フリーターでもすぐに正社員が目指せる!即効性の高い資格に注目

何らかの事情で正社員や契約社員ではなくフリーターとして生活をしている方も多いかと思います。本当は正社員を目指したいものの、新卒者でもなく就職は難しいと感じている方も多いのではないでしょうか?そんな方におすすめしたいのが即効性の高い資格です。ここで紹介する資格は、取得すれば学歴や職歴以上に効果が見込める資格になりますので、ぜひ取得に挑戦してみてください。

資格によっては学歴や職歴以上の強みに

2020年には世界中で新型コロナウイルスが蔓延し、多くの企業の業績が厳しくなっています。業績が厳しくなると当然人員の募集も減りますし、雇い止めなどの問題も頻出します。こういった事情も踏まえ、日本国内でもアルバイトで生計を立てるフリーターが増えています。

一度フリーターとなってしまうと、正社員として採用されるのは厳しくなります。仮に同じ学歴を持つ者同士であれば、新卒者、もしくは年齢が若いほうが就職には有利になります。企業としても採用するのであればより可能性がある若い方、もしくは職歴のある経験者を優先して採用するのは致し方ありません。

この状況を覆すには、職歴や学歴、そして年齢を覆すような強みを手にするしかありません。その強みとなりうるのが資格です。とはいえ、資格なら何でもいいというわけではありません。

資格には多くの種類があり、取得することで採用に近づける資格もあれば、採用において非常に有利になる資格もあります。就職や転職に有利になる資格を見極める必要があります。

では、実際に就職などで有利に働く資格をいくつか紹介していきましょう。

日商簿記

正式名称日商簿記検定
資格種類公的資格
分野会計・財務
認定団体日本商工会議所,各地商工会議所
試験形式筆記
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日簿記2・3級:2月・6月・11月の年3回
受験料簿記2級:4,720円
簿記3級:2,850円
受験者数(2023年2月)簿記2級:12,033人
簿記3級:31,556人
合格者数(2023年2月)簿記2級:2,983人
簿記3級:11,516人
合格率(2023年2月)簿記2級:24.8%
簿記3級:36.5%
フォーサイト合格率(2023年2月)簿記2級:86.4%
簿記3級:87.5%
偏差値2級:58
3級:47
簿記の詳細情報

2級取得が正社員登用への近道

経理や財務、総務などのデスクワークに欠かせない資格となるのが日商簿記です。日商簿記には1~3級までの等級がありますが、実際に就職や転職で有利になるのは2級以上になります。

日商簿記2級を取得できるだけに知識があると、財務諸表などを読み取れるだけの知識が身に付きますので、中小企業などの税務状況を判断することもできるようになります。業界によっては、営業や経営企画などの部署でも、その資格を求められるケースがあります。

こういった実務に直結する資格を持っている場合、学歴や実務経験よりも優先されることが多くなり、就職や転職には非常に有利になるといえるでしょう。

取得難緯度のわりにはコスパの高い資格

非常に実践的で即効性の高い日商簿記2級の資格ですが、試験問題の内容は高校卒業程度に抑えられています。商業高校のように授業に簿記があるような学校を卒業しているのであれば、取得難易度はかなり低い資格といえます。

また、簿記の試験には計算など数学分野の出題が多いため、やはり高校卒業程度の数学の学力があれば試験は難しくなくなります。もちろん数字や数学が苦手という方でも、しっかりとしたテキストや講習を受ければ、さほど難しくない資格であると考えて間違いありません。

日商簿記2級の資格が生かせる業界や職種は非常に多く、また実務の場でもすぐに利用できる資格になりますので、難易度が低いわりに効果が高い、非常にコストパフォーマンスの良い資格ということです。

さらにいえば、日商簿記の資格は実生活にもそのまま役立てることが可能です。毎月の収入や支出をしっかりとつけることで、自身の財務状況などが冷静に判断できますので、将来的にも持っていて無駄になる資格ではないのも特徴といえるでしょう。

宅地建物取引士

正式名称宅地建物取引士
資格種類国家資格
分野不動産
認定団体国土交通省
試験形式マークシート
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日2023年10月15日(日)
13時~15時
受験料8,200円(予定)
受験者数(2023年度)233,276人
合格者数(2023年度)40,025人
合格率(2023年度)17.2%
フォーサイト合格率(2023年度)76.1%
偏差値55
宅地建物取引士・宅建士について詳しくはこちら

不動産取引業で多くの求人が

正社員として登用されるためには、求人募集の多い業界を狙うこともひとつのポイントとなります。求人が多い業界となると有名なのが不動産業界、しかも営業職が非常に求人の多い業界として知られています。

そんな不動産業界の営業職で大きな力を発揮するのが宅地建物取引士の資格です。この資格を持つものは、不動産取引の現場において、重要事項説明を行うという独占業務があり、不動産業界では欠かせない資格となっています。

実際に不動産取引業を行う企業には、従業員5名に対し1名の割合で宅地建物取引士を設置することが義務付けられており、この資格を持っているだけで就職には大きなアドバンテージを持つことになります。

さらに宅地建物取引士の資格を取得することで、高収入を狙える可能性もあります。不動産業界の営業職では歩合制を採用している企業が多く、営業成績を残せば残すほど収入に直結する業界になります。

宅地建物取引士の資格を取得し、不動産業界で結果を残せば、今とは全然違う生活を手に入れることができるかもしれません。

取得難緯度は高めも現実的に就職の武器になる資格

宅地建物取引士の資格を取得するには、不動産取引に関する多くの法律を勉強する必要があります。取得難易度はお世辞にも低いとは言えず、やはりそれなりの努力が必要になるでしょう。

しかし、それだけの努力をする価値があるのがこの資格の魅力です。不動産業界の特に営業職は非常に離職率の高い業界です。もちろんそれだけ厳しい業界であるのは間違いありませんが、加えて独立開業の道がある、他業界の営業でも活躍できるというのも離職率が高い理由の一つでしょう。

不動産業界の営業が扱う商品は、土地や建物など非常に高額の商品です。これだけ高額の商品を取り扱う営業職は、他業界では珍しく、その経験が他業界の営業職でも非常に役立ちます。

さらに不動産営業として人脈を築き、さらに経験を積むことで、自身が不動産仲介業などを開業する可能性も高まります。

今現在の就職では非常に有利になり、さらに将来性も高い資格だけに、一度腰を据えて取得を狙ってみるのもおすすめということになります。

社会保険労務士

正式名称社会保険労務士
資格種類国家資格
分野法律
試験実施団体全国社会保険労務士会連合会(厚生労働大臣から事務を委託)
試験形式筆記
受験資格学歴
・4年制大学で一般教養科目の学習が終わった人
・4年制大学で62単位以上を習得した人
・短期大学か高等専門学校を卒業した人
・就業年限が2年以上
 かつ課程の修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上の専修学校の専門課程を修了

資格
・司法試験予備試験に合格した人
・行政書士の資格を持っている人
試験日2023年8月27日(日)
受験料15,000円※非課税
受験者数(2023年度)42,741人
合格者数(2023年度)2,720人
合格率(2023年度)6.4%
フォーサイト合格率(2023年度)26.4%
偏差値65
社労士・社会保険労務士について詳しくはこちら

一般企業から独立開業まで幅広い選択肢

社会保険労務士の資格は、事務系の職種において最高峰の資格といっていいでしょう。労務問題、保険問題のスペシャリストであり、さらに労務交渉の代理を行い解決に導く役目もおっているのが社会保険労務士です。

社会保険労務士の資格は、独立開業という選択もできますが、それ以上に企業内に社会保険労務士を置きたい企業が多く、より就職に役立つ資格と考えることができます。

この資格の強みは景気の良し悪しに影響を受けない安定した資格であることが挙げられます。企業の業績が良く、景気の良いタイミングでも、コロナ禍のような不景気の中でも、労務問題や保険の問題は必ず発生します。そこに対応できる人材は、多くの企業が欲しがっている人材といえます。

地道に求人を探す必要あり

社会保険労務士と聞くと、独立開業のイメージが強く、また社会保険労務士事務所で働く人が多いようなイメージがあるかもしれません。しかし実際に人員を募集している事務所はさほど多くありません。

いきなり社会保険労務士事務所などで働き、できるだけ早く独立開業を目指したいという方は、求人探しをする窓口を求人サイトなど一ヶ所に絞り込まず、複数の窓口を用意して探すのがおすすめです。特にハローワークのみに求人を出している事務所が多く、ハローワークなどでも求人をしっかりチェックしましょう。

しかし、将来的に独立開業を目指すとしても、一度は企業に就職することがおすすめです。独立をすると広告や経理、さらに営業まですべて自分ひとりで行う必要がありますが、これはなかなか大変な仕事になります。

一度企業に就職し、そこで人脈を作り、さらに多くの経験を積むことで独立開業時に大きなアドバンテージを持つことができます。まずは経験を積むための就職を目指し、その後独立をする。そんな自身の描く道を実現できるのも社会保険労務士という資格の特徴でしょう。

ファイナンシャルプランナー

正式名称ファイナンシャル・プランニング技能士
資格種類国家資格
分野金融
認定団体厚生労働省
試験形式筆記、マークシート、口頭、面接
受験資格FP2級:以下のいずれかに該当する人
・3級FP技能検定の合格者
・FP業務の2年以上の実務経験者
・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
・日本FP協会認定の「AFP認定研修」を終了した人
試験日FP2級〜3級
年に3回(5月・9月・1月)に実施
受験料FP2級
学科:4,200円
実技(個人資産相談業務):4,500円
実技(保険顧客資産相談業務):4,500円
受験者数(2023年1月)FP2級
学科試験 29,466人
実技試験 23,994人
合格者数(2023年1月)FP2級
学科試験 16,537人
実技試験 14,283人
合格率FP2級
学科試験56.12%
実技試験59.53%
フォーサイト合格率(2023年1月)FP2級
学科試験:93.8%
偏差値38〜57
ファイナンシャルプランナー・FPについて詳しくはこちら

就職に生かすのであれば2級を取得する

ファイナンシャルプランナー(以下、FP)の資格としてお勧めなのがファイナンシャル・プランニング技能士という国家試験です。この国家試験で2級の資格を取得すると、一気に就職には有利になります。

FPの就職先というと、投資業界やコンサルティング業界を想像されるかもしれませんが、求める業界は少なくありません。貯蓄や運用に関するアドバイザーが欲しい金融業界や、マイホームの購入やローンの組み方などのアドバイザーが欲しい不動産業界、さらに保険会社などもFPを求める業界ということになるでしょう。

もちろんFP2級の資格を取得するためには幅広い分野の勉強が必要となります。法律、保険制度、金融規則など多方面の勉強が必要なことは間違いありません。さらに加えると、コミュニケーション能力も大切な資質となります。FPとしての仕事の中心は、個人・法人を問わず、顧客の資産運用に関するアドバイスです。必ず顧客と対面する必要があるため、コミュニケーションスキルは必須と考えておきましょう。

ほかの資格と併せ持てばより強力に

FP2級の資格はそれだけでも十分就職の武器になる資格ですが、さらに好条件での就職を目指すのであれば、ほかの資格と併せ持つのがおすすめです。ほかの資格と併せ持つのであれば、FPの仕事に応用できる資格がいいでしょう。おすすめするのは社会保険労務士や日商簿記などです。また、不動産業界を目指すのであれば宅地建物取引士などもあると非常に就職には有利になります。

FPには独立開業の道があります。ただしこの場合も社会保険労務士同様に、一度は企業に勤め、人脈と経験を得るようにしましょう。そしてほかの資格と併せ持つことで、独立後も順調に成長していくことが期待できます。

まとめ

アルバイトの収入で生計を立てている状態は非常に不安定な状態です。雇用も不安定ですし、福利厚生に関しても手厚い職ばかりではないでしょう。そんな不安定な状態を解消するにはやはり正社員として登用されるのが一番の近道です。

そのためにも就職に有利になる資格を身につけましょう。アルバイトの利点は、自分の時間を作りやすい点です。アルバイトの時間と勉強時間を上手に調整し、無理なく資格取得の勉強ができるような生活を目指しましょう。

狙う資格は自身が進みたい道次第です。進みたい道がある方は、その道で活躍する資格を取得しましょう。特に進みたい道がないという方は、漠然としたイメージで選ぶ方法もあります。

安定した職を求めたい方は日商簿記2級などデスクワーク系の資格取得がおすすめです。ただし医療事務系の資格に関しては、有資格者よりも実務経験者が優先される業界ですので、あまりおすすめできません。

安定感よりも一発逆転の高収入を目指すのであれば、宅地建物取引士や社会保険労務士などがおすすめ取得難易度は高くなりますが、一気に高収入が目指せます。

自身の希望によって狙う資格を考えるのも非常に大きなポイントといえるでしょう。