人生経験を生かせる職場多数!30代・40代には不動産業がおすすめ

転職サイトなどを確認すると、不動産業界の求人は少なくありません。これには不動産業界の仕事内容や雇用形態などが関係しており、転職を考えたときに、たとえ未経験でも不動産業界を考える人は多いかと思います。そんな中でも30代・40代といった世代には、特に不動産業界はおすすめの職場といえます。その理由について解説していきましょう。

不動産業界の求人に関して

不動産業界の転職情報を確認すると、営業職の募集が中心であることがわかります。もちろん事務職などの求人もありますが、数と収入という点では営業職の求人のほうが魅力的であるケースが多く、不動産業界へ転職を考える場合営業職を中心に考えるのがいいでしょう。

離職率が高い営業職

不動産業界で中途採用を募集している場合、営業職が多いのには理由があり、それが離職率の高さです。離職率が高いと聞くと、ブラックな職場のイメージが浮かぶかもしれませんが、不動産業界の場合それだけが理由ではないようです。

不動産業界独特の退職理由が独立開業です。営業職という職種は独立開業には向かない職種になりますが、不動産業界の場合少々事情が違います。不動産業界で営業として実績を残すためには、専門知識が求められます。そのため専門知識の資格を取る方も多くいるのが不動産業界の営業職の特徴です。

取得した資格によっては独立開業が可能な職種もあり、営業職をやめて独立するという方が一定数います。

宅建士や司法書士、行政書士など、独立開業が目指せる資格が仕事に有利になるという特徴も離職率の高さにつながる理由の一つでしょう。

営業職はインセンティブ契約が多い

不動産業界の離職率が高くなる大きな理由の一つとして、不動産業界で多いインセンティブ契約が考えられます。不動産業界の営業職では、基本給+歩合給という給与体系が多く、結果を残すことができれば高収入が可能ですが、結果が残せない限り基本給での仕事となることになります。

不動産業界の営業は、ひとつひとつの商品単価が高く、結果を残すのが難しい業界になります。直接的な比較は難しいものの、不動産業界で営業の経験を積むと、ほかの業界での営業は、商品単価が低い分やりやすく感じることはあるようです。

不動産業界では基本給程度の収入であった営業職の方が、ほかの業界の営業職に転職し好成績を残すケースもあり、離職率の高さにつながっているようです。

不動産業界未経験でも

不動産業界では特に営業職を多く募集していますが、多くの場合未経験者にも門戸を開いています。とはいえ、取り扱う商品が不動産であり、高額商品であるため、業界も営業も未経験という方には少々厳しい業界かもしれません。

不動産業界で営業として働くには、それなりの専門知識が必要となります、未経験者が不動産業界に飛び込んだ場合、最低限の専門知識を得るまでは、粘り強さや根気などが求められる仕事になりますので、その点は理解したうえで応募するようにしましょう。

30~40代に不動産業界をおすすめする理由

不動産業界に転職する場合、比較的求められるのが30~40代で、ある程度社会経験が豊富な人材です。特に未経験者である場合、若さ以上に人生経験を重視される傾向があり、これは男性でも女性でも同様です。

では、不動産業界の営業職に人生経験が求められる理由について考えてみましょう。

不動産業界の営業、特に売買や賃貸などの営業には、不動産に関する知識と同様に人生経験や営業経験が重要になる

個人顧客に対して親身に相談に乗れる

不動産業界、特にマイホームの販売を行う不動産売買業や、賃貸住宅を紹介する不動産仲介業の場合、特に30~40代の人材が求められます。

マイホームの場合、顧客の多くは20~40代のファミリーになります。一般の方にとってマイホームの購入は、人生でもっとも大きな買い物ですから、購入には非常に慎重になるものです。

こういった個人顧客に対し、親身になって相談に乗れるのは、やはり家族がいるなど人生経験がある30~40代の営業マンになります。マイホームを探している40代の顧客に対し、結婚もまだしていない20代の若者が営業することもありますが、顧客側から見ると家族のことなどは相談しづらいということもあるかと思います。

営業マンが自分と同世代で、自分と同じように家族がいる場合、子供の学校のことや病院のこと、子供部屋の間取りについてなど、細かい部分も相談しやすく、当然成約に近づくことができるでしょう。

こした事情から、特に個人顧客に対する営業職の場合、30~40代の転職者を求める傾向にあります。

営業に対して粘り強さがある

これは世代によって限定する話ではないかもしれませんが、大きな傾向でいうと30~40代のほうが仕事に対して真摯に、粘り強く取り組めるということもいえるでしょう。

20代の転職の場合、数年が再度転職を考えているケースもあります。年代的にまだ自分に合った仕事を探している可能性があり、その分仕事に対する粘り強さが出ないというケースが考えられます。

一方30~40代での転職の場合、この転職が人生最後のチャンスと考えている方が多くなりますので、就いた仕事で結果を残そうと必死になる可能性が高くなります。この年代ですと、結婚をしていたりお子さんがいる可能性も高くなり、家族のためにも真摯に仕事に取組み可能性が高くなります。

契約内容もインセンティブ契約の場合が多く、頑張っただけ結果が出ることも本人のやる気につながりますので、雇う側としても30~40代の活躍に期待する傾向があるのでしょう。

女性でも活躍できる場は多い

不動産業界、特に営業の正解は男性社会と思われがちですが、不動産業界においては女性が活躍するケースが多いのも特徴の一つでしょう。

確かに何度も顧客のもとを訪れたり、多くの案件を同時にこなしたりと、体力的に女性では厳しい部分はありますが、女性の営業職の方は成約率が高いともいわれているのが不動産業界です。

特にこの傾向が顕著なのがマイホームの販売や、賃貸物件の仲介業です。その理由は、顧客が家族である場合、マイホームの購入や、借りる部屋の最終決定権が妻側にあることが多いためです。

マイホームのような高額な買い物こそ、家庭の大黒柱である夫に最終決定権があると思われるかもしれませんが、マイホームに関しては圧倒的に妻が最終決定権を持っているケースが目立ちます。

理由は単純に、購入したマイホームにいる時間が、妻のほうが圧倒的に長いからです。マイホームを購入する際、どこに買うかを決めるのは夫に決定権がある場合がほとんどです。これは夫の職場までの通勤経路を真っ先に考えるからでしょう。住む地域は夫が決め、物件自体は妻が決めるのが一般的であり、そうなると女性目線のアドバイスができる女性営業職が結果を残しやすいということになります。

もちろん体力的に、精神的に厳しい職場であることは男女ともに同じですから、それなりの資質は求められますが、女性でも活躍の場が多いのは間違いないでしょう。

不動産営業で注意すべき点

不動産業界の営業職は、本人の頑張りや専門知識の多さによって好待遇が狙える職種です。しかしもちろん注意すべき点もありますので、特に知っておきたい部分についてまとめておきましょう。

休みが少ない・不定期なケースも

不動産業界の営業における最大の特徴は、休みが週末ではなく平日になることが多い点です。特に個人顧客に対する営業の場合は、間違いなく週末は出勤になります。これは不動産を探す個人顧客が、仕事のない週末に探すことが多いからで、休みはどうしても平日ということになります。

また、週末だけではなくGWやお盆なども出勤になることが多く、平均的にみるとほかの業種よりも休みが少ないという傾向があります。

平日にも顧客に対する相談会や説明会などが入ることも多く、平日の決まった曜日に必ず休めるというわけではありません。休みが少なく不定期になることが多い業種であることは覚悟しておきましょう。

積極的に営業をかける必要がある

不動産業界の営業は、取り扱う商品が高額なため、問い合わせの連絡を待っているだけではまず結果を出すことができません。こちらからどんどん積極的に営業をかける必要があります。

また、積極的に営業を行う以上、断られるケースや、顧客に嫌がられるケースも少なくありません。こういったときにも心を折ることなくどんどん営業を続けられる積極性と強さが必要な職種でもあります。

成績を残すためには勉強も必要

積極的にどんどん営業をかけたからと言って、必ず結果が出る業界ではありません。最終的に結果を出すためには、顧客から信頼される営業マンになる必要がります。不動産業界の営業職で、顧客からの信頼を得るには、やはり専門知識が不可欠となります。

特にマイホームの購入などの場合は、住宅ローンの仕組みや金利の状況なども常に把握している必要があります。金利やせいきんに関しては、時折政策の変更などで変わる場合があります。こうした変化にも敏感に反応し、常に新しい情報を入手、理解しておく必要があります。

資格取得も大きなメリットになる

不動産業界の営業職は、顧客と強い信頼関係を結ぶ必要があり、そのためには30~40代など、ある程度人生経験がある人材が求められます。転職を考えた場合、30~40代の方にはおすすめの業界といえるでしょう。

不動産業界の営業において、人生経験と同じように重要になるのが専門知識です。不動産に関する知識、建物に関する知識、税制に関する知識、金融に関する知識など、多くの分野の知識が求められるため、その道の専門知識が必要となる資格を取得するのもおすすめの一つの方法です。

おすすめの資格は宅建士、ファイナンシャルプランナー、インテリアコーディネーターなど。狙う業界によって求められる資格も変わりますので、自分が目指す業界のことをよく知り、そこで活躍できる資格を狙うといいでしょう。