議所
試験形式筆記
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日簿記2・3級:2月・6月・11月の年3回
受験料簿記2級:4,720円
簿記3級:2,850円
受験者数(2023年2月)簿記2級:12,033人
簿記3級:31,556人
合格者数(2023年2月)簿記2級:2,983人
簿記3級:11,516人
合格率(2023年2月)簿記2級:24.8%
簿記3級:36.5%
フォーサイト合格率(2023年2月)簿記2級:86.4%
簿記3級:87.5%
偏差値2級:58
3級:47
簿記の詳細情報

簿記というと、経理や会計などお金に関する部門だけに必要な資格だと思っている人もいますが、現代では「簿記はビジネスマンに不可欠な知識」といわれているのです。
有資格者は、財務諸表を解読する力・会計の知識を持ち、帳簿の数字が持つ意味を把握、そこから経営管理や経営分析をする能力を持つようになります。

企業や会社は、利益を生み出さずして継続はできません。簿記は、利益を読み取り企業運営を整え維持する役目を担います。そのため、経理・会計・財務などお金に関する部門だけでなく、営業・経営部門でも役立つのです。簿記の知識やスキルは業種には関係ないので、就職・転職・社内でのキャリアアップに役立ちます。

簿記は、日商簿記・全商簿記・全経簿記の3種類がありますが、最も人気で知名度や信頼度も高いのは日商簿記です。3級〜1級までありますが、自分の武器にするのであれば、「高度な商業・工業簿記の知識を持つ人材」と認識してもらえる簿記2級は取得しましょう。2・3級の試験は年に3回あるため、1年間で両方を取得できるように頑張りましょう。

FPの資格【偏差値57〜38】

正式名称ファイナンシャル・プランニング技能士
資格種類国家資格
分野金融
認定団体厚生労働省
試験形式筆記、マークシート、口頭、面接
受験資格FP2級:以下のいずれかに該当する人
・3級FP技能検定の合格者
・FP業務の2年以上の実務経験者
・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
・日本FP協会認定の「AFP認定研修」を終了した人
試験日FP2級〜3級
年に3回(5月・9月・1月)に実施
受験料FP2級
学科:4,200円
実技(個人資産相談業務):4,500円
実技(保険顧客資産相談業務):4,500円
受験者数(2023年1月)FP2級
学科試験 29,466人
実技試験 23,994人
合格者数(2023年1月)FP2級
学科試験 16,537人
実技試験 14,283人
合格率FP2級
学科試験56.12%
実技試験59.53%
フォーサイト合格率(2023年1月)FP2級
学科試験:93.8%
偏差値38〜57
ファイナンシャルプランナー・FPについて詳しくはこちら

「FP(ファイナンシャルプランナー)」は「生活に関わるお金に関するアドバイザー」です。クライアントの将来設計に対し、必要となるマネープランを作りアドバイスを行うのが主な業務になります。
FPは、人生の資金計画・税金・株式・投資計画・預貯金・不動産・相続や事業の継承など、多岐に渡る知識を持ち、クライアントに最適なお金の設計図を作るプロです。その知識は個人のみならず企業にもいかせるために、最近は金融や経済業界など、FP有資格者を募集する企業も増えています。資格があれば「お金に関するはば広い知識を持つ人材」としてみなしてもらえるので、就職・転職には有利でしょう。関連する資格も取得して経験を積めば、独立開業をすることも可能です。

FP資格は、国家資格である「FP技能士」のほかにも、AFP・CFPという民間資格がありますが、一般的に知名度が高いFP技能士がおすすめです。企業への就職・転職の際に自分の武器にするのであれば、FP2級以上の取得を目指してください。

通関士の資格【偏差値57】

正式名称通関士
資格種類国家資格
分野法律
認定団体財務省
試験形式マークシート
受験資格特になし
試験日10月上旬
受験料3,000円
受験者数(2023年度)6,332人
合格者数(2023年度)1,534人
合格率(2023年度)24.2%
フォーサイト合格率(2023年度)68.9%
偏差値57
通関士について詳しくはこちら

通関士は、通関業者などから依頼を受け、通関手続きの代行・必要な提出書類の作成などを行う、貿易に関する唯一の国家資格です。貿易立国・日本では、最近グローバル化が進み貨物の種類が複雑化しているため、通関業を兼業している倉庫会社や航空会社などの通関部門、運送・物流などの会社、貿易商社、輸入品を扱う百貨店など、さまざまな企業から通関士の需要が高まると予測されています。

通関士は、世界を相手に仕事したい…と思う人にはぴったりの仕事です。「通関士は、語学力が必要?」という質問がありますが、必ずしも堪能である必要はありません。ただし、英語や中国語の製品が多いので、ある程度ラベルなどを読むことができれば、スムーズに仕事を進めることができるでしょう。

通関士は、輸出入を依頼した顧客との間に誤解が生じないように、十分なコミュニケーションをとることが必要です。トラブルが生じても、落ち着いて税関担当者と連絡を取り合い解決する能力も問われます。法律や国際情勢にもアンテナを張り巡らせている必要があるために、世界情勢に興味があり探究心のある人に向いている仕事です。

旅行業務取扱管理者の資格【偏差値56】

正式名称旅行業務取扱管理者
資格種類国家資格
分野ビジネス
認定団体観光庁
試験形式筆記
受験資格特になし
試験日9月
受験料国内 5,800円(非課税)
総合 6,500円(非課税)
受験者数(2023年度)国内 8,960人
総合 4,699人
合格者数(2023年度)国内 3,270人
総合 1,050人
合格率(2023年度)国内 36.5%
総合 22.3%
フォーサイト合格率(2023年度)国内 78.7%
総合 51.9%
偏差値56
旅行業務取扱管理者について詳しくはこちら

旅行業務取扱管理者は、旅行業界の中で唯一の国家資格です。有資格者は旅行に関する豊富な知識・スキルを有している人材とみなしてもらえます。資格は、一度取得すれば生涯有効なのも魅力です。
旅行業務取扱管理者は、旅行のプランニング・旅行の取引・旅行の実施にまつわるはば広い業務を扱うプロデューサーのような仕事を行います。旅行好きな人にとっては、お客さまに旅の面白さや感動などを提供できるのでやりがいがあるでしょう。

旅行会社は、営業所ごとに1名以上の旅行業務取扱管理者をおくことが、法律で決められています。正社員でなくても、会社によってはアルバイトやパートでも働けるために、ライフステージが変わりやすい女性にも人気があります。旅行業務取扱管理者は、以下の3種類があります。

  • 国内旅行業務取扱管理者:国内旅行の身を扱う営業所で勤務
  • 総合旅行業務取扱管理者:国内・海外旅行を取り扱う営業所で勤務
  • 地域限旅行業務取扱管理者:拠点区域内の国内旅行を取り扱う営業所で勤務

それぞれに試験の実施機関などが異なるので、ご注意ください。

宅建の資格【偏差値55】

正式名称宅地建物取引士
資格種類国家資格
分野不動産
認定団体国土交通省
試験形式マークシート
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日2023年10月15日(日)
13時~15時
受験料8,200円(予定)
受験者数(2023年度)233,276人
合格者数(2023年度)40,025人
合格率(2023年度)17.2%
フォーサイト合格率(2023年度)76.1%
偏差値55
宅地建物取引士・宅建士について詳しくはこちら

宅建は、宅地建物取引士(宅建士)の略称であり、宅地建物取引士試験のことを指します。宅建は、日本企業が「取得を推奨している人気資格ランキング」でもNo1を誇るだけあり、男女ともにはば広い年齢層の受験者が多く、毎年20万人近い人が受験をしています。宅建は、ほかの士業資格と比較すると、比較的短期間の勉強で合格できるのも魅力です。

宅建士は、一般的には不動産会社などに勤務します。宅地や建物の売買・交換・賃貸などの取引にあたり、お客さまに重要事項を説明したり契約締結後に交付する書類に署名・押印をしたりする業務を行います。この業務は宅建士しかできず、不動産会社は事務所の規模に合わせて、一定数の宅建士を置くことを義務づけられています。

不動産といっても、不動産仲介ビジネス・売買・投資関連・管理など多様です。これらの会社の営業職・事務職・営業事務職などでは、宅建の知識は欠かせません。さらに、不動産取引における専門知識・民法・宅建業・不動産法などに精通できる宅建資格は、建築・建設・金融・保険業界でもいかすことができます。

診療報酬請求事務能力認定【医科】の資格【偏差値46】

正式名称診療報酬請求事務能力認定試験
資格種類民間資格
分野医療事務
認定団体公益財団法人,日本医療保険事務協会
試験形式マークシート,実技
受験資格特になし
試験日7月と12月の日曜日・祝日
受験料9,000円
受験者数(2023年7月度)2,446人
合格者数(2023年7月度)905人
合格率(2023年7月度)37.0%
偏差値46
診療報酬請求事務能力認定試験について詳しくはこちら

「診療報酬請求事務能力認定」は、数十種類もある医療事務資格の中でも人気の高い資格で、唯一の公的資格です。そして、最も難易度が高く、医療関係者の中でも一番評価されているため、医療事務能力・スキルをアピールするためには、ぜひ取得しておきたい資格です。

診療報酬請求事務能力認定は、その名前のとおり、診療報酬明細書(レセプト)作成の知識やスキルに特化した資格になります。病院やクリニックなどの医療事務では、一番重要な仕事です。その能力が高いことの証明になる診療報酬請求事務能力認定を取得していれば、職場の選択肢も広がるでしょう。

医療事務の仕事は、勤務体系が決まっていて急な残業・出張もなく、デスクワークなので体力を必要としません。また、多くの病院では、正社員・パート・派遣など、働き方を自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。そのため、結婚や出産で生活が変わりやすい女性に人気のある仕事なのです。ライバルに差を付けるためにも、就職や転職に備えて事前に診療報酬請求事務能力認定を取得しておきましょう。

危険物取扱者乙種4類の資格【偏差値45】

正式名称危険物取扱者乙種4類
資格種類国家資格
分野工業
認定団体都道府県知事
試験形式マークシート
受験資格特になし
試験日随時
受験料4,500円
受験者数(令和4年度)223,009人
合格者数(令和4年度)70,211人
合格率(令和4年度)31.5%
フォーサイトの合格率-
偏差値45
危険物取扱者について詳しくはこちら

危険物取扱者の資格とは、危険物の取扱い・立会い・点検・整備・教育などを行う仕事をする際に必要となる国家資格です。危険物取扱者の資格は、甲種・乙種・丙種の3種類があり、それぞれに取り扱うことのできる危険物が異なります。中でも、最も人気が高いのが、「乙種4種」の資格です。

「危険物取扱者乙種4種」で扱うことができる危険物は、引火性液体(ガソリン・灯油・軽油エタノールなど)になります。働く現場としては、ガソリンスタンド(店頭スタッフのほか、セルフスタンドの場合は事務所内のモニターによる遠隔監視の仕事)、タンクローリーの運転、石油メーカー、化学メーカーなどの施設が一般的です。この資格の取得者は、危険物を取扱う現場で必要とされるため、求人が多いのも特徴です。また、給料面で優遇したり資格手当を支給したりする会社も少なくありません。

危険物取扱者乙種4種の試験は、年に数回行われているので自分の都合がいい時期に受験できるのがメリットです。また、受験にあたって、学歴・年齢・性別・国籍などの
制限はなく、誰でも挑戦できます。

ITパスポートの資格【偏差値45】

正式名称ITパスポート
資格種類国家資格
分野IT
認定団体経済産業省
試験形式四肢択一式
受験資格特になし
試験日随時
受験料5,700円
受験者数(2022年度)231,526人
合格者数(2022年度)119,495人
合格率(2022年度)51.6%
フォーサイト合格率(2022年度)96.2%
偏差値45
ITパスポート検定について詳しくはこちら

ITパスポートは、情報処理技術者試験の1試験区分で、IT系資格の中では一番基礎的な国家資格です。ITパスポートは、ビジネスマンや学生など「ITを活用するすべての人が備えておくべき基礎知識を図るための試験」と位置付けられています。この資格は基礎レベルなので、取得したからといって特別に就職や転職で優遇してもらえることはありません。しかしながら、IT業界に就職・転職するなら必須の資格であり、それ以外の業界でも「基本的なITの知識を持っている人材」として歓迎してもらえるでしょう。

ITパスポートの試験は、IT技術・IT管理・経営全般などはば広い分野から出題されるために、ビジネス上で知っておきたいITの基礎知識が身に付きます。「ITの基礎はきちんと理解している」とアピールできる資格なので、新卒の人は是非取得しておきたい資格といえるでしょう。また、現代の生活で欠かせないコンピューターとの関わりも学べるので、プライベートでも役立つ資格ともいえます。

年金アドバイザー3級の資格【偏差値43】

正式名称年金アドバイザー3級
資格種類民間資格
分野金融
認定団体-
試験形式2級 記述式
3級 5答択一式
4級 3答択一式
受験資格特になし
試験日2級 3月の最初の日曜日
3級 3月の最初の日曜日・10月の最終日曜日
4級 3月の最初の日曜日
受験料2級 6,600円(税込)
3級 4,400円(税込)
4級 3,300円(税込)
受験者数(2023年10月)2,495人
合格者数(2023年10月)551人
合格率(2023年10月)22.08%
フォーサイト合格率(2023年10月)79.4%
偏差値43
年金アドバイザーについて詳しくはこちら

老後の生活を支える年金については、近年の「消えた年金問題」や「老後2,000万円必要論」など、さまざま問題が発生しています。そのため、年金だけでは生活していけない……と不安を抱えている人は、中高年層のみならず若い世代でも少なくないのです。そんな社会背景の中で注目されているのが「年金アドバイザー」です。「年金にプラスして、どれだけの蓄えをしなければならないのか」などの不安や問題に対し、的確なアドバイスをできる能力の持ち主として認めてもらえる資格となります。

年金アドバイザーは、銀行の窓口業務や渉外業務を行う担当者に取得が推奨されている資格ではありますが、最近では担当外の銀行員の受験者も増えています。また、金融機関で働いていなくても、社労士やFP資格を取得している人は、取得することでよりキャリアアップになります。

年金アドバイザーは、今後、ますますニーズが高まる資格の一つでしょう。2級から4級までありますが、「顧客からの年金相談に応じられるよう実践的な応用力を持ったレベル」と認めてもらえる、3級取得を目指しましょう。

まとめ

人気資格の難易度を、高いほうから低いほうへと順番に偏差値で表してきましたが、参考になりましたでしょうか。資格選びの際の目安となれば幸いです。
資格は、偏差値もさることながら、合格率・将来つける仕事・平均年収などいろいろな要素も考えた上で、自分のやりたいものを選んでください。