「暗記」から逃げない!初学者でも受かる、最小限の講義が魅力の行政書士講座

性別男性
年代30代
エリア大分県
勉強期間7ヶ月間
職業パート・アルバイト
勉強法暗記,記述式,過去問,模試
商品DVD,テキスト,問題集,費用
受験回数初学者(1回目)
試験科目憲法,民法,行政法,商法,一般知識,会社法
学習スタイル通信講座,通学
■フォーサイトの決め手は、「受講料の安さ」と「必要最小限の講義内容」!

 全出題範囲の解説講義でこの受講料は格安だと思います。さらに合格宣言モデルによる受講料還元制度は、モチベーションを持続する上で非常に効果的でした。

 市販のテキストが解説や注釈で埋め尽くされているのに比べ、フォーサイトのテキストは合格に必要な最小限の情報を取捨選択し記載しています。このため初学者が手に取り易い教材になっており、各科目の急所を短時間で学ぶことができます。

■初学者短期合格の秘訣!
 
1 「出題される知識」だけを勉強する。

2 「出題されない知識」は勉強しない。

 以上の2点が、今回の行政書士試験受験を通して感じた初学者の短期合格の秘訣です。以下の合格体験記に具体的な勉強方法とアドバイスをまとめましたので、今後受験される方の参考となれば幸いです。

■5月
 4月末に行政書士講座を申し込み、5月1日から受講を開始しました。具体的な勉強方法は次のとおりです。

1 使用教材

DVD(解説講義)、チェックテスト、判例六法(Y社)

2 勉強方法

(1)第1週
1日3枚のDVDを視聴し、最後にテキストを1時間かけて復習しました。解説講義は1週目で全て視聴し終えました。全期間を通じてDVDを視聴したのはこの第1週のみです。

(2)第2週~第4週
第2週目からはチェックテストを使用しました。初回は判例六法を使用して、肢毎の○×判定の根拠条文・判例を確認し、チェックテストの解説欄に条文番号等を記入していきました。

チェックテストの2順目以降は問題を見て根拠条文等が浮かばない肢を中心に、判例六法を使用し確認しました。

チェックテストを初めて解いた際は解けない問題が多数ありましたが、2回目以降は徐々に理解できている知識が増えてくるので、正答率が上昇していきました。

第4週目には正答率100%になっていたので、判例六法を使用し、知識間の関連付けを中心に行いました。

3 補足説明

(1)1日3枚のDVDを視聴した理由は、早めに解説講義を視聴し終えて、過去問演習に移りたかったからです。

通信講座の最大の特徴は、短期間に全講義を受講できることだと思います。短期合格のために、この受講期間を短縮するのは重要なポイントと判断して、1週間で全て受講しました。

(2)判例六法を使用した理由は、行政書士試験の大半が択一問題だからです。択一問題では中途半端な知識はミスを誘発しやすいので、○×判定のための正確な根拠を理解することに努めました。

また、判例六法には、各条文に関連した他の条文や、重要な判例が記載されているので、受験勉強期間の中盤以降、多数の知識の関連付けが容易となり、知識の定着に大きく貢献しました。

(3)テキストやチェックテストへの書き込みは必要最小限とし、別にノートをまとめるなどの作業は行いませんでした。これは過去の受験勉強の経験から、作業に没頭して勉強した気になることを避けるためです。

(4)チェックテストを繰り返すことで、主要な条文と判例は無理に暗記したというよりは、自然と頭に入ったという感じです。

チェックテストの問題を通じて、条文や判例のどの部分が出題されているのかという意識を持って解答することで、出題ポイントを絞って理解することができます。

ただし、消滅時効などの具体的な年数は、なぜこの値に設定されたのかという理由がテキストや判例六法では理解できないため、丸暗記しました。

■5月末
 平成22年度の試験をインターネットでダウンロードして実施しました。解答時間は2時間35分、自己採点結果は192点で合格ラインに到達しました。実際に試験を行っての感想は次のとおりでした。

1 テキスト・チェックテスト・判例六法を使用しただけでも合格点に到達可能

2 択一式問題の出題形式と記述問題に慣れることが必要

3 過去問対策講座で過去問をつぶしておけば、本試験にも対応できると判断

4 多肢選択式問題はただの国語の問題

5 記述式問題は条文と判例の急所(キーワード)を理解しておけば解答可能

6 一般知識は個人情報保護法を勉強しておけば足切にはかからないと判断

■6月~9月
 22年度行政書士試験の模擬試験結果を踏まえて、他資格受験勉強と仕事との両立に専念するため、週1回のチェックテストの確認を除き、行政書士試験勉強を中断しました。

ただし、6月から開始した他資格受験勉強においてもこの中断期間中に民法が被っていたため、民法だけは7月末まで勉強を継続していました。

■10月
 10月1日から行政書士試験勉強を再開しました。具体的な勉強方法は次のとおりです。

1 使用教材

チェックテスト、過去問集(過去問対策講座)、判例六法

2 勉強方法

(1)チェックテスト
毎日勉強開始時に全問を解きました。この際、○×判定の根拠がすぐに浮かばなかった問題のみ判例六法で確認しました。

(2)過去問集
チェックテストと同様に、○×判定の根拠がすぐに浮かばなかった問題を判例六法で確認しました。チェックテストと被っている肢は、2回目以降は飛ばし、知らない知識のみ繰り返しました。

チェックテストを一度仕上げたことで、基本的な知識が定着しているので、過去問集は比較的早く解けるようになりました。

3 補足説明

(1)過去問対策講座の解説講義は使用しませんでした。これはチェックテストで勉強法が確立しており、時間短縮を図るためです。

(2)チェックテストと同様に、過去問集を繰り返すことで、根拠条文及び判例が自然と頭に入りました。この際、チェックテストで身につけた知識との関連付けを意識することで、比較的容易に知識を定着させることができました。

(3)出題の根拠条文や判例を知っていても、表現を変えて出題されたため誤判断した問題は、特に注意して繰り返しました。

行政法・商法(会社法)が比較的条文や判例通りに出題されるのに対し、民法はやや応用的な問題も出題される印象でした。

(4)過去問の中で、判例六法を調べても理解できない問題は、問題文と解答をまとめて暗記し、それ以上の深追いはしないように注意しました。

テキストでの解説の範囲を明らかに超える問題に手を付けるよりは、テキストでの解説範囲とその関連知識に絞って勉強時間を割いた方が効率がよいと判断したためです。

(5)過去問の中で、出題意図が不明なクイズの様な肢は無視しました。試験委員がどのような意図で出題しているかはわかりませんが、例えば民法の条文数は1044条であるといった問題を真に受けて対策をする必要はないと判断しました。

■直前期(10月末~11月中旬)
 直前期は前述のチェックテストの時間を記述式対策及び一般知識対策に当てました。具体的な勉強方法は次のとおりです。

1 使用教材

過去問集、判例六法、記述式対策問題集、一般知識対策問題集

2 勉強方法

(1)記述式対策問題集
問題を読んで、すぐに解答(キーワード)が浮かばなかった問題のみ解答・解説を読み、必要に応じて判例六法で確認しました。

(2)一般知識対策問題集
足切にかからないことだけを意識していたので、個人情報保護法の範囲だけ勉強しました。この際も過去問集と同様に、根拠条文を判例六法で確認しました。

(3)過去問集
丸暗記が必要な知識を中心に、繰り返し確認を行いました。

 3 補足説明

(1)多肢選択式問題の対策は行いませんでした。実際に過去問を解いてみると、特に憲法からの出題については、題材となる判例での裁判官の意見を知らなくても、大抵は法律知識と国語力だけで解答できるとの感触だったからです。

(2)記述式対策は特に時間を割きませんでした。これはチェックテスト及び過去問集を使用した際に、判例六法を常に使用していたことで、基本的なキーワードを暗記できていたからです。ただし、次の2点だけは対策を行いました。

1点目は、解答時間の把握です。本試験を意識して、丁寧な字で40字前後の解答を書くのに必要な時間を事前に把握しておくため、5問程度は実際に回答欄に記述しました。思いのほか時間がかかることが分かったので、本番では時間配分を意識して解答することができました。

2点目は、法律特有の言い回しや漢字の暗記です。例えば、意思の「欠缺」や、民法761条関連の有名な判例での「正当の理由」という表現などです。本試験での採点にどの程度影響するかはわかりませんが、減点は否めないので、これらの特有の表現は丸暗記しました。

(3)一般知識対策は特に個人情報保護法に絞って勉強しました。これは、他の政治・経済・社会等の出題範囲に比べ、得点が見込めるためです。また、文章理解は時間さえかければ確実に解答できる問題なので、対策は行いませんでした。

■本番当日
 本番当日は、心配した雨も降らず、穏やかな天気でした。私の受験した大分県は、温泉で有名な別府で試験が行われましたが、最寄駅から試験会場までが急こう配の上り坂だったため、試験会場では皆さん息を切らして汗を拭っているという状況でした。

試験会場では、フォーサイトの見慣れたテキストを開いている方がいて、妙な安心感がありました。

 本試験は比較的平常心で受けることができました。解答順序は得意な民法からと決めていたのですが、過去問と比較しても簡単な印象だったのでペースをつかむことができました。

逆に憲法の人権及び会社法が、対策した範囲だけでは対応できない問題がやや多かったという印象ですが、民法及び行政法で得点できたとの自信があったので、気にせず多肢選択、記述へと進むことができました。

行政法の記述では、講学上の用語である「即時強制」が出題されたため、採点基準がどうなっているのか多少戸惑いましたが、得点調整問題であろうと割り切って、テキストに記載されている基本的な説明を記述しました。

一般知識は過去問と比較してもやや簡単な印象で解答することができました。

 結果は次のとおりでした。解答時間は目標設定の2時間30分に対し、2時間35分、得点は目標設定の210点に対し、224点でした。

■受験生の皆様へのアドバイス
 行政書士試験は、「絶対評価」かつ「6割の得点で合格」にも拘らず、合格率が10%未満という不思議な試験です。

受験資格に制限がないというのも大きな原因であるとは思いますが、それ以外の原因について、私の体験談から今後受験を検討されている受験生の皆様へアドバイスをまとめました。皆様の参考となれば幸いです。

1 「暗記」から逃げない!

これは解説講義での福澤講師の言葉です。受験生の気持ちとしては、楽に暗記したいというのが本音ですが、小手先のテクニックに走り過ぎると実力がつきません。あくまで合格を保証するのは「正確な知識」であり、その暗記は欠かせません。

受験生であればどなたでも暗記法について試行錯誤した経験があると思います。私も5月の勉強開始当初は法律初学者のため少なからず不安を抱いていました。

しかし、あれこれ悩むよりも正攻法の「繰り返し」が無難であろうと判断し実践しました。注意したのは、○×判定の根拠を明確にすること、テキスト及びチェックテストを通して出題範囲を絞ること、分からないことがあっても立ち止まらないことの3点でした。

以上3点に留意して、チェックテストを繰り返すうちに知識が定着していることを実感しました。初めはバラバラな知識が大量に頭に入っている状態ですが、繰り返し確認するうちに、それらの知識を端緒として関連知識が頭に入り、最終的に知識間のリンク付けができるようになっていました。

この状態になると、各条文や判例のポイントを理解できているため、文章表現の異なる出題に対しても柔軟に対応できるようになり、ある程度自信も付きました。結果的に暗記が辛かったという印象もなく、自然と理解して頭に入っている状態にすることができました。

実際は暗記しているのですが、無理がないため精神的に楽だったという印象です。次にこの状態に持っていくのにどの程度繰り返す必要があるかを部分的に計っておけば、逆算して受験に必要な勉強時間が割り出せます。

あとはその時間を確保するなり、短縮するために勉強法を改善するなりのマネージメントの問題となります。

私の場合、チェックテストの知識を一通り習得するのに3週間かかったので、過去問集及びその他対策には一月半の期間を確保すれば良いと判断しました。

2 行政書士資格は本当に必要ですか!

たまたま地元の図書館で知り合った受験生の中に次のような方がいました。通信講座ではモチベーションが維持できないため通学を検討する方、行政書士資格の有用性に否定的な方、自ら合格可能性を否定する方などです。

その他にも数パターン見られましたが、これらの方にとって行政書士資格が本当に必要なのか甚だ疑問に感じました。

行政書士資格取得を目指す動機は人それぞれですが、その動機が曖昧なまま受験勉強を開始されている方が多いなという印象です。

行政書士資格に限らず、国家資格の取得には少なからず時間と費用がかかるので、受験を検討される際にその時間と費用をかけるだけの必要性があるのかどうかを検討された方がよいと思います。

3 余計な勉強をしない!

私をはじめ、初学者の方にとって法律は知らないことだらけだと思います。しかし、受験勉強においてはテキストなどを調べても理解できないからといって、完璧な理解を求めてやたらと手を広げるべきではないと思います。

勉強する範囲はあくまでもフォーサイトの教材の範囲と割り切りましょう。行政書士試験は教養試験の要素が強いため、初めて過去問を解いたときは膨大な試験範囲を勉強しなければならないように感じますが、合格に必要なのは案外狭い範囲の正確な知識です。

この傾向はこの試験が絶対評価であるうちは変わらないと思います。細かな足切の設定を除けば、6割の得点で合格ということを常に念頭に置いてください。冒頭でも述べましたが、私が短期合格できた秘訣はこの「出題される知識」に絞って勉強したことにあります。

そして私が出題される知識と出題されない知識の判別に使用したのは、フォーサイトのテキストの記載範囲内か否かです。

個人で過去問分析や、出題予測を行う受験生もいるようですが、相対評価の試験ならまだしも絶対評価の行政書士試験においては時間の無駄と判断し、フォーサイトの教材を信用しました。結果的に合格基準点を1割以上上回る得点ができたため、フォーサイトの教材には満足しています。

4 作業に没頭しない!

私が受験勉強で行った作業はチェックテストへの根拠条文及び判例の書き込み(条文番号や判例の日付のみ)と、判例六法の確認のみです。これは意識して作業量を減らしたためです。

よく別のノートにまとめる方やテキスト・問題集に書き込み過ぎる方がいますが、これらの作業は勉強したという気になるだけで、実際は勉強になっていません。試験に合格するために、これらの作業が必須であるならば実施すべきですが、必須でないならば局限すべきです。

作業後それらの自作の資料を繰り返し勉強するならまだ意味はありますが、作業しただけで満足して繰り返し勉強しない傾向のある方又はその時間を確保できないという方は、極力作業を避けるべきです。

5 六法は使い方に注意!

私が判例六法を使用したのは、○×判定の明確な根拠を確認するためと、条文及び判例などの個別の知識間のリンク付けを大幅に時間短縮するためでした。

一方で、六法の使用に際しては、完璧に調べ過ぎないように注意しました。実際に受験勉強中いくつかの条文については他の条文との整合性が取れていないのではないかとの疑問を抱いたり、判例については最高裁の結論に疑問を抱いたりしましたが、それ以上調べようとはしませんでした。

ネット等を利用すれば検索はできたと思いますが、そこまで時間をかけるメリットがないと判断しました。あくまで六法は正確な知識の確認と、知識間のリンク付けのツールと位置付けていました。

私自身、過去の受験勉強の経験から理解できないことを徹底的に調べ、余計な知識の習得に時間を割く傾向があるため、勉強中はネット環境を切り離し、調べたくても調べられない状況下で勉強していました。

■最後に
 福澤講師をはじめ、フォーサイトスタッフの皆様に御礼申し上げます。本講座を受講することで、初学者の私でも無事に行政書士試験に合格することができました。

特に、質問メールへの回答が早く、通信講座でも安心して受講を続けることができました。対応いただいたスタッフの皆様へ感謝いたします。
9おめでとう

※プライバシー保護の観点より、筆者のお名前は仮名となります。



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